■政府の骨太方針■

 政府が経済財政運営と改革の基本方針『骨太方針2022』を閣議決定しました。岸田総理の目指す「成長と分配の好循環」の実現を謳ってはいますが、30年間も全く成長していないわが国のGDPを成長させるインパクトがある施策は特に見当たりません。と言うよりも、ありとあらゆることを目標にしていて実現性を期待出来ません。 具体的に数字を挙げているのは、

1.「人への投資」を抜本的に強化するため2024年度までの3年間に一般の人から募集したアイデアを踏まえて4000億円規模の予算を投入し、働く人が自らの意思でスキルアップし、デジタルなど成長分野へ移動できるように強力に支援する。(こんなことが実現するとは到底考えられません。やらせと不正だらけになるでしょう)

2.デジタル推進人材を2026年末までに230万人育成する。(年間70万人?どうやって?)

 ぐらいで、他に目新しいものとしては「マイナンバーと健康保険証を一体化する」「国民皆歯科検診の具体的な検討」「不妊症・不育症支援や妊産婦支援・産後ケアの推進に取り組む。また出産一時金の増額を図る」「スタートアップ企業の創業時支援の融資に個人保証を不要とすることを検討する」(また不正借り入れの温床となり回収不能が多発すると思います)等があります。
全体的に抽象的な表現が多く、何とも期待出来ない「骨太の方針」です。あちらこちらに「実現する」「促進する」「拡大する」のオンパレードで、何が「骨太」か全くわかりません。全体的に「やらなくてはならないことはわかっているが全く具体性が無い」という感じです。最も大きな問題はアベノミクスの失敗に対する反省が無いことです。結局安倍政権時に日本は全く成長しませんでした。やったことと言えば誰でも出来る金利引き下げでお金をジャブジャブにして株価を上げて円安にしたことだけです。この反省と総括が無ければ日本は先に進めません。その証拠に、「日本銀行においては、2%の物価安定目標を持続的・安定的に実現することを期待する」と未だにアベノミクスの低金利政策を引き継いでいます。

 日銀の黒田総裁が「消費者は値上げを許容している」と発言して総スカンをくらい発言撤回と謝罪に追い込まれました。しかし「円高は日本経済にプラス」と言い続けてメディアの追及を受けていた黒田総裁は今回のことで持論を変えたわけではありません。政府の「2%物価安定目標」を後ろ盾に相変わらず国債を買い続けて長期金利を抑え込む考えです。

 そう言っている間に市場では20年ぶりの円安となる1ドル135円台をつけています。3月には115円台ですから、僅か3ヶ月で20円もの円安となりました。財務大臣も日銀総裁も「急激な変動は好ましくない」と発言していましたが結局何の手も打たないうちに急激な円安が進みました。

 先月のメッセージで2022年度の想定レートでその時点の1ドル130円より円安と想定した企業は1社も無かったとお話しましたが、本当にそれで大丈夫でしょうか?アグレッシブな個人経営者の中には「今後はますます円安が進む」と言ってアクションを起こす人がいても良いのではないかと思いますが。また、先月も書いたように多くの企業が、特にANAとJALはしっかり来年分ぐらいまで為替予約をしてあると思います。




■持続化給付金詐欺■

 ここ2週間ぐらいで持続化給付金詐欺のニュースがマスコミを賑わしています。制度が始まって2年、ここに来て俄かに申請書類の見直しでも行っているのでしょうか?今のところ一目で偽造とわかるような稚拙な申請書類による給付金詐欺が殆どですが、もし国が本気を出したら今後続々と摘発が行われるかも知れませんね。今回俄かに不正摘発のニュースが報じられているのは偶然なのか意図的なのかはわかりませんが、このニュースを見て自主的に返還しようという人も数多く出て来ると思います。

 報道されているケースでは利用されたのは殆どが大学生を初めとする若者です。(中には高校生もいたようです)セミナーで若い人を集めて何から何まで書類作成を代行して給付金を受け取ろうとした詐欺グループの悪辣な手法にも驚かされますが、まさか安倍元総理に「支給を急げ」と言われたからといっても、過去に所得税の申告をしたことが無い若者が過去の申告書を遡って提出するとともに給付金の申請書を提出したからといって役所の方もホイホイ支給してしまうとはビックリです。

