■欧州危機■

 ロンドンオリンピックに浮かれてちょっと目を離している間に為替相場が1ドル78円台に突入しています、と書こうとしたら、あっという間に77円台に入ってしまいました。ユーロも94円台に入りました。LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の不正操作の問題が大きく影響しているようです。欧米の金融機関が戦々恐々としています。それに加えてスペインの財政問題が予断を許さなくなって来ました。一時的にドル高、ユーロ高となってもすぐ最低水準まで下がって来てしまいます。基本的な流れとしてはドル安、ユーロ安です。

 ドル相場が弱含みになっているのは雇用統計等の米国の経済指標が思わしくないこととLIBOR問題が原因だと思います。ユーロ安に関してはLIBOR問題とそれ以上に大きいのがスペイン危機です。これまで幾つもの救済策が決定されてきましたが、市場は未だその効果を疑問視しているようで、スペイン国債の利回りも史上最高の7.7%を記録しました。

 LIBOR問題は今後も尾を引きそうです。株価を自分達に有利なように勝手に操作していたようなものですが、今回勝手に操作されていたものが、世界中の指標となっていた金利ですから、その影響は計り知れません。我が国の企業でも借り入れの基準金利でLIBORを適用している例は沢山あるはずです。もし世界中の企業、住宅ローンの利用者が「不利な金利を適用されたので賠償しろ」と訴訟を起こしたら、バークレイズを始めとした巨大な欧州金融機関が莫大な賠償金を支払うことになるかも知れません。と言っている間に英国の主要金融機関であるRBS(ロイヤルバンクオブスコットランド)のCEOがLIBORに関わる自行の損害賠償金に言及しました。まだまだ金融機関に対する捜査の手は広がりそうです。これから刑事訴追が始まりますが、イングランド中央銀行の幹部にまで捜査の手が及ぶことになった場合には、世界の金融の中心「シティ」が吹っ飛ぶかも知れません。但しロンドンオリンピックの間には大きな捜査の進展はないでしょうから、混乱が深まるのは8月中旬以降だと思います。もちろんこの問題で欧州金融機関が破綻することにはならないでしょうが、巨額の賠償金の負担と大規模な捜査によって一時的に金融活動が停滞することになってしまうかも知れません。そうなるとヨーロッパの不況感はますます強まって、ユーロ不安が高まる危険があります。FXでは95円台を底値と見た個人のユーロ買いが増えていますが、私はかなりのリスクがあると思っています。また、このような問題を引きずっていると、世界中の株式市場の立ち直りが遅れるのも間違いありません。



■政局■

 そろそろメッセージを締めようと思っていたら政局がいきなり大きく動き始めました。少数野党が7日の夕方に本当に衆議院に対して内閣不信任案、参議院に対して首相の問責決議案を提出しました。僅か1ヶ月前には与党だった議員もこの法案の提出に積極的に関わっています。

 そもそも自民党の態度が二転三転したので、政局が大きく混乱してしまいました。自民党としては三党合意に基づき、民主党の責任において「増税」の道筋をつけてもらって、なおかつその後には衆議院を解散して選挙になってもらいたかったのが、自民党内にも「三党合意反対論」や「衆議院解散を増税案可決の条件とすべきだ」と色々な意見が出ている中で、選挙の動向調査で自民党有利の結果が出たものですから急に強気になって来ました。そもそも増税案の議決をお盆前にするかお盆明けにするかで自民、民主両党は争って来ました。それが民主党が8月8日という自民党の要求通りの採決日程を打ち出したものですから自民党は引っ込みがつかなくなってしまいました。8月7日になっても自民党の態度ははっきりしません。6日には「採決は解散を条件とすべきだ」と言っていましたが、公明党や世論に怯えて急にその要求は引っ込めてしまいました。

 公明党も三党合意の前は実は増税に消極的だったのに、民主党と自民党が手を結びそうになったら仲間はずれになるのが嫌で急に両党にすり寄って三党合意に至った経緯があります。その割には三党合意にこだわって内閣不信任案には消極的です。

