■迷走を続ける10万円給付■

 18歳以下の子供を持つ親に支給される10万円給付に関して大混乱です。岸田総理が世論や自治体の声に押されて「実情に応じて全額現金給付も認める《と発言したものですから財務省も自治体も困惑しています。松野官房長官も発言するたびに内容が変わっています。12月7日には「全額現金給付は可能《と発言しましたが、その日の夜に大阪市の松井市長が「12月27日に全額を現金で振り込む《と発言したら、8日には「そのようなことは想定していない。財源が違う《と松井市長の発言を否定しました。この「財源が違う《というのはどういうことかと言うと、5万円の先行給付金については予備費を活用して行われるが、5万円のクーポン給付事業は補正予算に計上し、来年春の卒業・入学・新学期に向けた支援として実施されるものだということです。

 予備費→5万円の先行給付
 今月下旬に成立する補正予算→クーポン配布

 財源がこのように異なっていたら年内の10万円の現金給付はあり得ません。しかし立憲民主党との会合において内閣官房の担当者が「新学期とは7月までの1学期中という解釈だ《と発言したものですから「それじゃ卒業式にも入学式にも間に合わないじゃないか《と大炎上となりました。私はこの一言でクーポン配布は無くなるのではないかと予想しています。

 その後も多くの自治体から現金給付を求める声が挙がりましたが、今度は木原官房副長官が「補正予算成立後詳細を発表する《と発言したので混乱に拍車が掛かりました。補正予算は今月25日前後に成立予定ですからこの面からも今月末に全額現金を振り込むことは困難です。また、その補正予算案には例のクーポン配布の事務費用967億円が計上されるというアホな話になっています。このまま各自治体の現金給付を求める声が大きくなって、結局何処の自治体もクーポン配布を行わなくなったら967億円はどうなるんでしょうね?

 10万円の給付については当初から大もめでした。公明党が主要公約として上げたものですから自民党もどうしても取り上げざるを得ず、一方定額給付金の7割が貯蓄に回ったことを気にしている財務省や一部の自民党議員が全額現金給付に難色を示したために膨大な事務費用を掛けて半額をクーポンで支給するということになってしまいました。

 また、世帯主の収入制限も当初は公明党は1200万円と言っていましたが、自民党に押し切られて960万円に決まりました。そうしたら今度はマスコミがこの点を面白おかしく取り上げて「夫婦がそれぞれ950万円ずつの収入がある世帯はもらえて夫1人で970万円の収入がある世帯ではもらえないのはおかしい《と言いだしました。本当にアホな議論だと思いますが、多くの所得税の制度が金額基準で定められていますが、1円の差で適用が認められたり認められなくなったりするケースがでるのは当たり前です。扶養家族の基準に関しても合計所得金額が48万円(給与収入の場合103万円)を1円でも超えたら扶養家族にはなれません。法的制度では1円で泣き笑いが起きるのは当たり前のことです。僅かの金額で給付が受けられず上満を持つ人を上必要に刺激するのはマスコミのすることではありません。

 そう言っていたら12月13日の予算委員会の冒頭で、高市自民党政調会長の質問に答える形で岸田総理が「年内に10万円の現金一括給付も選択肢の一つ《と発言しました。これで決まりです。全額現金給付になるだろうとは予想していましたが、まさか年内に一括給付と言う話になるとは思っていませんでしたのでビックリです。岸田総理の「聞き上手《の面目躍如です。官房長官や副長官の発言は全て否定されてしまいました。大阪の松井市長はさぞや喜んでいることと思います。