 今回大口の詐欺グループの中心人物は2020年の夏頃に急にグループの申請が認められなくなって慌てて海外に逃亡しています。さすがに所管する中小企業庁も似たような若い人の申請が多すぎることを問題にしたのでしょうか?今からでも遅くありません。25歳以下で2019年分の申告書を当初申告ではなく期限後申告した上で2020年に給付金申請をした人間について調査を行えば続々と不正が発見されると思います。私に持続化給付金申請書類をチェックするアルバイトをやらせてもらえたら数億円は摘発出来ると思いますけど。

 しかし困った人を救済する制度が出来ると、必ず不正受給を企む輩が出て来るのは困ったものです。こういう詐欺罪は特に重刑にするわけにはいかないものでしょうか?




■徒然思うこと■

・ワクチンの4回目接種・

 ワクチンの4回目接種が始まりました。対象は60歳以上の高齢者と基礎疾患を有する人です。これまでの先行接種と異なるのは対象に「医療従事者」が含まれていないことです。これまでの研究でワクチン接種を重ねても重症化予防にはなるが、感染を防止する中和抗体量が増えないことがわかって来ました。また、主流であるオミクロン株は重症化しにくいと考えられているので、4回目の接種の対象者は重症の恐れがある人に限られているということです。もちろん接種を重ねれば接種からある程度の期間は中和抗体が増加して感染防止に役立つことはわかっています。しかしそれも概ね2~4ヶ月ぐらいと言われています。今後永久に4ヶ月おきにワクチンを打つわけにはいかないということで今回の措置となったようです。

 尤も「やはり私は感染したくない」という人もいると思います。そのような人は今後感染状況が心配にならなくなるまで自費でワクチンを打ち続ければ良いと思います。今のところ自費でのワクチン接種は認められていませんが、今後先行契約した1億人分以上のワクチンが輸入されるでしょうからこのような措置が執られるかも知れません。

・出生率6年連続低下・

 出生率の低下が止まりません。昨年の出生率は1.3で過去4番目の低さです。現在の人口を維持するために必要な出生率は2.1で、1.5未満は超少子化水準と言われています。

 尤も先進国で出生率が2.1上回っているのはイスラエルだけで多くの先進国で少子化が問題視されています。特に隣国の韓国では出生率は何と0.81で世界189ヶ国中最低です。不動産の高騰等色々理由はあるでしょうが、文在寅政権時代に出生率が大きく低下しています。

 また、昨年の婚姻数は51万4千組で戦後最少となりました。コロナ下の行動制限の影響で出会いが減少したことが大きな原因だと言われています。確かに「出会い系パーティー」は激減したと思います。出会いが減れば結婚が減る、結婚が減れば出生も減る、自明の理です。しかもわが国では晩婚化も進んでいます。わが国の平均初婚年齢は男性31.2歳、女性29.6歳ですが、妊娠する確率は高齢になるほど下がって、30代後半になると20代の3分の1近くまで下がってしまいます。ですから少子化対策としては結婚の奨励ばかりでなく、出来るだけ若い時期での結婚を奨励する必要があります。いくら子育ての環境を整えても婚姻数が増えなければ出生数は増えません。

 日本はよく「失われた30年」と言われます。25年前の1997年から殆どGDPは増加していません。先進国でこれほど成長してない国はありません。国の債務は1200兆円、将来の年金財政はお先真っ暗、これでは日本の若者が将来に対して期待が持てないのは尤もですが、これが直ちに未婚化、晩婚化、DINKs(ダブルインカム No Kids)に結び付くとは思えません。やはり目先の子育ての体制が整っていないことが既婚の夫婦が子供を作らない一番の理由だと思います。

 我が国では子育てについては育休制度が一番の話題ですが、それはあくまで「夫婦で子供を育てなさい」と言っているような意味です。社会で子育てを支援する仕組みにはなっていません。このような考え方ではシングルマザーは子育ては出来ません。フランスのようにソーシャルワーカー制度が充実していて、毎日ソーシャルワーカーが家事育児をサポートしてくれるような体制をとらない限り安心して子供を産む気にはならないと思います。我が国では未だに「里帰り」のような風習に基づくお産の考え方が浸透しているのかも知れません。

