■稲田防衛大臣辞任と内閣改造■

 やっと辞めてくれた感のある稲田防衛大臣の辞任です。8月3日の閣僚人事で交代するのと、その前に辞任するのとでは天と地ほどの差があります。不祥事を起こしたサラリーマンがただ転勤させられるのか左遷されるのかの違いと同じです。ここまで稲田大臣が居座ったのは本人がどうしても「辞める」のが嫌だったのか、安倍総理が政権への打撃を考えて辞任させずに粘らせたのかはわかりませんが、閣僚人事の直前だけに今回の辞任の持つ意味は重大です。まあ、陸幕長が自分の首と引き換えに辞任に追い込んだという感じですね。

 しかしテレビの前の視聴者の誰もが嘘をついていると思っているのに、それでも虚偽答弁を認めるのと、隠蔽の責任を取るのが嫌で、これだけ嘘をつき続けられる精神力は凄いと思います。しかし、ここまで辞任を引っ張ってしまったために、稲田氏の政治家としての今後はありません。二度と閣僚になることもなければ、今期で議員も終わりかも知れません。

 と思っていたら、辞意表明して防衛省を出る時と7月31日の離任式の晴れ晴れとした笑顔を見ていると、とても議員を辞めそうもありません。離任式でも過去の発言に関する反省も謝罪も無く、晴れやかな顔で満足げに防衛省を去って行きました。北朝鮮のICBM発射でNSC(国家安全保障会議)が開催されて北朝鮮との緊張関係が高まる中で、平然と自分の離任式を行わせるとは本当に空気が読めない女性だと思います。

 防衛省の特別監察の報告書では、「稲田大臣から何らかの発言があった可能性は否定出来ない」という指摘はありましたが、結局2月に文書の存在を知っていたのに3月の国会答弁で「存在を知らなかった」という答弁が虚偽であることを認定されないで終わってしまいました。しかし当事者の証言以外にも幾つか稲田大臣が隠蔽を知っていたと思われる事象がありました。産経新聞が稲田大臣が文書の存在を知らされて「どうしよう?」と発言したと報道していますが、発言内容がとてもリアルで作り話とは到底思えません。それでも「私としては報告されたという認識は無い」という発言で逃げ切ってしまいました。あの晴れ晴れとした微笑みは「何とか逃げ切れたわ」という笑いだったようにみえました。 

 また今回の日報問題の本質は日報の隠蔽ではなく、南スーダンで起きたのは「武力衝突」ではなく、「戦闘」であることが記された日報が存在したということです。もし実際に戦闘が行われたとすると、「停戦合意が存在すること」と定めたPKO5原則が守られていないことになり、直ちに自衛隊は南スーダンから撤収しなくてはなりませんでした。それが隠蔽のことばかりクローズアップされている間に、南スーダンに派遣されていた自衛隊のPKO維持部隊は何となく任務終了ということで撤収してしまいました。

 また閉会中審査における「総理が言えないから私が言う」などとは言っていないという和泉補佐官の発言や、今治市の記録では残されている2015年4月2日に首相官邸で今治市の職員と面談したのに「記憶に無い」と言い続けた経産省出身の柳瀬秘書官の発言には多くの不満と不信の声が上がりました。また、繰り返しになりますが、首相官邸の訪問者の記録が無いなどと言うことは到底信じられません。私も以前に首相官邸を見学したことがありますが、事前の登録から当日の入館まで厳格な手続きが必要でした。

 更に森友学園問題では籠池前理事長夫妻が補助金の不正受給で逮捕されてしまったので、世間的には静かになりましたが、不動産鑑定士が9億5600万円と評価した土地に関して、8億1900万円と見積もった地下のゴミ処理費用を差し引いて1億3400万円で森友学園に払い下げた問題に関しては、財務省理財局や近畿財務局の何らかの意図が働いたことが疑われ、まだまだ追及が必要です。この件に関して国会で知らぬ存ぜぬを貫き通して国税庁長官に栄転した佐川前理財局長は未だに国税庁長官の就任会見を行っていません。徹底的に逃げ回る気です。と言っていたら、国税庁長官の就任会見を行わないことになったそうです。本当に情けない小役人です。これからは税務調査で納税者から「記録は破棄してしまいました」という発言が度々聞かれることになるでしょうね。しかし「記録が無い、破棄した」を連発していた人間をよりにもよって国税庁長官にするとはどういう神経でしょうね?

