■五輪チケット抽選発表、第1次抽選の販売枚数は322万枚■

 6月20日に東京五輪のチケットの抽選結果が発表されました。テレビではサッシーとかベッキーとか市川海老蔵が当選していると報じられています。ただサッシーが「これでオリンピック貧乏は避けられた」とコメントしているのはどうかと思います。

 私も3セッション5枚当選していました。女子のゴルフの予選と水泳予選(これは応援している選手の種目で、元々予選しか申し込んでいませんでした)、そして家内が見に行きたいと言うので申し込んだ総合馬術です。今のところ私の周りでは3セッション当選した人はいないので運が良いのかも知れません。逆に周りでは「何百万円分も申し込んだのに1枚も当たらなかった」とか「家族全員外れた」とか怨嗟の声が渦巻いています。様々なメディアが当選率を報道していますが、おおよそ1~2割ぐらいの人しか当選していないのではないでしょうか?せっかく観戦を楽しみに申し込んだのに1枚もかすりもしない人がこれだけ多いと逆に組織委員会に対する反発も起きそうです。確かに一生懸命考えて何時間も待ってやっと申し込めたと思ったら、結果を見るのにまた待たされて、結局全部外れでは怒りが収まらない人も多かったと思います。メデイアが焚きつけすぎた面もあると思います。チケット申し込みムードが燃え上がってしまいましたからね。何と言ってもID登録者数が750万人という数字がそれを表しています。

・セカンドチャンスは売れ残り物の抽選販売・

 と言っていたら、組織委員会が7月4日に「セカンドチャンス」を発表しました。これは急遽8月に行われることになったもので、今回の抽選で1枚も当選しなかった人を対象に1人当り1競技の1セッションだけの申し込みで当選チャンスを与えようというものです。やはり抽選発表後に組織委員会の森喜朗会長が「外れた人には大変申し訳ない。個人的な思いとしては、外れた人がもう1度挑戦できたらなあと思う」と述べたのが効いたのかも知れません。ネット上では喜びの声が飛び交っていますが、実はそれほど大したことではありません。組織委員会の発表をよく聞いてみると、開会式や各競技の決勝と言った人気セッションは対象とはならず、販売対象は第1次抽選で売れ残ったもので、当選倍率が1倍に満たなかったものか、当選しても購入されなかったチケットのうちプラチナチケットを除いたチケットに限定されるみたいです。要するに不人気で売れ残ったものを再販売するだけの話です。今月中には対象となるセッションが発表されると思いますが、ぬか喜びさせられた人は怒り狂わないようにして下さい。

・組織委員会とうとう販売枚数と購入状況を発表・

 今回組織委員会がセカンドチャンスに踏み切った理由の一つは購入手続きを行わなかった当選者が予想外に多かったためのようです。これに関しては殆どのメディアが取り上げていないので詳細はわかりませんがいったい何があったのでしょう?と言っていたら組織委員会がようやく第1次抽選の購入結果が9割を超えたと発表しました。でもあれだけの当選倍率で当選した人の1割が購入しなかったとは驚きです。例え購入金額は高額になってしまって払いきれなかったとしても、知人に譲るとか、リセールに回せば良かったのにと思います。

 そして私達が一番知りたかった第1次抽選の販売枚数も発表されました。その枚数は何と322万枚、私の予想をだいぶ上回りました。他のコンサート等の抽選のチケットより購入割合が高いことを強調していたので、おそらく購入割合は9割をちょっと超えたぐらいと推定されます。そうなると今回の当選枚数は360万枚だったと言うことになります。私は第1次抽選の当選者があまりに少なかったので、第1次抽選には全体の3分の1ぐらいしか放出していなかったのではないかと考えていましたが大きな勘違いだったようで販売対象チケットの半分以上が売り出されていたんですね。その割には当選者数が少なかったですね。

