

■政局■
政治の世界は「一寸先は闇」とは言いますが色々なことが起きますね。石原前東京都知事の辞任と新党結成にはビックリです。衆議院議員の時もそうでしたが、いきなり辞任してしまうんですね。事務方は手続きが大変でしょうね。
しかし政治の世界ってマスコミの取り上げ方一つで国民の印象が全く変わってしまうんですね。10月28日に行われた衆議院の鹿児島補選ですが自民党元議員が7万票の得票で、民主党が支援した松下元金融大臣の秘書に5千票の差をつけて当選しました。これを多くのマスコミは「民主、またも惨敗」と書きましたが、一部のマスコミは「圧勝すると見られていた自民党は僅差に真っ青」と報道しています。これでは私達が受ける印象は全く違って来ます。民主党への逆風が強かったのか、勝って当然の自公が思いの外苦戦したのか全くわかりません。両方の見方を伝えることをマスコミに臨むのは無理だと思いますので、私達は両面から見た情報を得て判断する必要性を感じました。ただ「一部のマスコミ」って大体マイナーなマスコミなんですよね。
10月末になってにわかに前原大臣の事務所経費問題がクローズアップされて来ましたが、これって前原氏の「年明け解散では『近いうちに』とは言わない」という発言がきっかけでしょうか?だとするとこんな弱体化した野田政権でもこんな裏技が使えるって恐ろしい世界ですね。でもその影響か一挙に年内解散が具体化してきました。
いよいよ選挙です。年内解散は間違いありませんが年内投票もあるかも知れません。野田首相は何故解散総選挙を先延ばししているか?という疑問に対して2013年1月1日時点での議席数に応じて支払われる政党交付金のなかの議席割部分が惜しくて解散を先延ばししているんだという説がありましたが、年明けの投票だと政党交付金はどうなるんでしょうね?でもずいぶん時間のかかった「近いうちに」でしたね。
植草一秀氏が面白いことを書いています。
『かつて埼玉県に「野田のサギ山」という、サギの生息地があったという。サギはドジョウを食べて育つという。野田佳彦氏はドジョウを食べて育ったサギであるとの説がまことしやかに語られている。また子どもたちの間では「うそつきはドジョウのはじまり」と言われているそうだ。また、ゲームに夢中になって宿題をやろうとしない子どもに親が「宿題を先にやりなさい」と注意すると、「一定のめどがついた段階で」とか「近いうちに」と言って、ゲームから離れない子が激増しているそうだ。』
と、こんなことを言っていたら「国民の生活が第一」代表の小沢一郎氏の東京高裁の控訴審において控訴棄却で再び無罪の判断が下されました。これで小沢さんはおおっぴらに自由に行動出来ます。選挙まで時間があまりにも少ないですが選挙上手の小沢さんのことですから議席数を伸ばすと共に民主党離党組も取り込んで衆院第2党に躍り出る可能性が出て来ました。

■ソフトバンク世界第3位■
孫さんの米国携帯電話3位のスプリント・ネクステル買収にはビックリです。まだイー・アクセスの買収のニュースにビックリしているうちにもっと凄いことをやられてしまいました。日本の携帯電話3位の会社がドコモも追い越していきなり世界第3位の携帯電話会社になってしまうんですからね。ソフトバンクがVodafoneを買収してからまだ6年です。僅か6年で一から世界第3位になってしまうところが孫さんの凄さです。でもこれで孫さんも「世界的な経営者」です。しかしVodafoneの時と合計して3兆円ぐらいつぎ込むと世界第3位の携帯電話会社になってしまうんですから、「世界的超大企業」ってたいしたことありませんね。
巷では「海外に投資するぐらいなら国内の電波の悪い状態を何とかしろ!」という声も強いようですが、今回の偉業はそんなレベルで計れることではありません。スプリント・ネクステルの事業は国内の携帯電話事業とは全く関係が無いので、孫さんの言う「大量購入でコストが下がる」くらいのメリットしか無いかも知れませんが、米国の大企業が日本企業の傘下に入り、携帯電話事業という現在の世界の主要事業において上位に来たと言うことが素晴らしいと思います。やはりこういう人に総理大臣をやらせてみたかったですね。