 と言っていたら6日付の朝日デジタルが「少子化の内実」というあまり聞きたくないような話を掲載しました。東大チームの分析によると、子供を持たない人は過去30年で3倍になったそうです。子供の数と親の学歴の関係については、高学歴、高収入の人ほど子供のいる割合が高いそうです。以前「東大生の家庭は高収入」という報道がなされた時は「やはり受験勉強にはお金がかかるんだな」と納得しましたが、学歴と子供の数に明確な関係があるとは思えませんでした。確かに高学歴の方が高収入の可能性が高く、生活に余裕があれば子供を作る余裕があるのかも知れませんが、それでは少子化対策は何の意味も持ちません。賃金が高くなくても子供を持ちたいと思ってもらえることが必要です。

  一方、昨年亡くなった方は145万人で一昨年より6万7千人増えて戦後最多となりました。その結果人口の減少数は一昨年より10万人近く増えて60万9千人となりました。

 今後第1次ベビーブームの人たちの高齢化が進みますから、この先10年以上は亡くなる方は増加の一途だと思います。日本の人口は減少の一途を辿ります。

・盛況の100円ショップ・

 食品を始め様々な値上げが続く中で100円ショップが盛況です。100円ショップが盛況なのは単に物が安いだけではありません。本当に工夫された品々が人気を呼んでいる面もあります。

 しかし何でも安いことは間違いありません。案外安いと思っていたドラッグストアの商品が実は物によってはスーパーの方が安いというケースも多々見られますが、100円ショップの商品でよその店の方が安いというとはありません。私の自宅はダイソーとセリアまでは2分、事務所から八重洲地下街のキャンドゥまでは5分ですから時々店舗を覗いています。

 写真のマスクがダイソーですと1箱30枚入りで100円(税込み110円)です。1枚当たり3円70銭です。これを下回る価格のマスクは国内には無いと思います。以前お薦めしたダチョウ抗体マスクは1枚187円ですからダイソーのマスクは何と50分の1です。もちろん抗ウイルス機能を謳った商品とは比較になりませんが、人ごみでもなければ十分使用に値すると思います。歯ブラシも激安です。よくドラッグストアで見かける歯ブラシによく似ていますが、価格は6分の1です。一度でも100円ショップに行かれた方は「ええっ、これが100円!!」とビックリされると思います。スリッパやサンダルも100円で売っていたり、私もそろそろ車に貼ろうと思っている「高齢者マーク」も100円で売っています。高齢者マークをネットで検索すると安くても1枚500円します。

 先日もカズレーザーの番組でダイソーとセリアのお薦めベスト10を紹介していましたし、日経トレンディの最新号でもユニークな100円ショップ商品を紹介しています。その中でも特に優れものだと思ったのがセリアの「ドライヤーボール」と「ハンディ梱包ラップ」です。本当に便利そうな商品ですが、全くヴィジュアル無しに口で機能を説明してもわかりにくいので、現物を買って皆さんにお目にかけようと思いましたが、流石のテレビ効果で品切れ状態が続いて手に入りません。手に入ったらまたお話します。

・「ヤクルト1000」が大フィーバー・

 テレビでも報道され始めましたが、巷ではヤクルト1000が大フィーバーです。ネット上では転売ヤーまで出現しました。ヤクルトおばさんから買うと7本1パックが983円ですが、ネットでは1パックが何と4000円近くで売られています。1日に100万本以上販売される「要チルド」の商品、しかも単価が1000円もしない商品の転売ヤーが現れるとはビックリです。

 元々ヤクルト1000は「ストレス緩和」と「睡眠の質の向上」をうたい文句として昨年から販売が開始された商品ですが、4月4日の「しゃべくり007」でマツコ・デラックスが「私は1日2本飲んでる」と吹聴したのでフィーバーになりましたが、その後ブームが去ったGW頃には商品がダブつき、賞味期限が短い商品が街にあふれました。それが先月の終わりぐらいから急に人気が出たのか品不足状態になり、私がいつも買っているヤクルトおばさんから「今日は品物が無いのよ」と言われる日が多くなりました。そこへきて、今回の品不足報道です。ますます品不足に拍車がかかると思います。

