■新元号■

 新元号の令和が発表されました。元号発表の時に私は額装の上の部分にひとがしらがちらっと見えたものですからてっきり「いま」とか「こん」という頭に来るのかと思っていたら予想と異なり「令」でした。

 新元号については好意的な意見が多いようですが私は事務的に考えてあまり良い元号だとは思いません。理由は二つあります。まず第一にアクセントが二つあって統一されていないことです。4月1日の菅官房長官は「れ」にアクセントをおきました。安部総理も同じくです。一方TBSテレビはアクセントの無い平板型に統一したそうです。単独で元号を発音する場合には頭にアクセントをおいても良いのかも知れませんが、元号は「令和何年」という使われ方が殆どです。その場合には頭にアクセントは置かれないと思います。使い方によってアクセントが異なるというのは紛らわしいと思います。

 また、もっと大きな問題は文字が一つではないということです。今回の元号発表で「令」という文字が示されていますが、手書きの楷書体ではこう書かず、もっと簡略化して私達は書きます。例えば「領地」という語句を書くとき殆どの人がと書くと思います。明朝体と楷書体とどちらでもいいと言われても困ってしまいます。通常手書きでは書かない文字を元号にするというのは納得がいきません。このように二つの意味で混乱の起きる元号を選ぶべきではなかったと私は思います。

 事前情報で新元号が安倍晋三首相から執った「安晋」になるのではないかという危惧があったそうですね。悪い冗談だったようですが、そのせいかどうか赤松衆議院副議長が事前に周囲に対して「安倍さんの安という文字が入っていたら絶対反対する」と漏らしていたそうです。皆さん警戒していたんですね。

 ところで日本には「改元の呪い」というのがあるそうで、明治から大正への改元に関わった西園寺公望内閣は改元の半年後に、大正から昭和への改元の時の若槻礼次郎内閣も翌年に、更に昭和から平成に改元の時の竹下内閣も平成元年6月に総辞職しています。3代続けて改元から1年以内に総辞職していると言うのは大変興味深いものがあります。もちろん各々、軍部との対立とか昭和金融恐慌とか消費税の導入とか色々理由はあったわけですが、特に竹下内閣当時はバブルの真っ最中で日本中が浮かれていた時で、単に消費税の導入だけで退陣に追い込まれたのでは無いような気がします。また竹下内閣が総辞職した平成元年には改元と参議院選挙と消費税の導入が行われました。今年も改元と消費税率のアップと参議院選挙が行われます。恐ろしいほどの偶然です。果たして安倍総理は「戒厳の呪い」のジンクスを打ち破れるでしょうか?

 統一地方選の前半では自民党は厳しい滑り出しとなりました。麻生財務大臣や二階幹事長のお膝元での敗戦が目立ちます。地方選の後半でも自民党が惨敗するようなことがあると消費税率の引き上げ延期という話が出て来るかも知れません。そうなれば呪いは解けることになります。



■ふるさと納税 泉佐野市の反乱■

 先月のメッセージでも話題にした大阪の泉佐野市がふるさと納税制度からの撤退を表明しました。ただ100億円還元閉店キャンペーン効果で2018年度は360億円の寄付を集めたそうです。泉佐野市は2017年度にも135億円の寄付を集め全国トップでしたが、2018年度は前年度の3倍近い寄付額を集めたことになります。これは泉佐野市の収入予算の三分の一を超える金額です。しかし泉佐野市は3月末の国からの地方交付税が2億円も減額されました。総務省は指導に従わなかったことに対するペナルティではないと説明しましたが誰もそんなことは信じていません。見せしめ以外の何ものでもありません。

 と書いていたら4月2日の10時になって泉佐野市がアマゾンギフト券のキャンペーンを再開しました。しぶといと言うか国に対する反発心が強いと言うかここの市長はある意味筋金入りですね。泉佐野市は総務省の指導に従わなかったということで、6月からふるさと納税の優遇措置の対象外となる公算が高いと思われていましたが、優遇措置が外れるぎりぎりの5月末までの期間限定のキャンペーンです。「6月から優遇措置の対象から外されるならいっそ、その前に一稼ぎ」と考えたのでしょうかね。

