■消費税率10%■

 消費税が導入されて30年、とうとう消費税率が10%になりました。これまでは消費税率がアップされる度に駆け込み需要が発生し世の中が大混乱していました。今回は政府もだいぶ学習効果が身についたせいか、税率アップ後には自動車税を引き下げたり、自動車取得税を廃止したり、キャッシュレスポイントの還元を行ったりして様々な税率アップ後の消費の落ち込みに備えたので大きな混乱は無く終わりました。メディアはデパートの宝飾品売り場や家電店で取材して駆け込み消費を話題にしたいようでしたが、大した動きは見られませんでした。それよりも9月30日の夜まで定期券売り場が混雑したり、軽減税率が適用され消費税率がアップしない食料品を買いだめする人がいたり、消費者側に準備不足が目立ちました。

・税率アップ前の買い物より遙かにお得なキャッシュレスポイントの還元・

 9月30日に慌てて日用品を買いだめするよりも、キャッシュレスポイント加盟店で10月に入って購入した方がお得なことを知らない人があまりに多かったような気がします。来年の6月末迄は加盟店でキャッシュレスで買い物をすると5%のキャッシュレスポイントが貰えます。例えば1000円の買い物で消費税が80円から100円にアップしても、50円のキャッシュレスポイントが貰えれば実質的な消費税負担額は50円となって遙かにお得になります。これが食料品なら消費税の負担額は僅か30円です。

 ですから、どの店がキャッシュレスポイント加盟店なのかを知ることが重要です。ネット上では近くの加盟店が表示されたマップが公開されているので是非このマップを見て加盟店を利用するようにして下さい。近隣にキャッシュレスポイント加盟店が無い場合には楽天やアマゾンといったネットショッピングを利用すれば良いと思います。楽天やアマゾンは市場であって「店舗」ではありません。(一部自社商品売りもありますが)場所を貸しているだけですから、そこに出店しているお店の中にはキャッシュレスポイント加盟店が沢山あります。特に楽天では商品を検索していると、その商品を提供している店がキャッシュレスポイント対象店かどうかわかるようになっていますから利用は容易です。楽天やアマゾンで商品を定価で販売している店はありませんから、市場より遙かに安い価格で購入することが出来、なおかつ5%のキャッシュレスポイントも獲得することが出来ます。これが来年6月迄の究極の物品購入法です。

 現在キャッシュレスポイントの加盟店の候補150~200万店のうち、実際に承認が得られている店は50万店だそうですが申請中の店も多くどんどん増えていきます。一方数十万店は申請する予定は無いそうです。来年6月末迄の僅か9ヶ月とは言え、キャッシュレスポイントに対応しないと商売的にはかなり厳しくなるのではないかと心配してしまいます。

・キャッシュレスポイントとSuica・

 キャッシュレス決済としてクレジットカードとSuicaのような電子マネーと○○ペイといったQRコード決済の3つが列挙されていますが、使い勝手が最もよいのは電子マネーです。一瞬タッチすれば支払いが完了します。クレジットカードは皆さんご存知のように決済に時間がかかりますし、ICカードでないと署名が必要になります。お店側もクレジットカードは手数料が高いので利用されるのを嫌がります。またQRコード決済は利用されている方はご存知だと思いますが、○○ペイはアプリを立ち上げた後に幾つかの手続きがあり手軽とは言えませんし不正に対する心配もあります。

 WEBサイトで登録した記名式Suicaを使えばJREポイントが貯まるだけでなく、ビューカードSuicaならばチャージの際にクレジットカードのポイントも貯まり二重にポイントが獲得出来ます。Suicaはサーバーを経由していないのでサーバーにハッキングが掛けられても7payのようにお金が不正に引き出される心配がありません。何よりの証拠に2001年にSuicaは利用が開始されましたが不正にあったという話を聞いたことがありません。その発行枚数も6000万枚を超えていて圧倒的なシェアを誇ります。それに他のJRのICOCAやTOICAを加えると1億枚近い発行枚数となり、もしSuicaをキャッシュレス決済の中心に据えれば一挙に普及が進むと思います。

