■自民党圧勝と言うよりは立憲民主党自滅■

 自民党の大勝利に終わった衆議院選挙ですが、自民党が勝ったというよりは旧立憲民主党がぼろ負けしたという表現の方が正確だと思います。現有議席から自民党が118議席増やしましたが、奇しくも旧立憲民主党が減らした議席が118議席と全く同数でした。

 当初は各小選挙区の公明票がこれまでの自民党候補から中道候補に流れれば中道圧勝という報道もありましたが、選挙中盤になって中道の政策が全く選挙民に響かなくなってしまいました。安全保障についても反原発についてもどっち付かずな合従連衡で有権者に訴えるものが一つもありませんでした。皆さんも選挙期間中に中道がどんな政策を打ちしていたか全く記憶に無いと思います。政権政党以外は選挙にあたって何らかの「ワンイシュー」が必要です。ワンイシューとは「単一争点」とも言い、有権者に当該政党の政策をわかりやすく説明するためのもので、前回選挙の国民民主党の「手取りを増やす」とか参政党の「日本人ファースト」がそれです。中道ほどの大政党だとワンイシューとは行かないでしょうが、選挙にあたっての何らかのわかりやすい政策を打ち出す必要がありましたが、選挙直前の合併だったために、有権者に訴えられる政策が一つもありませんでした。

 野田代表の1プラス1どころか立憲民主党だけ見てみると今回の選挙で小選挙区では僅か7議席、比例で16議席しか獲得出来ませんでした。これだけ最大野党が敗北するというのは私の記憶にありません。何と旧立憲民主党は東京を含めた全関東では小選挙区で1人しか当選していません。逆に旧公明党は今回の選挙で比例にしか候補者を擁立していませんが、比例名簿で優遇されたために、候補者全員が当選し当選者も24人から28人に増加しました。すなわち旧公明党としては今回の選挙で敗北していないのです。

 また、中道が大敗したと言っても比例の得票数で言うと自民党の半分近い票を取っています。得票数と議席数がこれほど乖離してしまうのが小選挙区制の欠点なのかも知れません。 また今回の選挙で自民党が大勝ちしすぎて比例名簿登載候補者数が足りなくなり14議席を他党に譲ることになりました。この「おこぼれゾンビ議員」としてれいわにも1議席が割り当てられたために、れいわはかろうじて1議席を確保しました。こういうことが無ければ自民党は実際はもっと大勝ちしていたのかも知れません。

 しかし全体としてはそれほど伸びませんでしたが維新は本当に大阪で強いですね。高市旋風の中でも大阪全19選挙区中18区で勝利しました。地域政党とは言えその強さに唖然としてしまいます。維新の政策のどんな部分が大阪府民の心に刺さっているのでしょうかね?しかし自民党が単独で3分の2を超える議席を獲得したので維新と連立を組む必要が無くなりました。維新は自民党が公明党と連立を解消した時には議員定数の削減を始め12もの条件をつけて自民党との選挙協力を結びましたが、このような状況になるとあまり強く要求も出来なくなってしまいました。いきなり「お宅は不要」と言われても困るので今後は閣内協力に切り替えて連立を維持することになると思います。

 それにしても自民党が単独で3分の2を超える316議席を獲得するとは本当に驚きです。これまで私は「反自民」の立場でしたが、この選挙結果を見て野党に全く気兼ねせず高市総理の思う通りの政治をやらせてみたいという気持ちが出て来ました。これまででしたら自民党が勝利しても党内からは色々総理に意見する議員がいましたが、これだけ圧勝して、しかもその原因が高市総理の任期のおかげだとしたら党内から文句が出て来る可能性は低いと思います。一方全く野党の牽制が効かない政治が行われてしまって良いのだろうかという気持ちも心の隅に残っています。自民党市場最大議席数を抱えた高市政権は任期いっぱいの4年間やりたい放題の政治をやるでしょうからお手並み拝見です。

