■安保法制■

 安保法制の違憲論議が拡大の一途を辿っていますが安倍総理は動じません。尤もいくら多くの憲法学者が「違憲」だと言っても実際に判断するのは裁判所か、当面は内閣法制局です。現在の横畑内閣法制局長官は基本的に「安保法制は合憲」の立場をとっていましたが、歴代長官が相次いで安保法制を違憲とするかのような発言をするものですから、最近は言うことが浮き足立ってきて発言が支離滅裂になって来ました。安保法制の最も重要な具体例として挙げられる「ホルムズ海峡での機雷掃海」と「朝鮮半島有事での米艦防護」の二つについて「個別的自衛権で対応出来る」と言い出しました。集団的自衛権行使の典型例として国会でも絵図で説明されていた事例です。これが個別的自衛権で対応可能なら、今回の法案の主要部分が不要になってしまいます。法案の基盤の極めて重要な部分で様々な齟齬が生じているのに安倍政権は後戻りをする気は全く無いようです。

 あらゆる世論調査で安倍政権の支持率が大きく下落してきています。安保法制についても反対や拙速、もっと理解を深める論議をという意見が8割以上を占めます。そのような中で与党は強行採決に向けてまっしぐらです。もし衆議院の「60日ルール」の適用を考慮した場合には7月24日までの衆院決議がリミットのようですが、これだけの国民の声を無視して本当に強行採決が行われるかどうか見ものです。ただ強行採決でもなんでも国会を通過してしまえば既成事実として今後まかり通ってしまうんですよね。民意を無視するこれだけの力を安倍政権に与えた人は大いに反省して下さいね。



■株式市場大混乱■

 世界の株式市場が大混乱に陥って来ました。元々ギリシャ危機で6月中旬に株価が下落していた市場は、ギリシャ危機回避の動きで大幅に回復しました。しかしそれが下旬になってギリシャのチプラス首相が唐突に交渉を打ち切るかのように国民投票実施を打ち出したものですから、一気にギリシャ不安が盛り上がり急落しました。そこに追い打ちを掛けたのが中国上海市場です。上海総合指数はこの1年間で2.5倍になり、6月12日に5166という高値をつけましたが、それから僅か1ヶ月で3割も暴落しました。上海市場上場企業の半分が取引停止状態です。半分が取引停止された中での指数ですから正常な指数とは言えません。実質的にはもっと酷い暴落状態だと思います。尤も昨年の6月には上海総合指数は2000だったのですから、これだけ下落してもまだ1年前の水準からすれば1.7倍です。とは言え、相場というのはそう簡単には考えられない魔物で、上げ相場によるウハウハよりも下げ相場のダメージの方が遙かに大きいんですよね。

 特に7月9日は世界中の株式市場が大混乱となりました。前日の、すなわち日本の早朝のNY市場でシステム障害が発生し、一時取引が中断したものですから売りが売りを呼ぶ展開となりました。世界市場の混乱の元となった上海市場は一時4%安となりましたが、政府が株式担保融資の期限延長や空売りの取り締まりを打ち出したのをきっかけに6%高まで値を戻しました。東京市場は一時日経平均が600円以上安くなりましたが、上海市場が持ち直したため上昇に転じました。

 しかし中国政府の株式市場への介入はメチャクチャです。大量保有株主の株式売却を半年間停止しました。強制的に売りを止めているのですから株価は下がりようがありません。但しこのような措置を取ると、株式を好きな時に売れないということになって、投資商品としての魅力、価値は無くなってしまいます。長い目で見れば間違った措置だと思います。

 しかしギリシャ問題は予断を許しません。例え今回ギリシャが提案した緊縮策をEUが認めて返済が猶予されてもまたすぐ赤字体質となり返済が行き詰まると思います。それでは債務を免除すればよいかというとそれでも問題は解決しません。ギリシャは1820年以降5回もデフォルトしているデフォルトの常習国です。どんな対策をとってもギリシャ国民の民族性が変わらない限りまた必ずデフォルトすると思います。