■またも作り出された冤罪■
ネット犯行予告冤罪事件で、もし真犯人が連絡してこなかったら無実の人達は犯罪人になってしまったでしょう。というか横浜市の大学生の場合には既に保護観察処分も始まっており、実際には刑の執行が開始されています。この大学生は在学していた明治大学も退学しており、彼の人生は大幅に狂わされてしまいました。今後警察が彼の地位をどのように回復させていくかわかりませんが、現時点での警察や検察の対応を見ていると「全力を挙げて」被害者救済にあたっているようには思えません。問題は、やっていないことを「やった」と言わせた警察と検察の自白調書です。しかもその調書には実際の犯人しか知らない文言が含まれています。これは取り調べの段階で自白を誘導、強制する動きがあったことは間違いありません。今回の事件では犯罪に関わってもいないのに誤認逮捕された4人の内2人が自白に追い込まれています。これが警察と検察の取り調べの実態です。元大学生に保護観察処分を下した裁判官も同罪です。
「自白しないといつまでも外に出られないぞ」と脅され、「本当に無実ならば裁判できちんと言えばいいから」とか警察官に脅し諭されれば誰でもやっていないことを「やりました」と言ってしまうような気がします。例え自白しなくても、映画「それでもボクはやってない」みたいに有罪になってしまうことも多いでしょう。我が国では起訴された場合の有罪率は99%です。犯行が行われたことが間違いないケースが99%とも言えますし、99%の人がやってもやっていなくても犯罪を認めたとも言えます。被告が自白しているのに無罪になったケースなど聞いたことがありません。
私達も電車の中で痴漢に間違われないように細心の注意を払う必要がありそうです。先日私は慌てて飛び乗った車両で座席に座って新聞を読んでいたら、実はそれが女性専用車両だったために大変恥ずかしい思いをしました。回りの女性に手が触れただけで捕まりそうです。「男性専用車両」を作ってもらえば痴漢の冤罪は減ると思いますけどね。
今後は2人を自白に追い込んだ警察官がどのように処分されるのか注目です。

■何とも酷い復興予算の使い途■
次々と報道される本来の目的とは異なる復興予算の使い途ですが、主たる責任は財務省にありますが、もともとこうなることは法律を作った時にわかっていたはずです。復興基本法に「活力ある日本再生」という文言を織り込んだのは自民党と公明党だったはずです。それを今更「目的外の使用を徹底的に追及していく」とはちゃんちゃらおかしいですが、マスコミはそれを追及しません。それどころか「3党で合意したのだから民主党にも責任がある」などと報道して自民党を庇っています。その時点で問題点を追及しなかったばかりか責任も曖昧にする情けないマスコミです。
様々な流用に関しては笑ってしまうような無理矢理のこじつけの説明がなされていますが、調査捕鯨の団体である「日本鯨類研究所」の累積債務の解消につぎ込まれたのだけはどうしても納得出来ません。赤字の穴埋めに使うのは許せないルール違反です。
また公安調査庁が復興予算で調査用車両14台を購入しましたが、そのうち東北地方には僅か1台しか配備されていませんでした。公安庁総務課は「被災地で過激派が勢力拡大を図ろうと動きを活発にしていた。車両購入で調査能力の向上を図る必要があった」と釈明していますが、こんな釈明をして恥ずかしくはないんですかね?
それと今回の流用については裏で誰かが指導していたとしか思えません。上述の「日本鯨類研究所」の予算流用による累積赤字穴埋めなどは当該団体の関係者が出せる発想ではありません。「何でもOKだから」とか言って誰かが入れ知恵したに違いありません。多分財務官僚でしょうけどね。