 と言っていたら4月4日発売の日刊ゲンダイに千代松泉佐野市長の発言が全面で掲載されました。上で「筋金入り」と書きましたが学歴を見てみると米国のリンカーン大学大学院、大阪府立大学大学院、和歌山大大学院を修了したかなりの勉強家と見受けられます。しかし新聞の大見出しにもあるように「お詫びすべきは自治体を振り回し混乱を招いた総務省です」という発言にはビックリです。千代松市長の説明では泉佐野市は関空に関わる開発等で莫大な投資を強いられ、財政破綻寸前まで行ったそうで、職員の給与カットが続き、市内の小学校には1校もプールが無かったそうです。それが最近では寄付のおかげでやっとプール整備が出来るようになったり、中止になっていた花火大会も復活することが出来るようになったそうです。自民党に毛嫌いされている日刊ゲンダイだからこそ掲載出来た記事だと思いますが、この内容が世の中の人に伝われれば泉佐野市の悪者扱いも少しは収まると思われます。ただ、一方の意見だけを掲載するのは不公平だと思いますので、今後日刊ゲンダイには総務省とふるさと納税制度によって大被害を被っている東京の港区や世田谷区の区長の意見を掲載してもらいたいと思います。

 この記事で泉佐野市の実情はわかりましたが、泉佐野市がこれだけの寄付金を集めた結果住民税が大幅に減少した東京を中心とした都市部の自治体が納得するわけではありません。横浜市や名古屋市では2016年度でさえ、それぞれ55億円と32億円の減収となりました。2018年度では両市併せて100億円以上の減収となっていると思います。ただ両市は減収分の75%が地方交付性によって補填されるのでダメージはそれぞれ減収額の25%となります。問題は地方交付税の不交付団体で国からの補填が行われない東京23区です。特に2017年度に30億円以上の減収となった世田谷区では減収額が小学校1校が建設できるだけの金額だそうです。世田谷区の保坂区長(元衆議院議員で私の中学の後輩ですね)は将来的に世田谷区の減収額が100億円にもなるのではないかと危惧しているそうです。千代松泉佐野市長も泉佐野市の言い分だけを述べて、地方税が減収となって困惑している東京23区に対して配慮した発言はありませんでした。結局集めた者が勝ち、と言う感じです。

 総務省はふるさと納税の返礼品を地場産品に限るよう自治体に求めていますが、地場産品や特産品が無い自治体は今後も税収が減るばかりです。これに対して総務省は明確な回答を避けています。やはり今のままのふるさと納税制度には無理があると思いますが、5月末までアマゾンギフト券の返礼が行われることになったのは寄付者にとっては朗報です。

 この3月に確定申告事務をやってみて、目立たないところで大きな増税が行われていることに驚きました。一番驚いたのは所得額が1000万円を超えた方はいきなり配偶者控除の適用が無くなったことです。これまでは妻の所得が38万円以下ならば夫の所得がどれだけ大きくても配偶者控除が受けられましたが、平成30年分の申告からは夫の所得が1000万円を超えると全く配偶者控除が受けられなくなりました。これだけ極端な増税は初めてです。もちろんこれは平成29年の税制大綱で予めわかっていたことですが、申告書を作成してみるとあまりの数字の変化にビックリさせられます。それに目立ちませんが給与所得控除額も年々減少され増税となっています。 税収不足を補うために増税が行われることについては理解出来ますが、いきなり中堅サラリーマンを襲う増税には納得がいきません。納税者側も増税に対して何らかの防衛措置を講じたくなります。ふるさと納税は数少ない防衛措置と言えます。黙っていても特定の市町村に寄付するだけで寄付額から2000円を控除した額の3割相当の返礼品を貰えますし、その返礼品の金額が50万円以下なら何の課税もされません(他に一時所得が無い場合)。所得が2000万円ぐらいの方なら100万円ぐらいの寄付が出来て、30万円相当の返礼品が無税で受け取れます。納税者の増税に対するささやかな対抗措置です。



