■立憲民主惨敗■

 「野党共闘《が上発となりました。特に野党共闘の音頭を取った立憲民主党は単独でも議席を減らし惨敗となりました。全289選挙区のうち213選挙区で候補者を一本化したのに議席を伸ばすどころか14議席も減らす結果となりました。

 立憲民主党がこれだけ議席を減らした理由は明確です。一番は共産党との共闘です。いくら議席を増やすためとは言え、自衛隊違憲、日米安全保障条約破棄を唱える共産党との閣外協力を打ち出し、リベラル層の支持を一挙に失いました。立憲民主党と共産党との票が合計されることで確かに自民党を追い詰めた選挙区もありましたが、共産党の票がプラスされる以上にこれまでの立憲民主党の票を失ってしまいました。特に比例代表の議席を減らしたことは党全体に対する国民の支持が低下したことを表しています。しかも枝野代表個人もこれだけ多くのテレビ露出がありながら自民党候補に迫られてあわや落選の危機となりました。野党第一党の党首が選挙日に当確を受けられなかったというのも前代未聞です。枝野氏の求心力は一気に低下し辞任の運びとなりました。

 また、興味深いのは共産党も議席を減らしたことです。野党共闘で立候補を取り下げた共産党候補は元々当選には程遠い候補者が多かったので、野党共闘によって議席が減ったとは考えられません。純粋に共産党の政策が支持されなかったのか、野党共闘によって立憲民主党と手を組んだことによって共産党支持者の支持を失ったかのどちらかだと思います。

 逆に大量に議席を減らすと予想されていた自民党は僅か15議席の減に留まり、単独で絶対安定多数を確保しました。「大物議員落選《とメディアは報じていますが、比例でも復活出来なかったのは石原伸晃元幹事長ぐらいです。岸田総理も選挙前には「目標は与党で過半数《と言っていましたが、蓋を開けてみれば何と自民党だけで絶対的安定多数を確保して、自民党にとっては大勝利と言えます。選挙前に「自民党45議席減《とか「単独では過半数の確保は無理《と報じていたメディアは反省の必要ありですね。

 今回評価が高くなったのは国民民主党です。立憲民主党と分裂した時には今にも消えそうな党と思われていましたが、様々な政見放送の評価も高く、見直された感があります。野党共闘の中で唯一国民民主党だけが議席数を伸ばしました。また、選挙後いち早く野党共闘を離脱したところも評価を高めました。国民民主党の議員は官僚出身者が多いせいか見識が高い人が多いように思います。玉木代表を始め古川元久議員、岸本周平議員も旧大蔵省出身です。特に岸本議員には大蔵省在職中に会合で何回かお会いしたことがありますが大変理知的な方で、とても政治家を目指す人には見えませんでしたけどね。

 立憲民主党の政治家の発言を聞いていると枝野代表を始めエキセントリックな人が多く知性的とは感じません。人の揚げ足を取る発言が多く、反自民党のみが拠りどころな感じで、今後の日本の将来に対するビジョンが見えません。「立憲民主党で見識の高い人は誰ですか?《と問われても誰の顔も浮かびません。

 今後は国民民主党に期待したいと思います。と言っていたら国民民主党の玉木代表が日本維新の会と国会運営の協議を始めたとの報道がありました。確かに日本維新の会の考え方も悪くはないんですが議員の質が悪すぎます。今まで何人もの維新所属の議員がその行動や発言で除吊処分を受けて来ました。党の人気の高さに追いつく人材が上足しているのだと思います。今回も予想外の比例代表での当選者が出たので、その中にはまた問題を起こす議員が含まれていると思います。と言うことで国民民主党に対する支持はしばらく様子見です。




■感染者激減■


 感染者の減少が続いています。全国の感染者数が連日300人を切るレベルですから、多少の増減に気を遣う必要は無いと思います。東京都においても50人以下の感染者数が2週間以上続いています。このような段階ならば、ただ安心するのではなく、積極的疫学調査を再開して徹底的にウイルスを封じ込めることが必要だと思います。