 それでは「オリンピックチケットマニア」と言われる私の今後の販売枚数予測をお聞かせしましょう。


 こうして見ると、リオオリンピックの時は全体の販売枚数の4割が国外に割り当てられています。リオオリンピックの観客席は空席が目立ちましたが、それに比べるとID登録者750万人でもわかるように我が国のオリンピック人気はブラジルと桁違いです。ですから我が国では国内向けに7割以上のチケットが割り当てられると思います。そうなった場合の国内割り当て枚数は550万枚となります。今回セカンドチャンスで数十万枚が対象となるようですが、そのうち30万枚は第1次抽選の未購入分ですから、売れ残り分は30万枚ぐらいと推定されます。そうなると550万枚から380万枚を差し引いた170万枚しか残っていないことになります。この他にも各種競技団体やオフィシャルスポンサー向けのチケットもあるでしょうから、これらを差し引いて残りを第2次抽選に全部割り当てられたとしても第1次抽選の半分以下の枚数しかありませんので、第1次抽選以上の大激戦になることは間違いありません。

・やはり秋の先着順販売は中止・

 ちょっと順番が前後しますが、組織委員会から秋の先着順販売が抽選に変更したことが発表されました。第1次の抽選であれだけの混乱が起きたのですから、誰が考えても第1次以上の大混乱が起きると思われました。今回第2次の発売も抽選になりましたが当たり前の判断だと思います。

 しかし上述のように第1次抽選以上の激戦になると思われますので、本気で人気チケットの獲得を目指す方は第1次抽選とは桁違いのエネルギーを投入する必要があると思います。私の第一希望の柔道の決勝のチケット獲得への道のりは険しそうです。

 また、第2次抽選でプラチナチケットが売れ残ることがあってはならないので、今回のように購入しない人が10%近く出るということを防ぐ措置が執られると思います。もしかしたら当選者は全員購入が義務づけられるかも知れません。当選の可能性が低いからといってあまり手を広げ過ぎるととんでもないことになるかも知れないので注意が必要です。



■老後2000万円問題■

 6月の国会の会期末まで物議を醸した「老後2000万円問題」ですが、本格的に議論したらこの問題は2000万円の不足どころではありません。典型的な老齢夫婦の年金月額が21万円というのがそもそも典型的ではないと思います。報告書では触れていませんが世の中には2千万人もの非正規雇用者がいますし、国民年金にしか加入していない自営業者も数多くいます。これらの人々の年金月額はせいぜい数万円ですから、夫婦で合計しても13、4万円です。報告書は大企業のサラリーマンや公務員を「典型的労働者」と位置づけて作成されています。最も恵まれた人達でさえ2000万円足りなくなるのですから、もし人々が自分の将来の収支を計算し始めたら世の中はパニックに陥ってしまうと思います。

 また先月のメッセージではこの報告者に指摘された現行年金の脆弱性ばかり指摘しましたが、よく読んでみるとこの報告書で強調されているのは自助努力です。審議会のメンバーを見ると運用側の人が多く、自社の商品や利用を勧めたのではないかと疑われてもしょうがない面もあります。公正な立場の金融庁の報告書にiDeCoやNISAを推奨するような思惑があってはならないと思います。尤もiDeCoもNISAも元はと言えば政府が株式市場の下支えにしようと思って始めた政策ですから、政権の意向に沿ったものであるとは言えると思いますが。

 と言っていたら、この「2000万円問題」で金融業界に神風が吹いたようで、各社のiDeCoやNISAの申し込みが急増しているばかりか、投資運用セミナーも活況を呈しているようです。報告書の思惑通りの展開になって来ました。

 少子高齢化の中で現在31兆円を超えている社会保障費が毎年1兆円以上増加しているのですから、将来の年金の水準が低下していくことは明らかです。年金だけではなく医療費、介護費用もこれまで以上に増加して行きます。それなのに何十年も現在の年金の水準が維持されることを前提にしている金融庁の報告書を私は全く信用していません。本来ならば年金水準の低下を織り込んだシミュレーションを行うべきだったと思います。