 ただ、ギリシャの経済不安で恩恵を被っている国もあります。それがドイツです。経済不安を抱えるギリシャがいるためにユーロは本来の水準より大幅に安くなっています。輸出大国であるドイツはそのユーロ安の恩恵を多大に被っています。ドイツは頭を切り換えて、ユーロ安の恩恵をギリシャに還元してはどうでしょうか?十分おつりが来ると思います。チプラス首相は案外これを期待しているのかも知れません。彼はドイツに対して第2次大戦中のナチスドイツの侵略行為に対して38兆円の賠償請求をしています。ドイツは全くこれを無視していますが、38兆円あればギリシャの全債務の返済が可能になります。

 ところで今回ちょっと変わった動きをしているのが金です。前回のギリシャ危機の時には緊急退避資産として買われ1オンス1900ドルまで急騰しましたが、今回はズルズルと値を下げています。通常ならば株が下がれば不安感で金は上がりますが、世界の二大金需要国の一つである中国の株式市場が大幅に下落していることが原因かも知れません。しかし破綻前にギリシャでは「資産保全のために高級車がバカ売れ」という報道がありましたが、なんでギリシャの人は金を買わなかったのでしょうか?こういう知恵が回らないから破綻するんじゃないでしょうか?



■マイナンバー■

 再びマイナンバーです。マイナンバーの施行は10月5日に決定されましたから、おそらく10月6日に通知カードが本人に発送されるはずです。この「通知カード」をいったい何人の方がきちんと保管出来るのか心配です。ホームレスの人はもちろん、入院中の方や施設に入っている高齢者の方の通知カードが厳格に管理されるでしょうか?「届かない」と言われることのないように書留で送付されると思いますが、「もし不在だったらどうしよう?」と不安になります。

 この通知カードがどれだけ重要なものかについての多くの人の認識が低いのが心配です。通知カード単体では使い途が無いので今後は殆どの人が「個人番号カード」を取得することになると思います。しかしこの「個人番号カード」を取得するには「通知カード」を返納しなくてはなりません。ということは「通知カード」を紛失したら「個人番号カード」を受け取れません。もちろん再発行手続きは可能でしょうが、どれだけの手間と時間がかかるか想像もつきません。何しろ日本全国5000万世帯に一斉に簡易書留が送られるのですから、届くかどうかも心配です。

 10月の初めには心配したお年寄りから郵便局に「まだ届かないんだけど」という問い合わせが殺到すると思います。10月10日を過ぎたら更に本当に届かなった人からの問い合わせで大混乱が生じます。そんな時に「間違って捨てちゃったんですけど」なんて言っても再発行依頼の書類が届くのに1ヶ月もかかるのではないでしょうか。ですから「通知カード」は絶対無くしてはいけません。まずこれを家族や高齢者に徹底してください。

 当面は本来マイナンバーを記載する書類に記載が無いからといって罰則が科せられることは無いでしょうが、無くては絶対困る物ですから大事に保管して下さい。

 きっと一番しっかり通知カードを管理するのは生活保護を受けている人でしょうね。それが無ければ生きていけませんから。

 そろそろIT各社から指紋認証や顔認証システムを搭載した「マイナンバーキット」の販売が始まりました。総額3兆円と言われるマイナンバー市場のスタートです。簡単なクラウド上のマイナンバー管理システムなら月額980円という商品も出て来ています。来月からはマイナンバーを管理する側の情報を提供して行きたいと思います。