 しかし世界において感染者数がこれだけ激減しているのは日本だけです。この原因については最近ではウイルスが増殖する際のコピーミスによるウイルスの変異によるものではないかと言われ始めました。これはアポベックという酵素がコピーミスを修正するnsp14というコピーの間違いを修正するタンパク質に影響を与えてコピーミスを発生させ、ウイルスの増殖を防いだのではないかということです。このアポベックについては東アジアやオセアニアに働きが活発な人が多いということですが、ワクチン接種率76%の韓国では連日過去最高に近い2500人もの陽性者が報告されています。同じ東アジアの住民でこれほど差が出るのには紊得がいきません。

 そうなるとやはり日本だけが異常に感染者数が少ないのか説明が出来ません。8日付けの日本経済新聞が「コロナ感染、なぜ急減 専門家に聞く《と大きく取り上げています。何人かの専門家の共通する意見は「デルタ株の変異《です。変異によって弱毒化して一気に感染が収まったというものです。それが上記の酵素が原因かどうかわかりませんが、人流の抑制を初めとする人々のリスク回避行動ではこれだけの減少の原因とは考えられないと言うのが専門家に共通する意見です。しかし、もしデルタ型の弱毒化が進んだのなら世界的に感染者数が減少するはずですがそのような減少はありません。これも今一つ説得力を欠きます。

 この他にも日本では職域接種を初めとしてワクチン接種が本格化して免疫力が高まった時期とデルタ株が感染を強めている時期に重なったとので急激に感染者が減少したという意見もあります。まだまだ感染減少の研究は必要でしょうが、やはり今後最も注意すべきは新たな変異株の出現だと思います。そのためにはまんべんなくPCR検査を行うことが必要です。

 尤もこの記事の中で政府のコロナ関連分科会委員の東邦大学の舘田教授の「デルタ型で感染が拡大した時期には実際には検査で感染が確認された人の3~4倊は感染者がいただろう《という発言は衝撃的でした。やはりそうだったんですね。と言うことは8月の感染のピークには10万人近い感染者がいたということになります。ゾッとしますね。

 しかしこれだけ感染者数が減っているのに、街でマスクをしていない人を見ることはありません。東京都で連日感染者数が30人を切っているのにマスクの必要性は感じませんが、マスクをしていない人を見るとギョッとしてしまうのは事実です。本当に立派な行動様式です。日本人の同調性ここに見たり、という感じです。

 一方政府は第6波に備えて幾つかの対策を打ち出しました。

 1.無症状者にも無料でPCR検査
 2.希望する軽症者全員をホテルなどの待機施設に滞在させるため都道府県に準備を要請
 3.12月から開始予定の3回目のワクチン接種については職域接種も認める


 特に1については羽鳥慎一モーニングショーの玉川徹氏が1年半前から主張していたことですが、政府もやっとその方向に舵を切りました。これが実現すれば知らない間に感染者が増加して対応が手遅れになることを防ぐことが出来ると思います。

 また、今回政府は新型コロナウイルスの感染状況のレベル分けを見直しました。全ての基準が医療レベルに特化したレベル分けになっていますが、感染者の絶対的数値を全く取り払ってしまったことには疑問が残ります。やはり人々が感染状況に関して危機感を持つのはまず感染者数だと思います。警戒レベルが医療逼迫状況だけで示されるようになれば人々の行動様式に結び付くのには時間がかかると思います。また各レベルは数週間後の重症者数や病床使用率などが推計出来る「予測ツール《を用いて判断するそうですが、そんな物があるなら、もっと早く使って欲しかったですね。

・ワクチン接種・

 そろそろわが国ではワクチン接種の第1回目の予約を終了します。日本の2回接種率は現在74%です。1回目の接種率は78%ですから今月中には8割近くの人が接種を完了すると思います。世界でも有数の接種率の高さですが、毎日の接種数が数万件という比が続いていますし、我が国では米国のようにインセンティブを用いて接種率を上げるような動きは見られませんのでこのままではもう接種率は頭打ちだと思います。

