■衆議院選■

 衆議院選の結果はマスコミの予想通りになりました。維新や次世代の党はボロ負け、民主党も復活の気配すら感じさせませんでした。みんなの党に至っては選挙直前に解党という無様な姿を見せつけてくれました。予想外だったのは共産党の躍進だけです。

 しかし現在も東北の仮設住宅には8万数千人の人が住まわれています。昨年の年賀状では私は「仮設住宅にまだ11万人の人が・・・」と書きました。1年経っても2万数千人の人しか仮設住宅から出られていません。本当ならば選挙なんかやっている場合ではありませんでした。安倍総理は大勝利(とは言っても自民党は議席を少し減らしていますが)でご満悦ですが、被災者に全く寄り添っていないことがよくわかりました。しかも開票が終わらないうちから池上彰氏の誘導尋問に引っかかって、池上氏が「憲法改正に向けて一歩一歩進めていくということですね」と突っ込んで聞くと、安倍首相は「そういうことです」と認めました。

 選挙については「アベノミクス選挙」と名付けて憲法改正も集団的自衛権も表面に出さずに勝ち抜いて、選挙が終わったら一気に安倍政権がすべての面で信任を受けたと発言し始めるのですからたちが悪いですね。と言っても、そうなるだろうと言うことは多くの人がわかっていたはずで、選挙に行かなかった人も自民党に投票した人も覚悟の上だと思います。

 しかし11月18日の解散表明の記者会見で「集団的自衛権を選挙公約にきっちり書き込んで選挙戦を堂々と戦って行く」と宣言しておいて公約には全く触れられていなかったのにはびっくりです。本当に大人はずるいです。

 今年ほど自己責任の問われる年はありません。私は昨年末の総選挙で自民党には投票しませんでしたが、投票所に足を運んだ人の48%が自民党に投票したのですから大多数の国民が今後の政局運営に文句は言えません。私は景気がどんどん良くなって賃金も上がるという話には懐疑的ですから相場にはネガティブのスタンスで臨みます。



■平成27年度税制改正大綱■

 12月30日に平成27年度の税制改正大綱が決定されました。メディアでは法人税の実効税率の引き下げを大きく取り上げていますが、消費税の税率引き上げを見送った中で財源的には不安の残る改正です。赤字企業にも課税する外形標準課税が拡充されますが、これも資本金1億円未満の中小企業への適用は見送られました。どうも全体的に弱者から非難の声が上がらないように、しかしスポンサーである大企業には配慮して、と言うような感じです。一方、誰も頼まないのにどんどん拡充されていくのが若い世代への資産移転です。それはそれで評価すべきですが、これだけの金融資産を持っているお年寄りがどれぐらいいるのでしょうか?また、不動産が財産の多くを占める資産家に対しての措置が講じられていないので効果も限定的だと思います。

 と言うことで、税制改正の度に子や孫に対する贈与がどんどん手厚くなっています。当初は「住宅資金贈与」だけでしたが、「教育資金贈与」が追加され、今回の税制改正で結婚・出産・育児にも1000万円の非課税枠が設けられました。この制度は今年の4月から始まりますが、適用されない事例も多いので注意が必要です。結婚費用として挙式や新居の費用は該当しますが、結婚相談所の費用は該当しません(本当はこちらが該当すべきだと思いますが)。また、子育て費用についても保育所の費用は該当しますが、ベビーカーやベビーベッドの費用は該当しません。そうなると何が「子育て費用」に該当するのかわからなくなって来ます。今後これらの取り扱いに関して色々な不満が出て来て、早晩おかしな取り扱いについては改正されると思います。なお教育資金贈与についても留学費用や新学時の引っ越し代にも適用が広がるとともに、その取り扱いが2019年3月まで延長されました。

 これらの非課税措置を使うためには信託銀行に贈与を受ける子や孫名義の専用口座を開かなくてはなりませんので今後潤うのは信託銀行だと考えられています。しかし私はこの制度のために信託銀行の窓口が大変なことになるのではないかと思っています。受贈者は支出した費用の領収書等を窓口に提出し、対象費用と認められればお金を引き出せることになっています。銀行の窓口で「これは認められますけど、これはダメです」等という光景が繰り広げられるわけです。でも窓口の銀行員にその判断を委ねることはあまりに非現実的です。窓口で大混乱が起きると思います。早晩もっと簡易な形で費用として認められる措置が講じられると思います。またこれらの贈与制度では贈与者が亡くなったらいきなり相続税が課税されますし、受贈者が50歳までに贈与されたお金を遣いきらなかった場合にはその時点で贈与税が課税されます。