■徒然思うこと■

・クレジットカードによる固定資産税の支払い

 私はクレジットカードのポイントについてよくメッセージに書きますが、最近になって固定資産税や自動車税をクレジットカードで支払うと1万円につき73円クレジットカード決済手数料が取られることに気がつきました。何故クレジットカードで支払うのに手数料が取られなければならないのか全くわかりません。東京都主税局のQ&Aには「クレジットカードの利用においてはポイントサービス等の利益還元が行われることが多いので、他の納付方法をご利用の納税者様との公平性の観点からクレジットカード納付による建て替えシステムの利用料として負担を頂いております」と説明されています。ポイントによるメリットを全員が受けるとは限らないのに強制的に手数料を取るのはおかしいと思い東京都の主税局に電話をしてみました。もうしどろもどろで、まともな回答は得られませんでした。総務省の通知のままに何の疑問も無く手数料を徴収しているようです。私は絶対カード会社との密約だと思いますけどね。ところで何故ふるさと納税では手数料は取られないのでしょうね?

・電車の中でスマホゲームをやっている人

 電車の中でスマホのゲームに熱中している人って何なんでしょうか?スマホのゲームほど人生にとってプラスにならないものは無いと私は考えています(大きなお世話ですが)。 英語を勉強しろとは言いませんが、せっかく人に邪魔されない空間にいるのですから小説を読むとか、ニュースを見るとか、少しはためになる「暇つぶし」をしてみてはどうでしょうか?

 もし、スマホゲームの意義を敢えてあるとすれば「ストレス解消」でしょうか?しかし乗客の半分以上がゲームをしている車内は無音のゲームセンターみたいで不気味です。

・暴力団工藤会の上納金を個人所得として認定

 このニュースには驚きました。これまでアンタッチャブルだった部分にとうとうお上の手が入りました。これまで所得の捕捉の難しい代表例として自営業者がよく取り上げられていました。トーゴーサンピンという言葉をご存じでしょうか?昔から税務署の所得の捕捉率、すなわちその人にどれぐらい所得があるか捕捉されている割合を、給与所得者は10割、自営業者は5割、農業、林業、漁業は3割、そして政治家は1割という意味です。政治家以上に所得が捕捉されていないと言われていたのがヤクザの世界です。暴力団は配下の組員から上納金を納めさせますが、これが「組」に対するものなのか?組長すなわち親分に対するものなのかあいまいでした。それが今回史上初めて暴力団という任意団体に対して所得税法違反容疑での摘発が行われたわけです。所得税法違反ですから「・・組」という暴力団を組長の個人事業として課税するということでしょうが、それは逆に「暴力団」というものを税法上の一つの事業として認めたことになるのではないでしょうか?

・審判競技の難しさ

 立派に戦って準優勝になったなでしこでしたが、準決勝のイングランド戦は劇的な幕切れとなりました。後半ロスタイムでの相手選手によるオウンゴールで勝ちましたが、今回のワールドカップで最も動きの悪かった試合だったと思います。パスも繋がらずカウンター的に攻め込まれるシーンも多く、前半ワンチャンスのPKでリードしたと思ったら直後にイングランドがPKを得て同点となりました。問題はこのイングランドのPKです。PKを与えたのはFW大儀見ということでしたが、どのビデオを見ても大儀見選手はイングランドの選手に触れていないように見えます。多少接触があったとしてもとてもPKになるようなプレーではありません。日本が勝ったから良いようなものの、日本が負けていたら後で大きなブーイングとなっていたことでしょう。

 しかし結果は準優勝でしたが米国との力の差は歴然で、世界ランク3位までのドイツ、米国、フランスが反対のゾーンに行ったことによるラッキーな準優勝だったと思います。なぜドイツがイングランドに負けたのかはわかりませんが、日本はドイツとフランスと戦っていたら勝てなかったと思います。やはり世界ランク4位は正しい評価だったのでしょう。でも今回は「ツキも実力のうち」ということにしておきましょう。