 しかし高市総理は選挙期間中目立った政策を訴えませんでした。特に物価高対策については何も触れていません。消費税2年間ゼロにしても後半に僅かに触れただけで、結論は超党派の国民会議に丸投げしてしまいました。自民党の選挙公約の中身を超党派の国民会議に委ねるというのは何だかおかしな気がします。

 尤も選挙期間中に高市総理が勝利したら円安になると危惧する声がありましたが、自民党が大勝したら逆に政権安定を評価して円高になりました。また選挙後米国の個人消費の落ち込みが伝えられると一層円高が進み152円台にまでなっています。米国消費の落ち込みは当分続きそうですので暫く円安の心配は無さそうです。

 しかしヒットスクープを連発していた週刊文春が今回の衆議院選挙では大コケしました。右の表は文春オンラインが1月末に予想した各党の獲得議席ですが、多くのマスコミが自民党圧勝を予測していたのに唯一与党がギリギリ過半数獲得の予想でした。それにしても自民党の獲得予想議席が実際の結果と100議席以上乖離するとは到底信じられるマスコミではありません。今のところ読者に対してお詫びの報告は無いようですがあまりに酷すぎます。渡した購読契約を解約するかも知れません。かろうじて大体予想が的中したのは国民民主党と参政党ぐらいです。






金銀プラチナが乱高下、選挙結果を受けて株価は暴騰■

 1月の末から金を始めとする貴金属の価格が乱高下しています。単なる乱高下ではなく、大阪先物市場では価格の周知徹底を図るために一時取引を停止する「サーキットブレーカ―」が何回も発動されました。皆さんがよく目にする金価格を表示している田中貴金属も普段は1日に2回しか価格表示は行われませんが、最近では1日に5回も表示価格が変更されました。NY市場では1オンス5000ドルを超えて5600ドルまで進みましたがその後一挙に1000ドル近い暴落を演じました。 一方自民党大勝利で政局が超安定することが見込まれるため株式市場は大暴騰が続いています。この動きは高市政権の政策で日本の財政規律に対して市場が不安感を持つようになるまで継続するかも知れません。

 ところで金価格の暴騰を受けて新たなビジネスが活況です。それは金地金の精錬分割です。具体的に言うと1キロの地金を100グラムの地金10本に再加工するサービスです。これまでは金投資と言えば500グラムか1キログラムのバーを購入するのが普通でしたが、売却のことを考えると金額が大きくなりすぎて税負担が重すぎます。例えば10年前の金1キロの価格は平均4500円です。15年前は平均3500円、20年前平均1500円です。10年前に1キロの金の地金を購入した人が現在売却したとすると2000万円以上の譲渡所得となります。

 金の譲渡に対する課税は5年以上保有の長期譲渡に関しては50万円の特別譲渡後の2分の1が長期譲渡所得として総合課税されます。金1キロを譲渡した場合には他の所得にもよりますが所得税と住民税を合計すると40%近い税率となると思います。

 本来ならば毎年の50万円の控除額を利用しつつ累進課税の負担を避けるために少しずつ売却するのが賢い売却方法ですが金があまりに高騰してしまってちまちま売却することが出来なくなってしまいました。そこで生まれたのが上述の地金分割サービスです。

 ただ業者によっては一つ100グラムどころか50グラムに分割することを勧める業者もいます。その意味は、現在の価格だと100グラムバーを売却した時の金額は2百数十万円になってしまいます。金の買い取り業者は1日に200万円以上の売買に関しては税務署への届け出を義務付けられています。税務署ではこの届出に基づき売却の申告が行われるかどうかチェックしています。特に金価格が暴騰した昨年以降の売却については入念にチェックされることが予想されます。そこで悪徳?業者は税務署に届け出が不要な単位での売却を推奨するために50グラムバーへの分割を勧めているのです。ただ500グラムバーを1本しか持っていないという方は税負担の軽減と長期的な売却のために50グラムバーにすることもありかと思います。