■米国大統領選挙■
しかし今回の米国大統領選挙は面白かったですね。事前の予想よりは大差がつきましたが、これはあくまで選挙人の数で大差がついたのであって投票者数で大差がついたわけではありません。投票者数では僅か2%の差が選挙人の数では100票以上の差になってしまいました。オバマ大統領の選挙戦術の勝利です。米国の大統領選挙では各州ごとに選挙人が割り当てられ、各州で勝利した候補に全選挙人の票が与えられますから、例え選挙人数の少ない州で惨敗続きでも、選挙人数の多い州で接戦でも勝利を重ねれば結果的に当選出来ます。2000年の大統領選挙では投票者数で負けていたジョージ・ブッシュ氏がアル・ゴア前副大統領を破って当選しました。今回も翌日になってもフロリダ州の票が確定していませんが2000年の時もそうでした。フロリダの票が確定しないためになかなか大統領が決まりませんでしたが、最終的にブッシュ氏が僅か数百票多かったために勝利しました。フロリダ州民の僅か数百人の決定で大統領が決まってしまったわけです。
しかしフロリダ州の開票結果が出たのは何と投票から4日も経ってからです。一部の投票所では投票する人の長い列が出来て、投票に時間がかかり、その間にメディアではオバマ大統領の当選が報じられていたというのですから笑ってしまいます。アフリカの低開発国の選挙みたいですね。
でもオバマ大統領が再選されたということでバーナンキ議長の続投が決まり、QE3の実行が早まったと思います。一方ロムニー氏の当選を当て込んでいたヘッジファンドや投資銀行はお先真っ暗です。何と言ってもロムニー氏の選挙費用を最も多く負担していたのはゴールドマンサックスだそうですから。
しかし上下院選挙も含めると今回の選挙に投じられた費用は4800億円でその多くがTVコマーシャル費用で、またその多くが相手を中傷するネガティブキャンペーンに使われたそうです。この国民性は私達日本人にはよくわかりません。「相手にエールを送る」とか「正々堂々」とかいう考えは大統領選挙には無さそうです。相手を中傷して自分の人気を高める手法は現在の自民党のようですね。
しかし8%近い失業率が大きな争点になっている選挙に4800億円もつぎ込むとは不思議な国ですね。それにしてもハリケーンの「サンディ」が来なかったら選挙結果はどうなっていたでしょう?

■田中真紀子文部科学大臣■
あっという間の5日間でした。マスコミも自民党も鬼の首を取ったように大騒ぎです。しかし田中大臣の言っていることがまるっきり間違っているわけではありません。日本の大学が多過ぎるのは間違いありません。これだけの多くの大学の卒業生を受け入れるほど社会のキャパシティはありません。20年前に第2次ベビーブーム世代を当て込んで多くの大学が定員増を行いました。その年代が卒業して必ずしも殆どの大学が定員を減らしたわけではありません。規制緩和によって当時に比べて大学は5割も増えています。(その代わりに短大は減少していますが)きちんとしたデータに基づいて発言しているわけではないですが、私は近年の大卒就職率の低下は大学卒業者数が増加したからではないかと思います。大学卒業者のレベルはドンドン低下していますから、採用する企業側も当然採用を絞らざるを得ません。従って以前は高卒者向けの採用枠に大学生が応募する事態になっていると思います。要するに大卒者が乱造されているのです。しかも全国の大学の半分以上が定員割れです。田中大臣が危惧しているのはこの点と、乱脈経営で破綻する学校法人が増えていることだと思います。
また大学の新設や学部増に関する審査のステップに問題があることも事実です。私は30年近く大学の監査に従事していましたから多くの大学の開設や学部増に立ち会って来ました。認可されるかどうかわからないのに教員集めや校舎の建築が行われているのが現状です。と言うよりも認可されることが前提となって設置審議会の審議も進められています。最終認可の裁量権は大臣にありますが、認可が前提で進められているプロセスの最終段階でひっくり返されることは想定されていません。田中大臣はこれほど多くの非難が巻き起こることを考えもしないで今回の決定を下したのでしょうか?それだったらただのアホです。
今後は事前に田中大臣から報告を受けていたにも関わらず、ことの重要性に気が回らないでストップをかけられなかったばかりか、事態収拾後も「田中大臣は間違ったことをしていない」と擁護して結局は保身を図っている藤村官房長官に追及の手は向かうと予想されます。

■高齢者割引■
先月も色々お話しましたが、定年を迎えてお得な情報を集めています。ショックだったのは大人の休日倶楽部ジパングカードです。これはJR東日本で201キロ以上利用すると乗車券と特急券が30%引きになるサービスです。「これは得した」と思っていたら、何と女性は60才から適用になるのに男性は65才にならないと適用になりません。日本人の平均寿命は女性86才、男性79才です。女性の方が長生きなのになんで男性の方が適用されるのが遅いのでしょうか。仮に平均寿命まで生きるとして男性は14年しか利用出来ませんが、女性は26年間も利用出来ます。以前の年金保険料もそうでしたが、この不公平さは理解出来ません。JALのシルバー割引やANAのシニア割引は65才からの適用ですが、男女差は設けていません。JALやANAの割引は大昔の「スカイメイト」を思い出します。スカイメイトは当日空席が無いと利用出来ませんでしたがシルバー割引やシニア割引も同じです。
ところで宮崎、熊本、長崎と路線は限られますが、スカイネットアジア航空ではシニア55割引という制度があって30%以上の割引となりますが、これは事前予約が可能です。