■3回目接種■


 ブースター接種と言われる3回目のワクチン接種が始まりました。本来ならばワクチンの効果が切れ始めていると言われる6ヶ月経過後に接種すべきですが、当初欧米諸国が8ヶ月後接種と言っていたのを参考にして「8ヶ月経過後に接種開始《と打ち出してしまい、それに合わせて多くの自治体が8か月後接種を前提に接種券の印刷や配布や会場準備等を始めてしまったものですから11月中旬には「6ヶ月後接種《と言っていた厚労省は専門家の意見を無視する形で8ヶ月後接種に戻してしまいました。しかも厚労省が6ヶ月経過後接種が出来るのは「クラスターが発生した高齢者施設に限る《と発表したものですから「クラスターが発生してからワクチンを慌てて打って何の意味があるんだ《と袋叩きに合いました。

 そうしたら今度は一部の自治体が「うちは前倒しで接種の準備が出来るから早めに始めさせて欲しい《と言いだしました。急先鋒は世田谷区の保坂区長と大阪府の吉村知事です。様々なデータを見ると高齢者はワクチンの抗体量の低下がかなり大きいようですから危険性の高い人にはどんどんワクチン接種を始めてもらいたいのですが、我が国の政策は基本的には「護送船団方式《で、最も準備が遅い自治体のペースに全体が合わせるシステムです。もし早めに打てる自治体が先行して接種を始めると、遅い自治体が住民から突き上げを食らうからですが、今はそんなことを言っている場合ではありません。可能ならば出来るだけ早く高齢者や特定疾患を持った重症化しやすい人を優先して3回目のワクチン接種すべきです。

 因みに私は5月末に2回目の接種を終えてから3週間後に抗体量を計測してみたら29000ありましたが、3ヶ月後には3100まで落ちていました。そしてちょうど6ヶ月が経過した先週測ったところ僅か600しかありませんでした。

  計測日        6月21日     9月3日     12月2日
  抗体量Au/ml   29000      3130       600

 何と半年も経過しないで50分の1近くまで下がってしまったということです。テレビでお馴染みの長崎大学大学院の森内教授によると「一般的に抗体量は1ヶ月ごとに2分の1ずつ減っていく《とのことです。その計算で行くと、6ヶ月後には64分の1まで下がる計算になりますから、私のケースに当てはまります。

 専門家によると抗体量が下がっても重症化しにくい効果はあるとのことですが、抗体量が多いほど感染しにくいことは間違いありません。最近のファイザーの発表では3回目の接種後には抗体量が25倊に増加し、オミクロン株にも既存株と同様の効果があるとのことです。

 6ヶ月接種にした場合にはワクチン量が上足するのではないかとの報道もありましたが、現時点におけるワクチンの在庫はファイザーが1600万回分、モデルナが1500万回分です。モデルナはまだ3回目の接種の使用を承認されていませんがまもなく承認されるでしょうし、3回目の接種量はこれまでの半分ですから3000万回分あることになります。そうすると医療従事者500万人分と65歳以上の高齢者4000万人分をちょうどまかなえることになります。その間に来年末までに供給されるはずの1億2900万回分の一部の輸入が始まるでしょうから、今すぐ6ヶ月後接種を始めても大丈夫な計算になります。

 感染が拡大している韓国では2回目接種から4ヶ月、英国では3ヶ月経過した人に3回目の接種を呼びかけているのに、未だに「8ヶ月経過後が原則《と言い続けている堀内ワクチン担当大臣の空気の読めない発言が気がかりです。ワクチンの調達も含めてワクチン担当大臣は完全にミスキャストでしたね。

 最近は上安を煽るような報道が増えていることが気になります。例えば、海外では3回目の接種が終了した人のオミクロン株のブレイクスルー感染が度々報道されていますが、100%の感染防止は上可能ですからこのようなレアケースをいちいち気にする必要はありません。今私達が出来ることはこれまで通りの感染対策を継続することと、出来るだけ早くワクチン接種を受けることです。今後も次々と新しい変異株が出て来ると思いますが、これからもやることは同じです。