 またコンビニに関しては総てのお店で2%のキャッシュレスポイントが付与されます、と言ってもコンビニの場合には実際にはポイントの後付けではなく、その場で2%値引きが行われます。また直営店は大企業ですから本来キャッシュレスポイントは付与されないはずでしたが、混乱を招くということで大手コンビニチェーンは直営店でもキャッシュレスポイントが付与されることになりました。この場合には交通系電子マネーの登録は必要ありませんから、SuicaやPASMOをお持ちの方なら誰でもこのポイント還元を受けられます。最低でもこれぐらいのサービスは受けたいものです。

 但しPASMOはそもそもカードを登録することを前提にしていませんから会員登録が別途必要ですし、ポイント還元を受けるのが非常にややっこしいです。ポイントの還元は3ヶ月毎ですし、ポイントを受け取るには特定の駅等の指定された場所に行ってPASMOにチャージしなければなりません。SuicaならばJREポイントとしてネット上で受け取れますから非常に便利です。この際PASMOはやめて交通系の電子マネーはSuicaに一本化された方が良いと思います。但しSuica利用によるキャッシュレスポイントの限度額は1万5千円/月ですので沢山使われる方は別の支払い手段を用いる必要があると思います。お得なのはやはりQRコード決済のPayPayでしょう。登録ユーザー数が1500万人とLINE Payには見劣りしますが、常時様々なキャンペーンを行っています。最も基本となるキャッシュレスポイント加盟店での利用に関しては11月末迄追加で5%のPayPayボーナスが還元されます。通常のキャッシュレスポイントと合計して常時10%のPayPayボーナスが獲得出来るので本当にお得です。しかもキャッシュレスポイントの獲得限度額は2万5千円/月で最も高額となっています。

 ところで私はキャッシュレスポイントに関しては大きな勘違いをしていて、資本金3000万円のヨドバシカメラは中小事業者に該当してキャッシュレスポイント5%の対象店舗だと思って色々な方にそのようにお話していましたが、実はこの制度には別の規制があって、高利益の過少資本企業には適用されない規定がありました。これは過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超える中小事業者は補助の対象外とする規定でした。幾ら資本金が3000万円でも売り上げ6900億円、経常利益570億円の会社が中小事業者というわけにはいかなかったようです。但しヨドバシカメラは自社の「ゴールドポイントカード・プラス」の利用者に対して12月末迄5%のクレジットカード決済のポイント付与を打ち出しました。10%のポイントが日常付与されている商品の場合には15%のポイントが付与されることになります。

・キャッシュレスポイントに対する課税・

 ところでキャッシュレスポイント加盟店で法人名義のクレジットカードを利用した場合にも5%のキャッシュレスポイントが付与されます。これをどうするかが問題です。例えば1000円の商品をクレジットカードで支払った時には「税込み1100円」の領収書が発行されます。そして経理上は未払金1100円が計上されます。一方クレジットカードの利用額が引き落とされるときにはキャッシュレスポイント50円を控除した1050円が引き落とされて未払金50円が精算されないまま残ってしまいます。法人としてはこの50円を法人の所得として計上しなくてはならないことになります。

 またこのことはどこでも触れられていないのですが、個人の場合にもこの50円は所得となり、年間の累計金額がふるさと納税の返戻金の時価と合計して50万円を超える場合には一時所得として申告が必要となります。誰もそんなことは考えていないでしょうね。