 これらの優遇制度って来年10月からスタートするマイナンバー制度との見合いじゃないですかね。そうでもなければこれらの個人のお金の動きを永年に渡って把握してこのような課税が行えるわけがありません。まさか贈与された金額の使用状況と残額を毎年申告させる気では無いでしょうが、それに近い書類を完備しておかなければ適正な課税は行えません。。しかも当該支出が本当に育児に使われたのかどうか調査することなど現実的には不可能です。

 しかし金融資産を多く持っている資産家ファミリーにとっては大きく恩恵を受けられる制度が出来たことは間違いありません。問題は日本の資産家の多くは「土地持ち」であるということです。様々な次世代への資産の移転を図る政策で、不動産が絡むものが一つもありません。もし子供や孫に対する贈与資金のための土地売却に対する軽減税率でも設けられれば不動産の流動化に大きく役立つと思いますし、資産の移転も進むと思います。

 また誰にでも関係が深い改正はふるさと納税の限度額が2倍になったことでしょう。ただこれだけふるさと納税が話題になって多くの人が景品目当てに利用するようになると景品の供給が追いつかなくなるのではないかと心配してしまいますし、高額商品の供給を見合わせるような自治体が出て来るかも知れません。そして今、心配されているのが景品に対する課税です。時価にして100万円を超えるような景品を受け取って全く課税されないのは如何なものかという意見が出て来ています。色々規制がかかる前に実行した方が良いと思います。なおサクランボや松茸等の人気の季節物を期待する方は早めに実行しないと枠がいっぱいになってしまうので注意が必要です。

 また今回の改正ではありませんが、12月25日の法人税基本通達の改正により今後は100万円未満の美術品が減価償却資産として取り扱われることになりました。「時の経過によりその価値が減少しないことが明らかなものを除く」という条件がついていますが、価値が減少しないことが明らかなことを課税庁が証明することは不可能でしょうから殆どの美術品に適用されると思います。法人でも個人事業でもオフィスに美術品を飾られているケースは多いと思いますが、今後は減価償却出来るようになりますので、購入しやすいと思います。また、その美術品が「価値が減少しないことが明らか」ではなくても、ある程度の価値が維持される物ならば節税にもなると思います。なお、この適用を受けるには購入初年度から事業の用に供して減価償却しなければなりません。




■NISAより確定拠出年金■

 これも今回の税制改正に関わることですが、特に別立てにして書かせて頂きます。

 個人の資産運用で今回の税制改正で注目されるのはNISAより確定拠出年金かも知れません。今回の改正でこれまで自営業者か企業年金の無い会社の従業員しか加入出来なかった確定拠出年金に殆どの人が加入出来ることになりました。ここでNISAと確定拠出年金の違いをおさらいしておくと、NISAは譲渡益と配当が非課税ですが、譲渡益の非課税は一度限りです。それに対して確定拠出年金は何度売り買いしても非課税です。また、NISAでは口座に入金した時に何のメリットもありませんが、確定拠出年金では拠出した金額が一定額までは所得控除されます。NISAに比べて凄くメリットが大きいように見える確定拠出年金ですが、受け取り時にはNISAと違って課税されます。但し、みなし退職金となりますので非課税枠もありますし、課税されても2分の1課税です。こうやってみるとNISAよりも確定拠出年金の方が良いことばかりです。特に所得税率の高い方にとってはその効果は非常に大きくなります。これまで殆ど利用されてこなかった確定拠出年金ですが、今回の改正で利用が飛躍的に広がると思います。

 私はこの情報はファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏のHPで見つけましたが、まだまだ他にも探せば私達が見落としている有利な情報があるのだと思います。