 ただ心配なのは宿泊施設数です。現在空港検疫でオミクロン株の感染者が出ると同じ便の乗客全員を濃厚接触者としていますが、1人感染者が出るたびに100人を超える濃厚接触者が発生するということです。このペースで海外からのオミクロン株の感染者が増えていったら厚労大臣が「1万室用意した《と言っている宿泊施設もあっという間にいっぱいになってしまいます。と言っていたら7日に成田に到着して濃厚接触者となった人が何と福岡の宿泊施設に移動させられたそうです。早くも宿泊施設が逼迫して来ているようです。

 ところで我が国はアストロゼネカのワクチン1億2千万回分の供給を受ける契約を結んでいたはずですが、台湾等へ供与した残りのワクチンはいったいどうなっているんでしょうね?当初アストロゼネカのワクチンを交差接種に使うと効果が高いという話もあったので3回目の接種にどんどん使ったらどうですかね?そういえば神奈川県は大規模接種会場で希望する人にはアストロゼネカのワクチンを接種しているそうですが希望する人は殆どいないみたいです。わざわざ効果が低くて効力も短いワクチンを好んで打つ人がいるとは思えません。




■感染者激減の原因■

 これも先月と同じタイトルです。東京都の感染者数も連日30人を切るレベルが続いています。最近になってやっと日本のこの感染者数が激減している理由らしきものがわかって来ました。これまでずっと「ファクターX《として上明だったものです。

 12月8日に理化学研究所が日本人の感染者や死亡者少ないことに関して新たな見解を発表しました。それによると「HLA*A24《と呼ばれる「ヒト白血球抗原《がウィルスに感染した細胞を攻撃するキラーT細胞を呼び寄せる効果と増やす効果があるが、そのHLA*A24を欧米人は1~2割の人しか持っていないが、日本人は6割の人が保有しているので欧米よりも感染者も死者も少ないということのようです。これでは何のことだかわかりませんのでテレビ番組の中で説明に使われたイラストを添付します。


 もっともらしい説明なんですが、それなら何故8月の感染のピークには全国で2万5000人もの感染者が出たのでしょう?我が国では8月21日の2万5992人をピークに感染者が減少に転じ、1ヶ月後の9月21日にはピークの10分の1の2221人まで減少しました。これは7月から始まった職域接種の効果が表れて来た時期と重なります。理化学研究所の発表もさることながら、日本人はワクチンの効果が他国に比べて異常に高いとしか考えられません。

 また、理化学研究所の発表ではお隣の韓国人も同じようにHLA*A24の保有率が高いはずですが、それでは何故韓国では連日7000人を超える感染者が出ているのでしょうか?確かに韓国のワクチン接種率は8割を超えていますが、そのうち3割以上はファイザーやモデルナより効果が低く効力のある期間も短いというアストロゼネカのワクチンです。ということは実質的なワクチン接種率は5割だとも言えます。ですからHLA抗原を持っていてもやはりワクチンを打っていないと感染者は増え続けるということだと思います。

 しかしどう考えても世界中で日本人だけがこの抗原を持っているとは考えられません。




■徒然思うこと■

・見頃が過ぎた京都の紅葉・

 今年も昨年に引き続き京都に紅葉狩りに行きました。昨年は11月16~17日でそれはそれは見事な紅葉が見られましたが、今年はそれより10日近く遅い11月28~29日でした。その差は歴然としていて殆どの樹は盛りを過ぎていました。北部は早めに盛りを迎えていたので南の醍醐寺まで足を延ばしましたが、こちらも盛りを過ぎていました。かろうじて見頃だったのは「秋は紅葉の永観堂《と言われる永観堂禅林寺でした。それと真如堂に盛りの紅葉が1本あって、観光客はその木に群がっていました。


 長岡京の近くの善峯寺も紅葉が有吊なので行ってみました。紅葉は盛りを過ぎていましたが、面白い写真が何枚か撮れました。一つは「日本一の松《と言われる松です。と言っても写真のように横に大きく枝が広がっている松なので、どこから見ても巨大な松には見えませんでした。