 私も飲み始めて半年以上経ちますが、眠りが深くなったような気がします。しかし何故最近再ブームとなったのかは疑問です。もしかしたら誰かが仕掛けているのではないでしょうか?株の世界では「煽り買い」と言うのがあって、何の材料も無いのに買い挙がって投資家の目を引き、買いが買いを呼ぶかたちとなって値上がりを狙う株価操作テクニックがあります。これと同じで誰かがネットで「ヤクルト1000は本当に効き目があるよ」とつぶやいてネット上で高値で売り出すと、誰もが飲んでみようかと思って買い漁り、品不足状態を作り出しているのではないでしょうか?尤もマスクと違って、たかが1000円の冷蔵庫で保存が必要な商品を買い煽っても大して儲かりはしないと思いますけどね。

 なお、どこのスーパーでも殆ど店頭では見かけないようですが、噂によると西武線沿線の駅では自動販売機でいくらでも買えるそうです。

 まあ、こういう商品は最低でも1ヶ月は飲み続けないと効果が無いと思いますが、多くの人は1週間か10日で効果が感じられず止めてしまうでしょうから1ヶ月もすればブームは収まると思いますけどね。ヤクルト本社も増産体制に入るそうです。

・行動最適化・

 「行動最適化大全」という本を読んで幾つもの気づきがありました。その中で最も大きなものは「テレビのニュースはネガティブな物が多いので1日1回1時間以内にする」ということです。特にネガティブな映像は文字情報よりも6倍気分を落ち込ませるそうです。コロナ騒ぎが始まって以来ニュース番組とワイドショーを見る時間が多かったと思います。今でも毎日「めざまし8」「羽鳥慎一モーニングショー」「ひるおび」「ミヤネ屋」「Nスタ」7時からの「NHKニュース」と「ニュースウォッチ9」「WBS」を毎日録画しています。

 これほど多くのニュースとワイドショーを見ている人はいないと思います。もちろん私も全部見ているわけではありませんが、幾つかの番組を1.3倍から5倍速で目を通すようにしています。多くの番組では画面の右上に現在放映中のニュースやテーマが表示されますので、興味が無かったりダブっているものについてはすっ飛ばしてみています。しかしどこの番組も同じニュースばかり流しています。5月に番組で取り上げられたニュースの殆どが一にウクライナ情勢、二に知床遊覧船事故、三に山梨県道志村行方不明女児でした。ウクライナ情勢は現在も進行中ですが、二と三は過去の出来事ですので視聴者がどれだけ興味を持って見ているのか甚だ疑問です。

 もう一つ思うのは昼前後から夕方までのニュース番組は長過ぎではないでしょうか?午前中の大下容子スクランブルに始まって、ひるおび!、ゴゴスマ、ミヤネ屋、Nスタ、news everyと軒並み2時間から4時間近い番組です。番組中は同じようなニュースが繰り返し流れるケースも多く、通しでご覧になっている方は一体何を見ているのかと思います。

 しかし行動最適化の観点からみると、これだけ多くのニュース番組を見ている私の行動は最悪と言えます。普通の人に比べると何十倍もネガティブなネタで気分が落ち込んでいるはずです。知らず知らずのうちにストレスを溜めることになっているかも知れません。よく先のスケジュールを埋め得ておかないと不安でしょうがない「空白症候群」という一種の病気がありますが、私の場合には「情報欠落不安症候群」と呼べる状態なのかも知れません。

・春ドラマ最終回・

 春ドラマが続々と最終回を迎えています。キムタクの「未来への10カウント」、二宮和也の「マイファミリー」に続き今週には「インビジブル」が最終回を迎えます。「ナンバMG5」と「やんごとなき一族」はまだしばらく続きます。最終回を迎えたドラマはどれも期待通りでした。実はここに挙げたドラマの中で私の最もお気に入りは「ナンバMG5」なんです。本当にくだらないヤンキードラマなんですが、何となく気に入って毎回必ず見ています。ちょっと気になるのが助演の神尾楓珠です。「17才の帝国」の牧総理役と言えばおわかりになる方もいると思います。牧総理役の時は長身なんですが、ナンバMG5の伍代直樹役は小柄に見えるのが不思議です。

 春ドラマは抜群に面白いドラマはありませんでしたが、何となく見てしまうドラマが多かったように思います。夏ドラマの一押しは「六本木クラブ」です。


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