 さて自民党と野田総理の丁々発止のやりとりが続いています。野田総理は消費税増税法案を通すためなら自民党のどんな要求も受け入れかねない雰囲気ですが、この民主党の支持率のまま選挙になったら大惨敗すると考えている輿石幹事長を始めとする民主党議員は野田総理に絶対解散の約束をさせないつもりです。野田総理はまさに四面楚歌状態です。

 と言っていたら8日の夜になって野田総理と谷垣総裁が「近いうちに国民の信を問う」ということで合意しました。「近い将来」ではダメで「近いうち」なら良いというのは子供だましのように聞こえますが、本当は二人だけの30分間に「いつまでには」という密約があったに違いありません。そうでもなければ菅前総理の辞任劇のように徒に引き延ばされてしまいます。しかも9月21日には民主党の代表選があります。もし野田総理が再選されなければ、今回の約束は意味をなしません。となると今国会の会期末の9月8日がポイントとなります。野田総理に間違い無く約束を守らせるためには9月8日が期限ですが、もしそれまでに解散したら野田総理の代表再選は無くなります。さあどうなるでしょう?

 しかし結局内閣不信任案は否決され、消費税増税法案が可決されてしまいました。残念です。




■トーナメントキャディ■

 女子プロトーナメントのキャディを本当にやりました。私のゴルフ場の元研修生が昨年のプロテストに合格したものですから、何とかトーナメントに出場させてやりたいと思ったことと、私が一度で良いからプロトーナメントでキャディをやってみたくてサマンサタバサレディストーナメントの主催者推薦をお願いしたら、今回出場が認められることになりました。もしかしたら女子プロトーナメント史上最高齢の帯同キャディだったかも知れません。最終結果は47位でしたが、これまでの実績からすれば予選通過出来ただけでも立派なものだと思います。

<山下乃子プロと>


 出場のための準備は大変でした。キャディが担ぐバッグはクラブやボールも含めて15s以上になります。これを担いで10q近く歩くための体力作りと、開催時期が7月の梅雨明けという猛暑が予想される時期だったために、熱中症予防対策に大変なエネルギーを投入しました。

 しかし、7月20〜22日は皆さんご存じのように梅雨明け直後にも関わらず異常な冷夏となりました。そのため当初は体力温存のために手引きカートを使うつもりだったのですが、男らしくバッグを担ぐことが出来て良かったです。18番グリーンを囲む大ギャラリーの前で男が手引きカートを使ってはみっともないですものね。でも静寂な木々の中で私の「グッドショット」とか「Go」という声だけが響き渡るのは爽快でした。グリーン上には選手とキャディの6人しかおらず、独特の緊迫感で張り詰めていて何とも言えない高揚感を覚えました。

 練習ラウンドは韓国の申ジエ選手と回りました。2009年米国賞金女王で現在世界ランキング10位です。予選2日目には有村智恵選手と回りその迫力に圧倒されました。彼女がアドレスに入ると、周りの空気が固まって誰もが息を止めてしまいます。同じグリーン上であの空気を感じると「素人が立ち入れる雰囲気ではないな」と感じたので、最終日は男子プロにキャディを代わってもらいました。でも有村智恵選手はホールアウトすると丁寧に両手で握手してくれて「お疲れ様でした」と優しく言ってくれました。

 しかし、先日の全米女子オープンで優勝した今回のトーナメントのメインゲストのチェ・ナヨン選手についてはそのスイングのキレにも驚かされましたが、それ以上に顔の小ささにもビックリしました。そのチェ選手が私のロッカーの横で背中を丸出しにしてストレッチをしていたものですからドキドキしてしまいましたが、あまり人目を気にしないみたいですね。

 優勝は元プロレスラー木戸修選手の娘の木戸愛選手、女子プロ一番のスタイルの良さと美脚を誇る選手でした。身長172センチ、体重56キロ、股下84センチの8頭身です。表彰式で蛯原友里さんと並んでも全く遜色ありませんでした。もし優勝者が「・・選手」だったらと思うとヒヤッとします。