 話は変わって内閣改造の件ですが、今回の内閣改造の一番のサプライズは河野太郎氏の外務大臣就任でしょう。常に「異端児」として見られた河野氏が日本の顔として世界に出て行くことになると思うとちょっと期待してしまいます。以前から脱原発を唱え、常に国民目線の正論を言い続けています。私は一番首相になって欲しい政治家ですが、まさか外相になれるとは驚きです。これ以外は全く代わり映えしません。と言っていたら「自信が無い」と就任を固辞していた江崎沖縄北方担当大臣が失言を連発しています。まもなく辞任でしょう。



■今月から年金制度改正■

 8月1日から年金の仕組みが一部変更になり、年金受給資格を得るための保険料納付期間がこれまでの25年から10年に短縮されました。この変更により新たに64万人(68万人という報道もあります)の人が年金の受給資格を得ることになると言われています。一見素晴らしい改正のように聞こえますが、国庫の負担も大幅増です。

 もちろん保険料納付期間が不足していたために年金を受け取れなかった人には朗報です。これまで結婚まで社会保険制度に加入して厚生年金保険料を支払っていた女性は、結婚して夫の扶養家族になることによって厚生年金保険料については掛け捨てになっていました。しかし今回の改正でこういう人達も年金が受け取れるようになります。逆に言うとこれまで支給しなくて済んでいた年金を支給することになったわけです。国としては本当は黙ったままほおかむりをしておいた方が良かったと思うのですが、一人でも多くの票が欲しい与野党がたいした議論も無く改正を決めてしまいました。

 しかしこれまで10年以上厚生年金保険料を支払って結婚して夫の扶養家族になった女性達はよく文句を言わなかったものだと思います。彼女たちにすればただ保険料の取られ損でした。生命保険なら加入は任意ですが、厚生年金は強制的に加入させられ、保険料を徴収され、保険料の納付期間が25年以下だと何にももらえなかったわけです。こんな不合理な話はありません。

 但し10年間年金保険料を払って受け取れるのは月額1万6千円ほどの基礎年金だけです。「年金保険料払い込み期間が10年でも年金が受け取れる」という甘い言葉に乗ってはいけません。たかが10年の支払いで生涯安心できる年金が受け取れるわけがありません。

 先月のメッセージで触れたトンチン年金ですが、我が国では殆ど普及していません。それというのも、我が国のトンチン年金は被保険者が年金受取開始前に死亡した場合には払込保険料相当額の7割までしか戻って来ません。その点に不満を持つ人が多いようです。しかし、私達が今後考えなくてはならいのは「長生きのリスク」です。残念ながら今では昔のように子供が老親の面倒をみると言うことを期待するのは難しくなっています。社会保障費の偏重等により、働き手の社会保険料負担は増すばかりです。もし間違って100歳まで生きてしまった場合に誰が介護費用を負担してくれるのでしょう?子供だって生きているとは限りません。

 具体的なトンチン年金商品としては日本生命の「グランエイジ」と第一生命の「ながいき物語」しかありません。基本的な考え方は両者とも同じですが、日本生命には5年間保証期間付終身年金がありますが、第一生命の保証期間付終身年金の保証期間は10年です。トンチン年金の本来のスキームの趣旨からすれば、もしかして長生きしてしまった場合の保証だけがあれば良いので、そもそも保証期間など不要です。ただ、それだと私ほど割り切った考えをしない人は「損するのではないか」と不安になってしまうので保証期間をつけています。そのため保証期間を設けることにより年金としてのパフォーマンスは悪くなってしまっています。ですから両社を比較した場合には保証期間の短い日本生命の商品の方が商品の趣旨に近くなっています。但し後発の「ながいき物語」は短期払いを選択すればパフォーマンスは少し良くなりますが、どちらにしても損益分岐年齢、要するにこの年齢以上長生きすればお得という年齢は、男性の場合両商品とも85歳から90歳です。

 例えば私の年齢で10年間払い込みで、年金年額240万円、すなわち月額20万円を受け取ろうとすると年間の保険料は400万円となります。すなわち4000万円の保険料を支払えば生涯月額20万円を受け取れるわけです。受け取る年金の累計額が支払った保険料を上回るのは90歳です。私の平均余命は約19年、およそ85歳ですから、平均より5歳長生きしなくては元は取れないと言うことになりますが、そんなことは気にする必要はありません。心配なのは無収入の高齢生活です。特に私の場合には自営業でしたから国民年金にしか加入していません。ですから老齢基礎年金の月額6万5千円しか当てになりません。定年がなく、ある程度の年齢まで働ける人にトンチン年金は最も適していると思います。