・競馬ほど当てにならないギャンブルは無い

 6月28日開催のG1レースの宝塚記念レースで断然一番人気のゴールドシップがゲート内で立ち上がり15馬身も出遅れて大惨敗を喫しました。このレースの売上160億円のうち、120億円がゴールドシップ絡みだったそうで、スタートした瞬間にこの120億円が紙くずとなりました。買った人には大悲劇です。しかしこれほどでは無いにしても競馬ではこのようなアクシデントは珍しいことではありません。私の知り合いの根本調教師は騎手時代の1987年の有馬記念で三番人気のメリーナイスに騎乗してスタート直後に落馬して、後々までの語り草となりました。このレースで面白い話があります。後日、根本騎手が有馬記念で損した競馬ファンから心無いヤジを飛ばされた時に、一人のファンが「根本、お前は悪くない」と言ってくれて、根本騎手は思わずホロッとしたそうです。しかしこのヤジには次のような続きがありました。「悪いのはお前じゃなくてお前を乗せた調教師だ」。

・茅の輪くぐり

 「茅の輪くぐり」ってご存じでしょうか?お恥ずかしいことに私はこの年まであの丸い太い縄が「茅の輪」と言われ、あちらこちらの神社でこの時期にそれをくぐるイベントが行われているとは知りませんでした。赤坂の日枝神社では6月30日に「茅の輪くぐり」が行われていましたが、それほどの人出ではありませんでしたのでちょっとくぐってみました。茅の輪くぐりは6月と12月に行われ、6月は1月から6月の罪と汚れを祓い、残り半年の無病息災を祈る行事だそうで、左、右、左とくぐりますが、左に回る時は左足から、右に回る時には右足からくぐるのがポイントです。



・オリンパスコンサルタントに実刑判決

 巨額な粉飾決算が問題になって大きな刑事事件として取り上げられたオリンパス事件の指導的役割を果たした証券会社OBに実刑判決が出ました。経済事犯で主導的役割でなく、指導的役割を果たした人間に実刑判決は珍しいと思います。オリンパスの経営者には執行猶予付の判決が確定しているのと好対照です。3人は全員野村證券OBで、野村證券はこういうことでも名を売ることになりました。

 この論理でいくと脱税した人よりも脱税させた人の方が罪は重いということになりますから、私達税理士も気をつけないといけませんね。

・東芝の粉飾決算

 ビッグカンパニーの粉飾決算が大事(おおごと)になっています。株主総会による決算承認も行えない状況です。粉飾額も当初は500億円ぐらいという話でしたが、最近では1500億円から2000億円という話になっています。前社長と前々社長との権力争いがこのような粉飾の土壌となったと言われていましたが、最近公表された第三者委員会の報告書によると現社長を含めて三代の社長全員が不正がらみで業績を挙げることを部下に指示していたそうです。組織ぐるみで粉飾していたことが明確になったことで俄に犯罪行為の世界になって来ました。

・沖縄

 沖縄も中国人と韓国人の観光客に席巻されていました。美ら海水族館の観客の8割以上が中国と韓国の観光客です。特にマナーのひどいのは中国人観光客で子供たちは海水の中でしか触ってはいけないヒトデをいきなり持ち上げています。美ら海水族館の土産物ショップでは中国人観光客が同じ商品を山のように爆買いしていました。ビーチでも韓国人と中国人が目立ちますが、たまに日本人を見かけると入れ墨者です。なかなか平和で静かな観光地を見つけるのが大変になって来ました。

・一本の木

 先日ハワイに行ったら道路沿いに「日立の樹」を見ることが出来ました。あのCMで有名な「この木何の木、気になる木」のあの木です。世界的にも有名な木の内の1本でしょう。そして先日の全米ゴルフオープンの会場となったワシントン州のチェンバーズベイゴルフクラブのたった1本の木。そして陸前高田の松林に残った1本の木、世界には印象的な木が多いものです。北海道の美瑛に行けばCMに登場した木が何本も見ることが出来ます。「セブンスターの木」「ケンとメリーの木」「クリスマスツリーの木」等々です。木1本で名所になってしまうのですから驚きです。

 ところでハワイ行きのジャンボの最前列に座ってコックピットの写真を撮っていたら何と操縦席に座らせて写真を撮らせてくれました。こんなことやって良かったのでしょうか?





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