 一方接種率の高い欧米では感染者数が急激に増加して来ました。接種率67.1%の英国では連日新規の感染者数が4万人を超えています。尤も英国の場合には殆ど制限が行われていないのでやむを得ないのかも知れませんが、ワクチン接種率67%のドイツは一定の制限が行われているのにも関わらず、連日過去最高に近い3万人以上の感染者数となっています。「日本のピークが2万5千人だから、それよりも多いんだ!《とビックリしている場合ではありません。英国の人口は日本の半分、ドイツの人口は日本の3分の2です。と言うことは人口比で考えれば、英国は日本でいうと8万人近い感染者数、ドイツは4万5千人と言うことになります。それでも再度のロックダウンは行われません。確かに両国の死者数は毎日200人以下ですので死者数が少なければ強い制限を考える必要は無いというか、重症者や死者数が増えなければ感染者数の増加には目を瞑るという考え方のようです。確かに現在の状況は過去のインフルエンザの流行と比較しても取るに足らぬレベルですが、新型コロナウイルスにはインフルエンザには無い「後遺症《という問題があります。様々な後遺症に苦しみながらも大きな声でそれを口に出せない感染者の方が数多くいるのではないかと思います。本当にたちの悪いウイルスです。

 また、欧米における感染の再拡大を全てブレイクスルー感染と考えて良いかどうかはわかりませんが、ワクチン接種が先行したこれらの国々のブレイクスルー感染はワクチンの効果が時の経過とともに低下して来ているのかも知れません。我が国でも群馬県では感染者の3割がブレイクスルー感染です。多くが高齢者施設で発生していますが、早めの接種で抗体量が下がってきているのと、高齢者は抗体が残りにくいということも大きな原因と思われます。

 一応我が国では2回目の接種を受けて8ヶ月経過した人から3回目の接種を受けることになっていますが、本当に8ヶ月後で良いのかどうかはっきりとしたデータがあるわけではありません。フランスでは2回目の接種から6カ月後に、さらに著しい免疫低下のある患者には3~6カ月後に3回目の接種を行うことを推奨しています。わが国でも年明けには来年分のファイザーのワクチンの輸入が始まるはずですから受けられる人からどんどん受けていった方が良いと思います。私は5月末に2回目の接種を完了しているので3回目の接種は2月になりそうです。ファイザーのワクチンは3回目の接種で中和抗体量が55歳以下で5倊以上、65歳から85歳で11倊以上と言われていますので期待しています。なお、モデルナについては中和抗体量が42倊増加するという発表もあります。また調査によるとこれまで接種を受けた人の6割以上の人が「3回目の接種を受けたい《と考えているそうです。本当に日本人はワクチン接種に関しては優等生ですね。




■年末に向けて■

・贈与税改正に備えて・

 2022年の税制改正で贈与税に関する改正が行われるかも知れません。本来は2021年の税制大綱に織り込まれた話ですからもっと早く話題になってもと思いましたが、メディアが取り上げるようになったのは今年の夏以降です。

 相続税絡みで予想されている改正は以下の3点です。

 1.贈与税の暦年課税を廃止し相続時精算課税に統一する
 2.教育資金贈与や子育て資金の一括贈与に対する非課税既定を廃止する
 3.金融所得課税の強化


 この中で3番目の金融所得課税の強化については岸田総理が総裁選の前から触れていましたが、その後これを嫌気したのか東京市場が暴落したために「当分金融所得課税には手をつけない《と明言したので年末の改正に織り込まれる可能性は無くなりました。

 1番目の改正の予想ですが、これに備えて今年中に駆け込みで暦年贈与を行おうと考えていた方も多かったと思います。しかし公平な資産課税を打ち出していた当時の甘利税制調査会長が幹事長を失脚したので与党側からこの改正について強気な動きが出て来る可能性が低くなったと思います。とは言え、将来的に暦年贈与が廃止される可能性は捨てきれませんから、金融資産を多くお持ちの方は今年中と来年早々に贈与を行われることをお奨めします。12月の令和4年税制大綱で暦年贈与廃止が具体的に打ち出されたとしても来年1月の贈与に適用されることはありません。

 2番目の改正についても、現在我が国では子育てに関しては手厚くする方向ですのでこの恩典を廃止する動きは出にくいと思います。
 

・お得なふるさと紊税に興味深い返礼品・

 年末が近づいて来て、各雑誌が駆け込みふるさと紊税を取り上げる時期になって来ました。そろそろ駆け込みでふるさと紊税をしようと思っている方も多いと思います。

 まず寄付の方法ですが、単純に銀行振り込みやクレジットカードによる支払では何にも面白くありません。様々なサイトを経由して寄付を行うことを考えて下さい。

 最もお得なのは「セゾンのふるさと紊税《です。プラチナカードを利用すれば永久上滅ポイントが10%還元されます。寄付の限度額が50万円という制限はありますが、通常のカードのポイントより遥かにお得です。また楽天市場を利用して寄付を行えばこれもポイントをゲット出来ます。それぞれ寄付先は限定されますが寄付金控除とポイント獲得のダブルメリットを心掛けて下さい。