 今後本来のトンチンの趣旨を活かした保証期間の無いトンチン年金が出て来れば85歳ぐらいが損益分岐年齢になって来ると思います。何度も言いますが、私達は予定より早死にしてしまった場合の損は考える必要が無いのです。怖いのは高齢になって施設にお金が支払えず、街に放り出されてしまうことです。



■異常気象■

 全国各地で異常気象が続いています。1時間に100ミリという豪雨が珍しくなくなってきました。今回の台風5号では奄美大島の総雨量が600ミリを超え、50年に一度の記録的雨量となりました。今月7日には大月市で3時間に215ミリという例年の8月一月分の雨が降りました。

 しかしそれにしても7月18日の3時過ぎの東京城北部の雹(ひょう)にはビックリしました。ピンポン球大の雹が池袋、巣鴨、駒込近辺を襲いました。被害を受けた車も多かったようです。これまで誰もが経験したことの無い天災です。雹が降って車の屋根がへこむなんて誰も想像していません。その近辺を通り過ぎただけで何十カ所も屋根やボンネットがへこんだ車もあったようです。トランクやボンネットフードは部品を交換すれば済みますが、屋根は切り取って交換するか、細かく板金するしかないそうで、相当費用がかかります。

 雹による被害は天災だと考えて保険請求されない方もいるようですが、降雹による被害も保険の対象となります。但し保険会社によって保険の等級が下がる保険会社と下がらない保険会社があるようです。しかし自分の車の屋根が雹でボコボコ凹んでしまったら本当に悲しくなるでしょうね。

 車以外でも多くの被害がでたようで、私の知り合いのマンションでも網戸がズタズタになったり、エアコンの室外機が被害を被ったりしました。ニュースではほとんどの店舗の天幕がボロボロになっていましたね。しかし東京の城北部の人は今回ほど身近な場所で起きた天災は初めてだったのではないでしょうか? 私も過去にこれだけ身近な天災は見たことがありません。7月18日の豊島区の降雹のニュースの録画は永久保存版です。

 しかし毎週のように「記録的・・・」のニュースが流れます。今週の東京の気温を見ているとまるで熱帯です。香港やバンコクよりも辛く感じます。本当にこんな都市でオリンピックが開催出来るのでしょうか?すべてのプログラムを夜間に行わないと難しいのではないのでしょうか?どうしても夜間に出来ないのはゴルフですが、ゴルフこそギャラリーも含めて最も熱中症の危険性が高いスポーツです。本当に心配です。



■徒然思うこと■

・日銀の黒田総裁も任期中の2%の物価上昇目標を諦めたように我が国のデフレも止まるところがありません。先日ちょっと旅行の準備で100円ショップに行ったら懐中電灯や目覚まし時計、腕時計、電卓まで100円で売っていました。いったいどうやったら100円で電卓が(100円で売っていると言うことは一つ30円ぐらいが製造コストだと思いますが)作れるんでしょうか?一応ICチップが入っていると思うのですが。

・首都高で赤色灯をつけている救急車を他の車が追い越しているので、私も追い越したら何とサイレンを鳴らしていました。これは違反にならないのでしょうか?

・考えてみればハンカチほど進歩のない物は無いかも知れません。ハンカチは紀元前3000年から使われていたそうですが、現代でも素材にガーゼやタオル地が使われるようになっただけで、何の進歩もありません。夏場は1~2回汗を拭けばべっとりするし、トイレで使えば湿っぽくなります。同じハンカチを一日中使うのもどうかと思います。使い捨てのハンカチとか発明されないものでしょうか?それとも街角にハンカチ用洗濯機が置かれて1回50円ぐらいで5分で洗濯とアイロン掛けが終わって出て来るとかなんとかなりませんかね。

・ボロボロのトランプ政権ですが、広報部長のスカラムッチ氏が僅か10日間で辞任してしまいました。こんなことなら彼の広報部長就任に反対して辞任したスパイサー報道官やスカラムッチ氏の非難を浴びて更迭されたプリーパス首席補佐官は辞める必要はなかったかも知れません。代わりに首席補佐官に指名されたのは国土安全保障長官のケリー氏ですが、ケリー氏は生粋の軍人で政権の要である首席補佐官が務まるとは到底思えません。更にセッションズ司法長官やティラーソン国務長官の辞任話も出ています。このままではトランプ大統領の周りには親族と軍人しか残らなくなってしまいます。しかし政治がこんな混乱状態なのにNY市場の株価は史上最高値を更新し続けています。理解出来ません。