 今回のサマンサタバサレディストーナメントは土曜日の夜にイベントが行われ、一流モデルのファッションショーやライブが行われ盛り上がりました。(と言っても私はホテルのベッドの上でダウンしていましたが)、会場内もサマンサカラーのピンクで溢れかえっていました。これまでのトーナメント会場には無い雰囲気に充ち満ちていました。女子プロトーナメント界に新たなジャンルが作られたことは間違いありません。



■世の中で大きな動きが始まっています■

 「脱原発」運動が、ここ2,30年で最大の大衆運動としての盛り上がりとなっています。大飯原発が稼働を始めても、そのうねりは大きくなるばかりです。金曜日の夜が雨でも、代々木公園の10万人集会の日が猛暑でも、多くの人が集まって来ています。民主党政権もこの動きを舐めていると、二度と議員バッジが付けられなくなるかも知れません。これが日本の「ジャスミン革命」の始まりになるかも知れません。国民に寄り添った政治をしてくれると思って民主党に投票したのに、自民党と全く同じ国民の意思を無視した強行政治を行ったしっぺ返しはとてつもなく大きな力となって民主党を襲うと思います。自民党政権に失望した民衆が、なまじ期待して登場させた民主党政権だけにその反動は強大です。野田さん、前原さん、仙石さんに近い筋の議員はことごとく落選の憂き目に遭うことでしょう。しかし元全共闘闘士の仙石さんがこの大衆の動きに関して何も動かないことが不思議です。彼は東大闘争で得るものは何も無かったのでしょうか?尤も急に金曜日の夜に大衆の中に登場する鳩山さんもどうかとは思いますが。

 また、中国でのジャスミン革命に対する厳しい取り締まりほどではありませんが、警察官が国会議事堂駅の殆どの出入口を封鎖してデモ隊を封じ込めるやり方はどうかと思います。これでは民主国家とは言えません。7月29日も多数の大衆を警戒してか、首相官邸の周りには近づくことも出来ません。日本では大衆が暴徒化するようなことは考えられませんから、もう少し大衆の意思表示に対して警備当局も寛大であって欲しいと思います。

 また雑誌「宝島」の9月号ではこの大衆運動をなぜマスコミ、特に大手テレビでは報道しないのかを分析していますが、これによると、今回マスコミが原発反対運動を大きく報道しないのは政府や東京電力に気を遣っているという見方とともに、今回の大衆運動をマスコミがどのように捉えて良いかわからないからだという意見があります。これを前向きに捉えるのか、消極的に捉えるのか、自分達のスタンスが決まらないために大きく報道出来ないとの意見です。なるほどと思わされました。

 大衆運動とは言えないかも知れませんが、山口県知事選でも無党派層が大活躍しました。当選までもう一歩のところまで迫った飯田哲也氏、圧勝のはずがバタバタになった山本繁太郎氏、関係ないところにしゃしゃり出てきて惨敗した民主党議員の高邑勉氏とそれぞれでしたが、全く準備の無い飯田氏があれだけの票が取れたことは驚きです。橋下大阪市長が応援に入ればひょっとしたらひょっとしたかも知れません。

 ただ、民意の意味を取り違えてもいけません。マスコミの唱える大衆の意思が本当に多くの大衆の意思とは限りません。世論調査も当てにはなりません。物言わぬ大衆の意思を感じ取り、投票行動に移らせることの出来る政治家が本当の政治家です。



■行って来ました長岡の花火■

 やはり凄い迫力ですね。花火大会のチケットを取るのは本当に大変ですが(今年は初めてオークションでなく、正規に購入することが出来ました)、新幹線の往復指定席券を取っておけば何の苦労もなく日帰り鑑賞が出来ます。しかし何回見ても凄いです。多くの花火大会ならば主役級の大型スターマインが立て続けに打ち上げられます。隅田川の花火は打ち上げ数は多いですが、最大でも5号玉で、迫力では長岡と比べようもありません。東京では見ることが出来ない尺玉は100連発ですし、日本で二番目に大きい三尺玉も2発打ち上げられました。三尺玉は直径95センチ、重さ300キロ、空での花火の大きさは何と直径650メートルです。今年の目玉は2つ、新潟らしく「天地人花火」と復興祈願花火「フェニックス」です。この2つのスケールは桁違いで、「打ち上げられた花火を見る」というのではなく、空中が花火で覆い尽くされます。見上げると空いっぱいが花火という光景を是非皆さんにも体験して欲しいと思います。