■タブレット戦争■
タブレットに関しては新しい製品が続々発売されています。10インチモデルは圧倒的に iPadだとして、7インチモデルの現在の選択肢はiPad mini、ネクサス7、アマゾンのキンドルですが、まず価格はiPad miniが2万8800円とかなり高いですが、画面サイズが7.9インチと大きいので多少高いのはしょうがないかと思います。アマゾンのキンドルファイアは1万5800円と最も安いですが発売が12月なのでまだその評価ははっきりしません。現時点では1万9800円のネクサス7とiPad miniの争いです。先月のメッセージで私のお薦めは「メディアスタブ」でしたが、使ってみるとiPadを使い慣れた人間には使いにくさを感じます。ふたを開ければスリープ状態からすぐ立ち上がる専用ケースの使い勝手は抜群ですし、インターフェイスもiPhoneと同じでわかりやすいですが、メディアスタブは私が使い慣れていないのもあるのでしょうが操作性は決してよくないと思います。背広の内ポケットに入る大きさと240グラムという軽量に目が眩んで購入してしまいましたが、結局背広に入れて持ち歩くことは殆どありませんでした。
またメディアスタブはあの大きさからして電話機としては使わないと思ったので電話契約はしませんでしたが、以前にお話しした050plusを契約すればIP電話機として使えるようになります。インターネット電話としてはSkypeにしてもLINEにしても先方もSkypeやLINEのIDを取得している必要がありますが、050plusは普通に先方の電話番号に掛ければインターネット電話となり格安の料金で通話出来ます。Wi-Fi環境があってスピーカーとマイクがあればどんな機種でも電話機として使用出来るのは素晴らしいことだと思います。基本料が月額315円はかかりますが、1契約で複数台にインストールして使うことが出来る(同時使用は出来ませんが)ので、家族全員が使えるとも言えます。私も今一度050plusの有効活用を考えてみたいと思います。音質とタイムラグには我慢が必要ですが、何と言っても通話料が米国まで1分9円、フランスまで1分20円ですから文句は言えません。
しかしauが「iPad miniに関してはWi-Fiモデルは扱わない」と明言したことは本当に残念です。確かに携帯電話会社としてはWi-Fiモデルを売る意味は殆どありませんからやむを得ないのかも知れませんが、取り扱いを始めたiPhone5の販売が絶好調で、しかもそのテザリング機能を使えばモバイルルーターも持ち歩く必要がありませんから、組み合わせて使えば最高です。ソフトバンクではiPadのWi-Fiモデルを扱っているのですから、ちょっと不可解です。

■エンターテイメント■
「のぼうの城」は予想通り面白かったですね。野村萬斎という人はシリアスが合っているのか、ファニーが合っているのかわかりませんが、その切り替えが絶妙です。2時間半近い映画ですが間延びしている部分がありません。文庫本も上下巻で100万部以上売れたそうですからこれからも観客は増えると思います。
「北のカナリアたち」は本当に良い映画だと思いました。観客の平均年齢は「のぼうの城」の倍以上だと思いますが、かなりの人が泣いていました。号泣するような映画ではありませんが、皆さんひっそりと泣いていました。
「のぼうの城」は面白い映画、「北のカナリアたち」は良い映画です。「最強の二人」も良い映画でしたが、「北のカナリアたち」は邦画のせいか、出演者一人一人の微妙な表情の変化までが観客に感動を巻き起こす感じです。
でも、やはりこの映画は「北の・・・」ではなくてはなりませんでした。利尻、礼文の寒い冬の光景の中でこそ生きるシーンが沢山ありました。同じストーリーで舞台を沖縄にすることも可能でしょうが、寒風吹きすさぶ中でないと雰囲気が出ません。沖縄や奄美の汗だくのロケでは過去の回想の寂しさが伝わって来ません。やはり「寂しさ」は「寒さ」「吹雪」の中で増幅されます。
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