 繰り返しますが現行の年金水準の維持は絶対不可能です。殆どの政治家がそれをわかっているのに口にしようとしません。自民党は経済成長によって、野党は法人や高所得者に対する課税強化と行政の無駄を省くことによって年金水準の維持を図ろうとしていますが全く期待出来ません。 本来年金は自分で積み立てたものを受け取る「積み立て方式」で始まりましたが、運用利回りの見込み違いによってだんだん年金財政が悪化すると現役世代が年金受け取り世代の年金の支払いを負担する「賦課方式」に変えられてしまいました。これで年金に関する財政方式の安定性が根底から崩れてしまいました。「積み立て方式」を維持しておけば現在ほどの社会補償費の膨張を防ぐことが出来たはずです。そういう意味では現在の政党の中では年金財政の「積み立て方式」移行を公約に掲げている日本維新の会が一番信用出来る政党と言えるでしょう。但し日本維新の会は候補者の資質が低すぎることが問題です。渡辺喜美、上西小百合、丸山穂高と除名議員も山積みです。

 また年金の問題に関しては年金財政検証が今年は未だに発表されていません。これは公的年金制度の健全性を5年に1度チェックするもので、年金の実態と見通しが公表されます。年金問題を議論する上では欠かせないものですが、毎回専門委員会の最終報告から3ヶ月ほどで公表されます。今年は3月7日に最終報告が行われましたので遅くとも6月中には公表されると思われましたが未だに公表されていません。メディアや野党は参議院選挙前に公表するように求めていますが厚労省は「オプションの試算に時間が掛かっている」と説明していますが、これでは政権の意向を忖度して出し渋っているとしか思えません。

 同じようなことは3年前にもありました。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が例年7月上旬までに公表していた前年度の運用実績を参議院選挙までに公表しませんでした。結果は大方の予想通り5兆円の赤字でした。今年はだいぶ運用成績が持ち直したため先日公表されています。

 このように各種のデータの発表時期が時の政権の意向によって決められているのではないかと疑いを持たれることは政権側にとっても決して良いことではないと思うのですが馬の耳に念仏のようです。



■徒然思うこと■

・キャッシュレス決済業者はまだ決めないように・

 世の中が「・・pay」の宣伝だらけになって来ましたが、今回7payがセキュリティの不備から開始早々大問題を引き起こしました。現在多くのQRコード決済業者が乱立している状況です。これはこの秋に予定されている消費税率アップ時のキャッシュレス決済のポイント還元までに利用者の囲い込みを行おうと各業者が激戦を繰り広げているからです。

 キャッシュレス決済のポイント還元は中小、小規模店舗では5%、フランチャイズ傘下の店舗では2%のポイント還元が行われます。これを機に消費者のキャッシュレス決済が大きく広がることが予想され、それまでに利用者の囲い込みを計りたい業者が様々なポイント還元を行っているわけです。

 但し全てのキャッシュレス業者がポイント還元の対象となるわけではありません。現在登録申請期間のようですが、噂によると今回トラブルを起こした7payは対象から外されるのではないかと言われています。ですから皆さんは徒に目先のポイント還元に目を奪われずにポイント還元対象決済業者が決定されるまで決済業者を決めない方が良いと思います。

 サービスを始めたばかりの7payの利用者が既に150万人を突破しているのには驚きですが、100億円キャンペーンを連発したPayPayは利用者数が既に700万人、LINE-Payは何と3200万人もの利用者を集めています。やはり利用者の多い決済業者の方が何かとサービスが厚くなるような気がします。

 各社の過激なキャンペーンは軒並み終了していますが、今後は利用者それぞれの立場で自分に適したスマホ決済を9月末迄に選択すべきです。

・令和元年路線価発表・

 7月1日、本年の路線価が発表されました。全国平均でみると4年連続の上昇です。特徴としては都市部の他に訪日観光客の恩恵を受ける都市の上昇率が高かったようです。最も上昇率が高かったのは昨年に引き続き沖縄県でしかもその上昇率は8.3%でした。私は発表当日に沖縄に滞在していたので現地の報道の大きさに驚かされました。路線価上昇を歓迎と言うよりは固定資産税や住宅価格の上昇を心配する声が大きかったようです。

 ただ人口減少が心配される日本海側の諸県は軒並み下落となりました。皆さんが心配されている東京都も平均的な宅地で5%近い上昇となりました。相続税の増税と重なって相続税負担はさらに増すことになります。