■徒然思うこと■

・スタバ リザーブロースタリー東京・

 2月末に中目黒にお目見えしたスタバの「リザーブロースタリー」が相変わらずの大人気です。世界で4番目、日本では初お目見えと言うことで様々なメディアに取り上げられていますが、建物も新国立競技場を設計した隈研吾氏の設計と言うことも話題になっています。しかし桜シーズンの混雑と相まってとんでもないことになっています。私も3月31日に目黒川に花見に行って、ついでにスタバに回ってみました。それまでにもテレビ等で「最大2時間待ち」と報道されていたのでとりあえず整理券をもらって「どれぐらい待ちますか?」と訊いたら「5時間半以上待ちます」と言われてビックリしてしまいました。呆れた私の隣にいたご老人が「たかがコーヒーだろ」とつぶやいていたのが印象的でした。仰る通りです。

・経費が多額にかかる裁判・

 日産のゴーン前会長が再逮捕されました。マスコミでも報道されていますが、保釈中の再逮捕というのは聞いたことがありません。これまで立件された犯罪の捜査の過程で新たに別の犯罪であるオマーン経由の特別背任事件が出て来たということでしょうか?

 しかしゴーン前会長に関わる事件では検察も中東ばかりかゴーン前会長の息子の経営する米国の投資会社にまで係員を派遣して捜査するそうです。時間もかかりますが費用もバカにならないどころか莫大な費用がかかると思います。ところでこういった場合に犯罪者に掛かった費用を請求出来ないものですかね。同じ被害金額でも国内の捜査の何倍もの費用が掛かるのですからもし有罪が確定したら被告人に請求出来るようにしたらどうでしょう?特にゴーン被告の場合には保釈金として10億円を預かっていますから取り立てることは簡単だと思います。外国人の犯罪で国民の血税が多くつぎ込まれているのですから負担させてもよいと思います。

 こんなことを言っていたら、オマーンルートでゴーン前会長に還流されて妻の会社でヨット購入資金に充てられたと言うことで参考人として事情聴取されようとしたゴーン前会長のキャロル夫人が密かに日本を出国してしまいました。レバノンのパスポートは取り上げていたようですが、取り上げられていなかった米国のパスポートで出国してしまいました。検察の大失態ですね。と書こうと思っていたら、夫人がすぐ日本に戻ってきました。

・決まり切ったメディアの結婚報道に対する姿勢・

 女性の芸能人が結婚を発表すると必ずマスコミは「・・・は妊娠していない」と報道します。これは出来ちゃった婚に対する偏見としか思えません。結婚話が出ると出来ちゃった婚にしたくてしょうがないのでしょうかね。品の無い報道だと思います。

 ところで3月で最終回を迎えたドラマですが、残念ながら最終回が最高にドラマチックだったドラマはありませんでした。「スキャンダル専門弁護士」も「グッドワイフ」も月並み、「トレース~科捜研の男」の最終回では千原ジュニアの気持ち悪い毒々しい演技だけが悪印象で終わりました。ドラマ作成者は昨年の「ブラックペアン」の最終回を見習って欲しいですね。

・攻め方の下手な野党・

 とんでもない発言と言うよりもとんでもないことをした国交副大臣を野党が単なる辞任に追い込んで喜んでいます。今回の塚田国交副大臣の発言した行為が本当に行われていたのであれば職務上の利益誘導ですから、副大臣の職を辞するどころか議員辞職ものです。それなのに野党は単なる副大臣の首をとっただけで大喜びです。