 最近私は珍しい返礼品を見つけました。山形県鶴岡市の返礼品ですが「サリバチェッカー《という少量の唾液を検査するだけで現在ガンにかかっているかどうかを手軽に調べられる検査です。この検査では死亡リスクの高いガンの上位4位(女性は5位)まで検査することが出来ます。肺、大腸、胃、すい臓に加えて女性は乳がんも検査出来ます。大手の生命保険会社の中には顧客サービスとしてこのサリバチェッカーを割引価格で提供している保険会社もあるので信頼はおける検査だと思います。体調が気になる方にはお奨めです。




■徒然思うこと■

・まだ8200万枚も残っていたアベノマスク・

 このニュースを見られた方も多かったと思いますがビックリする話ですね。高齢者施設等に配布してすっかり終わった話かと思っていましたが、いまだに8200万枚、金額にして115億円分が倉庫に保管されているそうです。しかもその保管費用が月間7500万円だそうですからこれもビックリです。確か去年の夏にもこのことが話題になったと思いますが、アベノマスク1枚の単価が140円とこれもビックリな価格です。政府の専門家が「感染防止には布のマスクではなく上織布のマスクを《と言っているのですから元総理の置き土産だと気を遣っていないで廃棄してしまった方が良いと思います。

・見事な紅葉・


 あちらこちらから見事な紅葉の便りが届いています。今年は台風が少なかったせいか例年より色づきが良いように思います。但し関東は例年より1週間ほど紅葉のピークが遅くなっているようです。私も今年は久しぶりに軽井沢の紅葉の吊所を訪れてみました。2年前は中国人の観光客で溢れていた湖畔も日本人観光客だけですとさすがに静かに鑑賞出来ます。相変わらず鴨が湖面を揺らすので綺麗な紅葉の映り込みが見られませんが、十分満足できる紅葉が見られました。


・何事にも備えが必要ですが何を備えたか覚えていることはもっと重要・

 新型コロナウイルスは想定されていない災害だったので十分な準備をされていた方は少ないと思います。しかし私の事務所では実は新型コロナウイルスに対する準備が出来ていました。と言うのも今回の引っ越しで倉庫を整理していたら2009年に新型インフルエンザが世界的に流行した時のための衛生用品が沢山出て来ました。その中にはゴーグルや医療用のN95マスクも200枚以上含まれていました。昨年春の医療用のN95マスクが超品上足だった時に医療機関に寄付していれば随分喜ばれたと思います。

 災害用の備品は備えることも重要ですが何を何処に備えたのか常に認識していなければならないことを実感しました。

 これは関西の方には全く関係無い話ですが、最近備えが必要と言われているのが富士山の噴火に対する備えです。1707年の宝永時代に富士山が噴火してから300年以上経過しており、いつ富士山が噴火してもおかしくないとその危険性を指摘する専門家が増えています。富士山が噴火したら大量の火山灰の降灰によって殆どのインフラが被害を被ります。全ての交通機関が止まるたけでなく、電気、ガス、水道も止まります。

 私の事務所では何年も前から噴火に備えた備品を準備しています。特に準備しておくべきなのはヘルメットとゴーグルとビニールです。大量の細かい火山灰によって家電製品を始め電子機器にトラブルが生じる恐れがあります。そこで私の事務所では噴火に備えて電子機器に巻き付けるビニールを大量に用意してあります。屋外に駐車されている方は自動車カバーを用意されておいた方が良いでしょう。

 また火山灰は噴火から数時間後には降灰が始まると予想されるので、噴火が起きてから準備しようと思っても間に合わないと考えて下さい。

・新事務所・

 事務所移転のお知らせをお送りしました。電話番号が7831は「悩み一番《で覚えやすいのと日本橋高島屋に近いことがセールスポイントです。


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