■エンターテイメント■

・映画・

 7月末にやっと「ハクソー・リッジ」を見ることが出来ました。封切りから時間が経った映画を見るって大変ですよね。都内でも上映しているのは池袋や新宿はましな方で、錦糸町とかお台場とかおよそ映画を見に行く街とは思えない場所でしか上映していません。「ハクソー・リッジ」もやっと池袋のロサシネマで見ることが出来ましたが、これがまたレトロな映画館で、窓口で希望の座席を購入者に選ばせるシステムでビックリしました。映画自体は大変重い映画で、かなり残虐な場面も多く、見るのに相当エネルギーを使う映画でした。

 先日軽井沢でのゴルフが早く終わったので佐久に映画を見に行きました。古びたシネコンでしたがスクリーンが7つもあり「忍者の国」と「パイレーツオブカリビアン 最後の海賊」を立て続けに見ることが出来ました。しかしさすがに田舎の映画館ですね。どのスクリーンも全席自由席でした。しかし「忍びの国」の大野君、なかなか良かったですよ。

・今井絵理子参議院議員の不倫・

 これはわざわざ政治の章で書くほどのことでもないと思い、芸能系ネタでこちらに持って来ました。「一線は超えていない」の発言で一躍時の人となった今井絵理子参議院議員は、お相手の市会議員が色々なことを言い出すものですからますます形勢が悪くなっています。誰も「何も無かった」とは思っていません。新幹線の中で手をつないで眠る相手とホテルの部屋で一夜を過ごして「何も無い」わけがありません。議員としてこのような往生際の悪い下手な言い訳をした方が良かったのが疑問です。いっそ「ごめんなさい」と謝ってしまった方が世の中に受け入れられたのではないでしょうか?

 話題は「一線を超えていない」の発言に集中しています。今井議員を取り囲んだ記者達からはさすがに「一線とは具体的にどういう意味ですか?」とか「一線の手前までは行ったのですか?」というような品の悪い質問は出なかったようですね。だいたい今井議員を取り囲んでいたのは政治記者だったのでしょうか?それとも芸能リポーターだったのでしょうか?

・何と「やすらぎの郷」本編に脚本家と歌手が登場・

 毎月のようにお薦めしている「やすらぎの郷」ですが、相変わらず毎日欠かさず見ています。石坂浩二や八千草薫といった高齢者の演技はなかなか見応えがあります。毎日欠かさず見るというのは朝ドラの「朝が来た」以来です。先日驚いたことに番組の中に脚本の倉本聰と主題歌を歌っている中島みゆきが登場しました。車椅子に乗る老人とそれを押す娘?孫?という感じでしたが、何も自分達まで出たがらなくても、と感じてしまいました。

・長岡花火大会・

 さあ花火シーズンです。悪天候のため開催が危ぶまれた隅田川の花火ですが、なんとか挙行されました。私は今年も日本三大花火大会の一つ長岡花火大会に行って来ました。もう何回も行っているのでだいぶ要領が良くなって、打ち上げ20分ぐらい前の到着で待ち時間も無く、帰りも終了20分前には会場を出たのできわめて順調に往復できました。長岡の花火大会は大曲と違ってその日のうちに東京に帰って来られるので本当に楽です。旅行会社のツアーだと必ず1泊2日の日程になってしまいます。それにツアーだと何時間も前から席に誘導されるので夕日が暑くて大変です。

 ただ今回の長岡は天気は良かったのですが風が無く、前の花火の煙が消えないうちに次の花火が打ち上げられるので、霞んでしまった花火が幾つもあって気の毒でした。しかし長岡の花火大会はメリハリが効いていて、メインの花火が幾つかあって、それが終わると多くの人が帰り始めます。

 毎年特に話題なのは平原綾香のジュピターの歌にのって打ち上げられる「復興祈願花火フェニックス」と長岡近くの六日町出身の武将直江兼続を取り上げたNHK大河ドラマのテーマ「天地人」です。特にフェニックスは5分以上のプログラムで圧巻です。今年もこの二つのプログラムのリンクを張りましたのでご覧下さい。

「復興祈願花火フェニックス」http://hirata-cpa.jp/mov/201708-1.mov

「天地人」http://hirata-cpa.jp/mov/201708-2.mov

■□ 夏期休業のお知らせ □■

下記期間を夏期休業とさせていただきます。
8月14日(月)~15日(火)


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