 日経新聞では東京では大学進出が相次ぐ北千住駅前が20%以上の上昇と報じていますが、近隣でも交通至便で大人気の武蔵小杉駅前は連年の10%以上の上昇となっています。私の自宅の前の道も7%も上昇していて嫌な感じです。

・有機ELテレビ・

 東京オリンピック1年前になって各社からテレビやレコーダーのニューモデルが続々と発売されています。私も事務所の向かいがビックカメラですから頻繁にテレビ売り場に顔を出しています。最近相次いでソニーとパナソニックの4Kチューナー内蔵の有機ELテレビが発売されました。(正確にはパナソニックは7月19日発売)この2メーカーが今後の有機ELテレビの中心になると思われます。有機ELテレビはパネルがどの社も韓国のLG電機から仕入れているため、LGのパネルのモデルチェンジに左右されるのが難です。また有機ELテレビに関しては耐久性を心配する声も多いですが、私の年齢を考えるとそれほど心配はしていません。

 またレコーダーについても各社ニューモデルを発表していますが、パナソニックだけは4Kチューナー搭載レコーダーが僅か1モデルしか無く、しかもHD(ハードディスク)容量が2テラしかないものですから話になりません。これからは4K番組も多くなってくるでしょうからHD容量は最低でも4テラ、出来れば8テラぐらいは欲しいぐらいですが今のところHD要領が4テラを超えるレコーダーは発売されていません。そうなるとテレビやレコーダーに外付けHDを付けて対処するしかありません。

 現在販売されているレコーダーでは4K番組をせいぜい数百時間しか録画出来ませんが、皆さんそれで良いのでしょうか?私は案外気に入った番組を撮り溜めするものですから、現在2テラのHDを持つレコーダーが溢れかけています。外付HDなら10テラとか20テラとかいう製品も販売されているのですから内蔵HDも最低でも10テラぐらいのHDを装備して欲しいものです。

 心配しているのは今回の日韓の貿易戦争で有機ELパネルの調達に支障が出ることです。有機ELパネルは韓国のLGが圧倒的なシェアを占めています。もし今回の日韓貿易戦争で日本のメーカーの有機ELパネルの調達に問題が出て来ると有機ELテレビの価格にも影響が及ぶことになるかも知れません。

・エンターテイメント・

 久しぶりのエンターテイメントですが、今回は映画です。社会派サスペンス映画と言われる「新聞記者」を見てきました。観客には左翼系の人が多いのかと思いましたが暇そうな小父さんばかりでした。中身は濃くて、メディアと官邸の攻防です。特に内閣情報調査室(内調)の情報操作の現場の雰囲気は非常にリアリティに富んでいます。原作者は菅官房長官が毛嫌いしている東京新聞の望月記者です。また政権の意を受けた内調か公安調査庁の調査で出会い系バー通いを暴露された前川元事務次官等も映像で登場して、政権にとっては見たくもない映画だと思います。この映画を参議院選告示直前に封切るプロダクションや映画館も勇気があるなと思います。

 制作までには幾つものプロダクションから「テレビ業界で干されるかも知れない」と断られたそうです。何か日本も戦前に戻って言いたいことも言えない時代になって来ているのかも知れません。ただ幸い興行収入も順調だということで、まだ日本にもこういう官邸の疑惑や情報操作に危惧を抱く人が多くいることでホッとした気持ちになります。

 しかしこの映画の公式ホームページが特定のIPアドレスから集中的なアクセスを受けてサーバーダウンしたそうです。まるで映画の中身そのままのような話です。怖い、怖い。

 それとまたまたキャストに関しての文句ですが、ついこのまで「緊急取調室」で人の良い室長を演じていた田中哲司がこの映画で最も悪役の内調室長を演じていますし、「ラジエーションハウス」で熱心な放射線科医を演じていた本田翼がノー天気な妊婦役ではイメージの違いに戸惑ってしまいます。

■□ 夏期休業のお知らせ □■

下記期間を夏期休業とさせていただきます。
8月13日(火)~16日(金)


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