■団塊の世代70歳超え■

 今年は団塊の世代が全員70歳に達して、我が国の70歳以上の人口が急増します。総務省が9月16日の敬老の日に合わせて(何も合わせる必要は無いと思いますが)65歳以上の高齢者の推計人口を発表しました。それによると総人口は1億2617万人、このうち65歳以上の高齢者は3588万人で総人口の28.4%を占めます。また、そのうち70歳以上2715万人を総人口に占める割合は21.5%となりました。そして2025年には65歳以上の高齢者の割合は3割を超え、第2次ベビーブームが65歳以上になる2040年には35%を超えてしまいます。「少子高齢化」が我が国の最大の問題であることは誰もがわかっています。しかし高齢化については手の打ちようがありません。問題は少子化なのです。少子化問題が解決が近づけば多くの問題が解消に向かいます。これに真剣に向きあって来なかった過去の政治が問題なのです。今更保育士の賃金を上げるとか保育料を無料にするといった小手先の対策を打っても根本的な問題解消にはなりません。若い人々の意識の根底に我が国の将来に対する不安や老後の不安があります。鶏と卵の議論になってしまいますが、出生率が上がれば人々の将来に対する不安も減ってくると思います。逆に将来に対する不安が解消されないと出生率は上がりません。我が国の1000兆円の債務に対する不安が将来に対する不安となっているのは間違いありません、その中で社会保障費は増大するばかりです。安心して子作りできるような環境ではありません。人口を維持するには出生率は2.07が必要ですが、日本の出生率は回復に向かうどころか1.4割れに近づいています。こうやっている間にも子供を産める世代の人口がどんどん少なくなって来ていますから、少子化対策は一刻の猶予もありません。高齢者には多少の我慢をしてもらっても出生率を上昇させる対策が必要です。と言っていたら厚生労働省の人口動態統計によると2019年の出生数が90万人割れの見通しとなりました。これは1874年以来の低い数字となります。「時既に遅し」であることは間違いありませんが色々な対策を講じて欲しいものです。政府は目先の年金の支払いをいかに少なくすることに躍起になっていますが、それ以上に少子化対策の方が重要です。言葉は悪いですが子供がじゃんじゃん増えれば日本も何とかなると思います。

 一方労働力調査によると65歳以上の就業者は862万人で、このうち会社役員や自営業者が393万人、残りの469万人の4分の3以上が非正規雇用者ですから常勤として働いているのは約500万人ということになります。こうやって見ると「増えた増えた」とは言っても65歳以上の就業者は65歳以上の高齢者の14%に過ぎません。別に政府の政策の後押しをしているわけではありませんがこの比率を30%ぐらいまで引き上げないと公的年金の需給ギャップは改善しないと思います。



■徒然思うこと■

・低金利で住宅ローン借り入れメリット絶大・

 住宅ローン金利が過去最低水準に下落して来ました。一方今月から来年の12月迄に実行された住宅ローンに関しては住宅ローン減税の期間が10年から13年に延長されています。延長する3年間の減税額は、「建物価格の2%の3等分」と「年末借入残高の1%」のどちらか少ない方の金額が毎年採用されます。これについてはちょっと説明が面倒なので、簡単に住宅ローン残高の1%の金額が13年間所得税から控除されると理解して頂いた方が良いと思います。

 現在の住宅ローン金利は変動で最も低いものですと15年固定で金利が0.5%を切るような商品があります。この場合単純に考えると支払う金利よりも所得税から控除される金額の方が大きいですから、例え住宅ローンを借りる必要の無い人でも住宅ローンを借りた方が得ということになります。もちろん借り入れするに当たっては借入手数料や担保設定費用といった様々な費用も掛かりますが13年間もローン残高の1%が所得税から控除されれば充分元が取れると思います。但し合計所得が3000万円を超える年分についてはローン控除が出来ませんので高額納税者は注意が必要です。

 それにしても住宅ローンを借りて殆ど金利負担が無いか、場合によっては控除される所得税の方が多いという逆ざやは滅多にあることではありません。このようなことが起きるのは異常な低金利状態が続いているからです。預金金利で生活しているお年寄りにとっては不幸な時期が続きますが、これからローンで住宅を購入しようとしている若い方にとっては良い話だと思います。

・関西電力幹部20人が3億2千万円受取り・

 このニュースには驚きました。未だに大企業のトップにこれだけモラルの低い人達がいたことにビックリです。しかも金品を渡す手段として菓子折のお菓子の下に金貨を仕込ませるというまさに江戸時代のような手口が使われるとは更にビックリです。この件に関しては連日新しい事実が公表されるものですから犯罪の全貌がなかなか見えて来ません。しかし関西電力の第2回目の記者会見直後に金銭を貰った先が高浜町の元助役ばかりでなく下請けからも貰っていたことが発覚しました。これはもう明確なキックバックで背任罪が成立します。