 また金地金を分割するという行為が譲渡購入にあたり、長期保有していた地金が短期保有になってしまうのではないかと考えられる方もいるかと思いますが、これは単なる交換で譲渡行為にはなりませんので所有期間が短縮されることにはなりません。

 なお、毎日乱高下を続けている金価格ですが、専門家は先高を予想しています。ゴールドマンサックスの目標価格は既にクリアしましたし、JPモルガンは1オンス6400ドルという目標価格を打ち出しています。WBSに出演したJPモルガンのストラジテストは「中期的には8000ドル」とコメントしました。またトランプ政権が続くうちは世界的にドル不信が蔓延して各国の中央銀行が金の購入を進めるでしょうから金の下落要因が見当たりません。ただ上記の金価格はNY市場の話で、日本市場の価格は円相場に左右されます。日本の政局安定で一時的に為替相場は円高が進みましたが、今後高市政権の消費税減税や積極財政が始まると円安が進むことも考えられます。そうなると日本における金価格はNY市場以上に底堅いかも知れません。新たに購入しづらい価格ですが、売り急ぐ必要は無いと思います。

 但し日本から中国人の投資マネーが逃げ出しているという情報もあるので投機的なプラチナや銀はリスクが高いと思います。また都内のタワーマンションも下げに転じたという話もちらほら出て来ていますので注意が必要です。




■ミラノコルティナオリンピック■

 時差の関係で生の競技を殆ど見ることが出来ない今回の冬季オリンピックですが、前半から日本選手の活躍が始まっています。男女のスノーボードのビッグエアーで早くも金メダルの快挙が報じられました。素人が見ていると、そもそも何でこんなことが出来るのかわかりませんが、解説を聞いて初めてどんな技を行っているのか理解できました。よく聞かれる「バックサイドトリプルコーク1440」というトリックがありますが、これは背中側から飛んで縦に3回転、横に4回転(360度×4)という技になるそうです。男子では今や「1980」という5回転半の技まで出て来ていて、素人では何回回転したのか全くわかりません。しかもスタート台の高さは何と55メートル、スタート台からの映像も流されましたが、まさに崖に真っ逆さまに飛び込んでいくような感じです。テクニックも去ることながら度胸が無くては出来ないスポーツだと思います。でも話を聞いてみると各選手、一度は大けがの経験があるようで、なかなか子供たちに勧められる競技ではなさそうです。とは言っても是非一度村瀬選手のインスタをご覧ください。バックカントリーどころか池を渡る動画を見られたら感動されると思います。彼女の考え方はいかにスノボの楽しさを人々に伝えられるかにあるようで、これまでのスポーツ選手と全く異なる考え方をしているようです。インタビューを見ていて感動しました。今にエベレストからの滑降にチャレンジするのではないかと思います。競技選手と言うよりは冒険家です。

■徒然思うこと■

・自民党がいう「消費税0」とは?・

 高市総理は食品にかかる消費税2年間ゼロと言っていますが、自民党がいう「消費税ゼロ」とは、非課税なのか?免税なのか?課税対象外なのかはっきりしません。また高市総理は「食料品を2年間に限って消費税の対象としない」という言い方もしています。消費税の仕組みをきちんと理解しないでイメージで発言しているので具体的にどうなるのかはっきりしません。そもそも消費税の取引は、
 ①課税取引
 ②非課税
 ③課税対象外
の3つに分けられます。

 非課税と課税対象外取引の場合には、その取引に掛かる消費税を仕入税額控除は出来ません。一方課税対象の場合には税率が幾らであっても仕入税額控除が出来ます。非課税取引は医療や教育のように政策的に消費税は掛けないとされた取引です。また課税対象外取引とは寄付や保険金といったそもそも消費税の対象にならない取引です。ですから自民党が言う「消費税ゼロ」とは税率をゼロとする課税取引です。

 例えば食料品店のレジペーパーを見ると税抜き100円の商品は消費税8%が課せられて108円となっていますが、新税制になると同じようなフォームですが消費税欄が0円で100円という表示になるはずです。