■東京駅100周年記念スイカ■

 12月20日に発売された東京駅100周年記念スイカの販売で大混乱が起きました。私も朝のニュースを見て一瞬「買いに行こうかな」と思いましたが、列の長さを見て諦めました。しかしまさか現地があれほどの大混乱になっているとは思いませんでした。結局購入できたのは禁止されていた徹夜を決行した人だけで、始発電車で駆けつけた人は購入出来なかったようです。今さらJR東日本の不手際を責めてもしょうがありませんが、当日の昼にはネットオークションに出品されていたのには驚きました。途中で販売を停止したために余計人気を呼んだようです。しかしそれもJR東日本が1月に希望者全員に再度販売するとの報道で幻の高値商品となってしまいました。苦労して並んで買えた人にとっては不愉快なことかも知れませんが、まさか「レアな商品だったので転売すれば儲けられると思った」等とは言えないと思います。また、「苦労して並んで買ったのに」と怒る人がいても、その人達は禁じられている徹夜組ですから大きな声で文句は言えないと思います。文句を言いたいのはオークションで高値で落札した人だと思います。最高額は19万7千円だそうですが、22日の昼に「希望者全員に販売」とJRが発表した後も数万円のオークション価格がついています。なぜだかわかりませんが920万円というオークション価格も表示されています。しかし1月の末から定価で販売すると発表されているのに1万円以上で買っている人ってどういう人なんでしょう?

 今回の騒ぎに関してはJRの不手際が最大の原因ですが、一人3枚まで買えますから常識的には5千人で売り切れてしまうのに後の方に並んで「何で売らないんだ!」と怒っている人もどうかと思います。JRが8000枚で販売停止せずにそのまま1万5千枚を売り切ってしまった方が混乱は起きなかったでしょうね。

 しかしニュースで報道されたので画面でご覧になった方も多かったと思いますが、とてもきれいなカードですので是非記念に買い求められてはいかがでしょう?1月下旬から2週間発売されるそうです。トラブルのおかげで誰でも購入できることになって良かったと思います。



■為替の流れは円安■

 年賀状にも書きましたが、円高になる大きな要素はありません。もちろん相場のあやで上下することはあるでしょうが、基本的には円安が続くはずです。何度も申し上げていますが、「アベノミクス、成功しても失敗しても円安」です。今回の選挙を受けて、アベノミクスがますます強行に進められることは間違いありません。安倍黒田連合軍の金融緩和が進めば円の相対的価値は下落し円安となり、アベノミクスが破綻して日本の財政不安が懸念されるようになれば円が売られ円安となります。その上、相手のドルは米国経済の好調に裏付けされて強含みですし、今後はいつ米国の金利が引き上げられるか待っている状況です。

 またアベノミクスが上手く行かなかった場合には我が国の経済運営の失敗ですからこれも円安になりますが、要らぬ金融緩和によってハイパーインフレとは行かないまでも、行き過ぎたインフレが加速する一方で、我が国に対する経済的な信用が失墜し財政不安が持ち上がった時にはこれまでにないスピードで円安が進むと思います。と言っていたら急激な原油安とギリシャのEU離脱懸念から円が買われています。円安の流れもしばらくは小休止かも知れません。13日には1ドルが118円を切って来ました。日本の株安と原油安が円高を招くという妙な展開になって来ました。先週の米国の雇用統計の発表でも失業率が下がったのに賃金が下がったということで円高になってしまいました。相場が個々の材料に対してこれまでと逆の動きをすることが多くなったので注意が必要です。円安に対処するためには外貨に換えておかなければなりません。通常の円安ならばドル預金なり、FXでドル買いをしておけば良いでしょうが、我が国に金融危機が訪れるようになった時には金融市場も混乱して為替差益がどうのこうのといった状態ではないでしょうから、その時は外貨、特にドルキャッシュが一番です。銀行で円をドルキャッシュにするのは手数料がかさんで一番損ですが、例えば三井住友銀行ではドル預金口座から1万ドル以上の残高があれば、1万ドル単位でドルキャッシュを引き出すことが出来ます。そのためにまずドル預金口座を作って円からドルに換えなくてはなりませんが、通常ですとドルに交換するのに1円かかってしまいます。しかし私も初めて知ったのですが、ネット取引だと半額の50銭で円からドルに交換出来るそうです。要するにネットでドル預金口座を作ってそこに円からドルに交換してからドルキャッシュを引き出すことが出来るようです。