 他にもこの件に関しては様々な問題が明らかになってきています。報告を受けた監査役会はこの事実を把握していたのに取締役会にも株主総会にも報告していませんでした。まずこれだけで監査役は全員辞任に値します。また貰った金品のうち半分の返却が下請けの会社に税務調査が入ることが明らかになってから行われています。これは「一時的に預かっていた」という言い訳が利かない明確な贈与税の脱税です。そもそも3億2千万円は2011年から7年間で受領した金額です。金品を受領した役員の中にはそれ以前から受領したと話している人間もいます。遡ると過去にいったいどれぐらいの金額が関西電力に還流したか想像も出来ません。

 9日に八木会長がやっと辞任しました。岩根社長についても年内に辞任とのことです。二人とも辞任に追い込まれることが見通せなかっただけで経営者として失格です。これまで減俸等の処分を発表していますが、この処分も取締役会にも諮らず自分達で勝手に決めた処分とのことで本当に関西電力はガバナンスが腐りきっています。しかもあの稚拙な記者会見はとても大企業のトップとは思えません。しかし受け取った1着50万円のお仕立て券付スーツを返すどころか受け取った75着のうち61着を自分の物にした関西電力の幹部ってどんな頭の構造をしているんでしょうね?

・車にUSBソケットは必須・

 千葉県の台風による停電騒ぎでは、あまりに多くの人が車に非常時の装備をしていないことに驚きました。最も驚いたのは車に乗って携帯電話の充電に向かうという話です。多くの人が車内で携帯の充電をしたことが無いみたいですね。私は携帯の使用頻度が高いせいか、車内でも頻繁に携帯を充電しています。車には必ずシガーソケットが付いていて、そこにUSBソケットを挿し込めば携帯は簡単に充電出来ます。災害には必需品です。また「停電していてテレビが写らないので情報が全く入らない」という話もよく聞きましたが、今の車には殆どカーナビが付いていてテレビが映るものだと思っていましたが、そうでも無いみたいです。本当ならば各家庭で発電機を常備しておけば良いと思いますがそれもなかなか大変です。そういう時のために車載用のインバータがあればシガーソケットに挿せばDC12VからAC100Vに変換出来ますから家庭用電化製品が車内で使えます。一つ3千円ほどの商品ですから是非常備しておいた方が良いと思います。これに小型テレビでも用意しておけば万全でしょう。

 しかし皆さん今回ばかりは停電に備えて懐中電灯や乾電池の購入に走ったみたいで、事務所の向かいのビックカメラの乾電池コーナーから乾電池が消えました。

 千葉県の被害を見ると、やはり停電が生活していくためには最もダメージが大きいように感じます。インフラの中では電気は最も早く復旧すると言われていますが、今回のように電線にトラブルが発生するとどうしようもありません。「2週間停電したらどう生き抜くか」を考えて見る必要がありそうです。石垣島の主婦の方が「停電になったら冷凍庫の保冷剤を冷蔵庫に移して扉を極力開けないようにする」と言っていました。台風慣れしてますね。

 でもこのメッセージが皆さんに届く頃には地球史上最大級とも言われている台風19号が関東を直撃しているかも知れません。ご無事を祈ります。

・東京パラリンピックチケット・

 当選したことが凄いのかどうかわかりませんが、パラリンピックのチケットが当選しました。申し込んだ3セッションが全部当選してしまったので喜んでよいものかどうか迷っています。それほどくじ運が良い方だとは思えないのでよっぽど申し込みが少なかったのでしょうか?とりあえずこれでオリンピックスタジアムで行われる競技を見に行けることになりました。後は東京オリンピックの2次抽選に期待しましょう。しかし秋にも行われるはずの2次抽選に関して未だに何の発表もありません。「秋」と言うのですから11月迄には行われると思いますが、本当に間に合うのでしょうか?と言っていたら組織委員会が10日に予定されていた記者会見を延期しました。抽選も延期されることになりました。組織委員会は「一部の関係者の間で調整がつかなかった」と説明していますが、何を言っているのか全くわかりません。相変わらずお粗末な団体です。



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