 辞任からまだ数日しか経過していないのに政治の世界は7日の地方選の話題で持ちきりで塚田国交副大臣の辞任は麻生財務大臣の推した福岡県知事候補の敗北理由としてでしか取り上げられないようになってしまいました。前日まで「職責を全うしてもらう」と自分の任命責任を認めようとしなかった安倍総理に対する追及も尻すぼみです。吉田参議院幹事長と国交省との面会記録も取り上げられていますが今ひとつ攻め手に欠けます。

 しかも今回の発言は総理と副総理にまたがった典型的な利益誘導です。自分の力で棚上げされていた新しい橋の建設計画を国の直轄事業に引き上げて4000万円の予算をつけたと言っているのにそれほど問題にされないのは何故なんでしょう。野党の存在意義が全く感じられません。新たな野党が生まれてくるのはいつのことになるのでしょう?このままでは10年、20年先まで自民党政権が続きそうです。

 せめて野党には塚田前副大臣が「自分の力で国の直轄事業に引き上げた」と豪語していた一度は棚上げされた橋が建設に移されないようにきちんと目を光らせていてもらいたいものです。

・映画・

 確定申告が終わってやっと映画を見に行く時間が出来ましたので今年のアカデミー賞受賞作品の「グリーンブック」を見て来ました。見終わってみて確かに面白くて感動的だったのですが、どこかでこれと似たような映画を見た気がしました。一生懸命調べたらわかりました。2011年に封切られたフランス映画の「最強のふたり」にストーリーがよく似ています。頸椎損傷で下半身の不自由な富豪がやっと気の合ったのは介護人として雇われた刑務所を出所したばかりの黒人青年でしたが、二人が徐々に心を通わせていく名映画でした。舞台設定も登場人物も全く異なりますがテイストが同じようで、ちょっとパクった感じがしました。

・新紙幣・

 麻生財務大臣が9日、2024年に新紙幣を発行することを発表しました。早くも紙幣関連企業の株価がストップ高をつけています。この件に関してインサイダー情報は無かったようです。しかし相変わらずお味噌扱いなのは2千円札です。現行の千円札よりも4年も前の平成12年に発行されているのに今回全く新デザインの対象とはなりませんでした。最近では殆ど見かけることも無くなりました。たまに手元にあるとババ抜きのように早めに手放したいと思ってしまいます。ただ、デザインに描かれている首里城の地元沖縄では案外流通しているそうです。政府と沖縄の関係がこじれている今、デザインを変えることによって沖縄の反発を買いたくない配慮でしょうか?と穿ったことを言っていたら、財務省からコメントが発表されて、2千円札はまだ在庫が沢山あるので新紙幣を発行しなかったそうです。殆どの自動販売機でも使えないという流通のための努力を財務省が怠ったからですね。

・史上最悪かと思われた東京の桜・

 3月31日の昼までは「今年の東京の桜は最悪だ」と思っていました。27日に満開宣言は出たものの、どこにも満開の桜は無く、とても花見をするような状況ではありませんでした。天気も悪く、特に期待された3月30日の土曜日は花冷えどころか底冷えして花見どころではありませんでした。それが31日の日曜日の昼から東京では青空が広がり一気に花見気分が盛り上がりました。29日と30日の低温が功を奏したのか、その後も一気に開花が進むことなく、翌週まで蕾の残る木もちらほら見られ、4月6日、7日の土日も多くの場所で花見を楽しむことが出来ました。東京では満開宣言が出された27日から10日以上も花見が楽しめたわけです。これほど長い期間花見が楽しめたのは記憶にありません。昨年は3月中に都内の総ての桜が散ってしまって桜祭りの担当者には気の毒でしたが、今年は皆さん喜んだことでしょう。

 右下の写真の桜は「神代曙」と言ってソメイヨシノの兄弟とでも言うべき桜ですが、ソメイヨシノに比べて病気に罹りにくく咲いている時期も長く、よりピンク色の桜です。これは国立劇場前の神代曙ですが、今後この桜が全国で多く見られるようになると思います。

 




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