 また最も両替手数料の安いのはFXですが、FX業者によっては「現引き」といって、買い立ててあるドルを実際にドルキャッシュとして受け取ることが出来ます。問題は課税です。我が国では為替差益は雑所得として課税されます。唯一為替差益が非課税なのは外貨建てMMFだけです。外貨建てMMFの売却による差益は譲渡益となり、公社債投資信託では譲渡差益に課税されないという原則が適用され、非課税です。何となく納得がいきませんがそういうことになっています。ただこの取り扱いも今年いっぱいと言われています。

 そして単純に外貨預金をして差益が出れば雑所得として課税されますが、もしそのドル預金をドルのまま使えばどうなるのでしょう?他の銀行に預け替えた場合ですが、税務上は例え金融機関が異なっても同一の通貨で預け替えが行われた場合その金額に増減は無く、実質的には外国通貨を保有し続けている場合と変わりないので課税しないことは定められていますが、それを出金してドルで使用した場合については明確にされていません。

 また円安への対処として金の購入があります。私はずいぶん前から日本の将来に悲観的で金投資を皆さんにお薦めして来ました。1グラム1500円の頃から買い始めた方はずいぶん資産を増やされたと思います。ただ、資産防衛手段としての金投資をした方はまだまだ売却してはいけません。急激な変化はありましたが、まだ異常事態ではありません。金融緩和策が破綻した時にどんなことが起きるのか想像もつきません。金投資は配当もなく、譲渡益課税についても優遇されていません。国がこれまで金投資を薦めたことはありません。本来ならば国家として保有する金がそれほど多くなく、しかもその金が国内に保有されていない我が国としては、民間で金投資が行われるのは歓迎すべきことだとは思いますが、国側からこれを推奨されることはありませんでした。



■病気にならないために■

 年末に病院に行くとインフルエンザにかかった患者さんが沢山来ていました。私は検査だけだったのですが待合室に入る前にマスクをしました。考えてみると日本の病院は何故、病人と健康な人と分けて受付なり、診察をしていないのでしょう?予防接種に来た人も検査にだけ来た人も病気にかかった人と同じ待合室で待つのに違和感があります。「病院に行くと病気をうつされるからよほど重い症状でないと病院には行かない」という人もいます。スペース的に難しいでしょうが、「健康な方はこちらへ」みたいな誘導があれば総ての人が安心して病院に行けるのではないでしょうか?昨年は一時流行した「空間除菌剤」を首からぶら下げていましたが、一部で報道されたように、どうも効果が眉唾だったらしく、最近は身につけている人を見かけなくなりました。

 ところで最近「LOX-index」という検査が話題になっているのをご存じでしょうか?これは脳梗塞と心筋梗塞の今後10年間の発症リスクを予測する検査で、この二つの将来リスクを評価する現在では唯一の検査です。自分が将来どのようなリスクを抱えているかを知り、それを予防するためにどのようなライフスタイルで生きるべきかの材料になると思います。

 ここからは自慢話ですが、私の入っている会員制のクラブでは100人以上がこの検査を受けましたが、両方とも緑のゾーン、すなわち脳梗塞、心筋梗塞のリスクが「低」という結果が出たのは私が初めてだそうです。

 と言うことで私の場合には日本人の死因ベスト3のうち2つの危険性が低いと判断されたので、人並みに長生きするためにはガンにだけ注意していればよいということになります。

 ネットで調べて頂ければ1万2千円ぐらいでこの単独検査を実施している病院が掲載されていますので、もし興味がある方は是非受けてみて下さい。





■フィリピン人のおおらかさ■

 暖かい気候を求めてマニラに行って来ました。そこで遭遇したのが「ブラック・ナザレ」です。これはマニラ市内のキアボ教会にある黒いキリスト像(ブラック・ナザレ)を神輿のように担いで巡行する行事ですが、マニラ市内だけではなくフィリピン全土から人が集まるので大変な人出となります。今年も死者が2人出ました。この参加人数はマニラ首都圏開発局によると1200万人と発表されていますが、フィリピンの人口の1割が集まるなんてあり得ないことで、この辺りにフィリピンのいい加減さ(おおらかさ)が現れています。各マスコミは10万人~500万人と発表していますが、これもいい加減です。15日にはローマ法王がフィリピンを訪問します。いったい何人の信者が集まったと報道されるのか楽しみです。



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