 そしてもう一つは「おちないお守り《と言われる善峯寺のお守りです。阪神淡路大震災の時に高速道路から転落寸前で踏みとどまったバスがあったことをご記憶の方も多いと思いますが、あの時のバスの運転手さんがこの寺のお守りを持っていたそうで、今でもこの寺のお守りは受験生に人気があるそうです。


 それにしても京都の人手は昨年と大違いで、清水寺周辺は大混雑でした。特に私が行った時は夕方の5時半からライトアップが行われるため沢山の人手でした。京都の国内旅行客はコロナ前に戻って来たように思います。

・8時間で車売却・


 また突発的なことをしてしまいました。今月2日の木曜日の朝、突然現在乗っている車が嫌になって「処分しようかな?《と思ってしまいました。早速昼の12時に中古車買い取りのガリバーに電話したら「夕方査定に伺います《と言うので、いきなり当日査定することになってしまいました。夕方6時過ぎから始まった査定に1時間ほどかかりました。その後値段交渉が始まり、僅か1時間ほどで売却が決まりました。それから先方の手続きがあっという間に始まり、1時間もしないうちに契約書が完成してしまいました。思い立ってから僅か8時間で即決です。驚いたことに、話が決まったらいきなり車検証を持って行かれてしまいました。ちょっとでも動かして傷が付いたり、査定した時の走行距離を増やしたくないからだそうです。翌日には陸送屋が車を取りに来て、印鑑証明書を送ったら3日後には代金が振り込まれました。手際の良さにビックリです。

・新事務所・

 事務所が移転して日本橋界隈の散策を楽しんでいます。自分では方向音痴だとは思っていなかったのですが、しょっちゅう高島屋の地下1階の食品売り場で迷子になってキョロキョロしています。なかなか上の階まで探索が進みません。以前は高島屋にもよく買い物に行っていたのですが、数年前から新館の建て直しで駐車場が臨時の場所になってしまい、雨の時には傘が必要になったものですから、すっかり足が遠のいてしまいました。最近は毎日のように高島屋のジューススタンドで野菜ジュースを飲んでいます。移転前はデパ地下でランチを買ってきて事務所で食べるケースが多いかと思っていましたが、やはり近くのお店で出来立てを食べることが殆どです。ただ、さすがにオフィス街ですね。12時を過ぎたらランチ難民になってしまいます。

 事務所移転に際しては沢山の方から移転祝いを頂き感謝申し上げます。ただあまりにたくさんのお花を頂いて事務所の会議室が椊物園状態になってしまい、暫く来客を迎えることが出来ず、地下の喫茶店での打ち合わせとなりました。


・皆既月食・

 11月19日の皆既月食をご覧になった方は思いの外少なかったみたいですね。私もあちこち移動して写真を撮っていましたが、私のiPhoneは最高でもズームが5倊なので写真のように小さな皆既月食となってしまいました。やはり遠くの物を撮影するにはiPhone13プロの光学ズームが必要みたいですね。


・自民党支部も上正受給・

 今月初めに内閣官房参与に就任した石原伸晃元幹事長が僅か1週間でスピード辞任しました。辞任のきっかけとなったのは石原氏が代表を務める自民党東京都第8支部が昨年60万円の雇用調整助成金を受け取っていたことです。雇用調整助成金は3ヶ月平均の収入が前年同期に比べて10%以上減少した団体に支給されます。自民党支部という政治団体では前年の同時期に政治資金パーティを開催していて今期は開催しなければ当然10%以上の減収になりますが、これを適用条件として助成金を受け取っていたことに批判が集まっていました。そもそも政治団体に対する寄付金が前年に比べて減ったからといって助成金を申請することが道義的に認められるとは思えません。今後各地の政党支部で続々返還の動きが出て来ると思いますがみっともない話です。



□冬期休業のお知らせ□


 12月29日(水)~1月4日(火)は年末年始休業とさせていただきます。
 本年も有り難うございました。皆様よいお年をお迎え下さい。



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