 しかし2年後に食料品の消費税を元に戻すことを国民が納得するかどうか甚だ疑問です。私は2年後に本当に元の税率に戻すのならば2年間のゼロ税率は止めた方がいいと思います。事務手続きも煩雑になりますし、決して人々に喜ばれないと思います。国民にごめんなさいして他の国民負担を軽減する措置に変更した方が良いと思います。2年間限定の減税なんて実質的に何の意味もありません。私たち実務家としても2年間食料品の消費税ゼロが本当に消費者のためになるのかどうか疑問に思っています。

・久しぶりの海外旅行で不運が幾つも・

 今月上旬にグアムに行って来ましたが、幾つものトラブルに遭遇しました。まず成田空港を出発して30分で「当機は電気系統に不具合が発生したため成田空港に引き返します」との放送があり乗客全員ビックリです。成田に戻ると「新しい出発時刻は15時の予定です」と言われましたが、本来ならば日本時間の13時半にはグアムに着いているはずだったのですが、グアム到着時刻が19時半になってしまいました。私はゴルフが目的でしたから夜に到着しても問題ありませんでしたが、グアム到着後すぐにビーチに行きたいと思っていたファミリーはガッカリです。しかも成田空港では待ち時間用に2000円の食事チケットが配られただけです。私はラウンジで過ごすことが出来ましたが、一般のお客さんは空港内で4時間も時間をつぶす羽目になりました。

 ところがもっと大変だった人達がいます。グアム便は行きの便がすぐ帰りの乗客を乗せて日本に戻るようになっていますが、帰国便が成田に戻るのは夜中の12時を過ぎたはずです。グアムの空港で4時間以上待たされて、真夜中に日本に着いて帰宅できなかった人達についてはお気の毒としか言いようがありません。

 尤も私の知り合いが8日の日曜日の夕方の便で福岡から東京に戻る予定が、大雪で羽田便が欠航になり、翌朝の便で羽田に戻ることになって大変な目にあったそうです。

 一方私も日曜日の帰国便が雪の影響で1時間半もグアム到着が遅れて成田からの足の手配が大変でした。1回の旅行で2回もトラブルに遭うとは何とも運が悪いとしか言いようがありません。冬の航空便は雪の影響を考えると夜の便は避けた方が良さそうです。

 ところでグアムも今年は天候不順で雨がよく降りました。2月と言えば最乾季で、日中のスコール以外雨が降ることはめったにありませんが、今年は丸一日雨に降られてしまいました。しかし写真を撮るのを忘れてしまいましたが、昨年グアムにオープンしたドン・キホーテで半日以上楽しめました。商品の品ぞろえは日本とはけた違いで、見渡す限りの商品の山で、グアムに住む人たちに大きな恩恵を与えているようで、皆さん生活が一変したと言っていました。当日も店内でマグロの解体ショーをやっていましたし、丸亀製麵もカレーのココイチも出店していました。店内は何と国別コーナーが設けられていてとても1日で見て回ることは不可能でした。日本最大のドンキとコストコが合わさったような巨大店でした。

 ここ最近のグアムはホテルの撤退が進んだり、多くの日本のゴルフ場が韓国資本に買収されたりして衰退気味でしたが今回のドン・キホーテのオープンがグアム経済の起爆剤になるような気がします。

・桜開花予想・

 強烈な寒波と春のような暖かさが交互に訪れて桜の開花がどうなるか気になるところですが、気象予報各社の予想ではどの社も昨年より早い開花を予想しています。因みに昨年の東京の桜の開花日は3月24日と平年並みでしたが、今年は3月19~21日と予想されています。昨年3月30日だった満開日については東京で3月28日~30日、私のお目当ての京都では例年通りの4月4日~5日頃になりそうです。気の早い私は早くも京都のホテルを3月25日前後と3月末、4月5日前後に予約してありますが、一番遅い予約の時期に満開となりそうです。




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