■祇園祭■

 久しぶりに祇園祭に行って来ました。しかし凄い混雑ですね。私が行った宵々山で人出が30万人だそうです。と言っても夜の人出は5万人と言われています。残りの25万人はどこに行ったのでしょうかね?でもあの京都の中心部に隅田川の花火の人出の1/3が集まるとは驚きです。しかも夕方6時からは四条烏丸を中心として全面車両通行止めにしてしまいますからそれまでに移動を済ませておかないと大変です。夜になると歩行者に対してまで一方通行の規制が行われます。しかも山鉾巡行の行われた17日の京都の最高気温は何と37度です。しかしどうしてこんな暑い時期にお祭りをしなければならないんでしょうね?山鉾巡行の参加者に熱中症患者でも出ない限り止めないんでしょうね?また祇園祭では宵山に近づくに従って観光客は増えて来ますが、別に何が変わるわけではありません。鉾の数はもちろん、夜店の数も変わりません。宵山だからと言って飲食店は大混雑かと思いきや普段とお客さんの数は変わりません。若い人はみんな屋台で食事を済ませてしまいますし、観光客の人もあまり冒険はしないようです。屏風祭りという民家の中の見学も祇園祭の名物の一つですが、節操の無い外人観光客も多くなり、なかなか続けていくことは難しそうです。





■海猿■

 映画「海猿」は私の期待に十分応えてくれました。「救難の対象が第二作の豪華客船からジャンボジェットに変わっただけじゃないか」という声もあるようですが、リアリティが遙かに増していますし、映像のレベルも上がっています。ストーリーも幅が広がっていて、楽しめます。この作品のキーマンは仙崎大輔の上司の嶋一彦役の伊原剛志です。仙崎大輔と対立しながらも、だんだんと仙崎の考え方の理解者となっていきます。但し、ちょうど同じ時期にテレビ放映されていたNHKのドラマ「はつ恋」の外科医の三島とイメージが被るところがあったのが少々残念でした。前にも書きましたが、日本国内の演劇、テレビ、映画に関してキャストのスケジュールを調整して、同じ時期に妙に配役が被らないように出来ないものでしょうか?悪役が別の番組でも悪役なら良いのですが、ある番組で悪役の親玉だった人が、別の番組ではヒーローとなって活躍されたのでは見ている方も戸惑ってしまって、ストーリーに入り込めません。

 しかし、今回の映画は大画面で見るほど面白いと思います。私は六本木ヒルズの380席のスクリーンで見ましたが、次回はスカラ座の大きなスクリーンでもう一度見ようと思っています。まだ2,3回は見ると思います。9月7日封切りの「踊る大捜査線 THE FINAL」がこの作品を超えられるかどうか楽しみです。でもこちらも青島刑事の最期ですから盛り上がりそうです。

 もう一作は沢尻エリカ主演で話題の「ヘルタースケルター」です。見に行ったのが8月1日で映画の日だったせいかほぼ満員でした。しかも観客の殆どが若い女性で、私は肩身が狭い思いをしました。内容はと言えば、あまり口にしたくありません。しかし沢尻エリカという女優は確かに存在感のある女優だと思いました。あれだけの美貌とボディと、映画の中で「・・・・・ したからって(とても文字には出来ません)つけあがってんじゃねえよ!」という口に出来ないようなセリフがあるのですが、彼女以外にこのセリフを発することの出来る女優が頭に浮かびません。この映画は男性にはあまりお薦めはしませんが、若い女性との話題作りに見に行くのは良いかと思います。それと沢尻エリカのヌードで話題が先行している映画ですが、ヌードが拝めるのは最初の10分間ですからあまり期待しない方が良いと思います。

 それにしても最近の日本映画は面白くなって来ました。



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