

■戻り相場は本物か?■
2月上旬まで膠着状態だった為替と株式市場が中旬になっていきなり息を吹き返しました。きっかけは日銀の金融緩和です。2月14日の金融政策決定会合でこれまで55兆円だった資産買い入れ基金を10兆円増額するという金融緩和策を打ち出し、同時に1%の物価上昇率を目標として掲げました。これで株式相場も為替相場もいきなり火を噴きました。私は幾つかの銘柄の下値を買おうと手ぐすね引いて待っていましたが、結局買えずに手持ちぶさたで、上げ相場をただ指を咥えて見ているだけになってしまいました。
為替についても1月のメッセージで書いた若林栄四氏の言うように、本当に2月に1ドル74円台をつけるのかどうか見つめていました。結局2月中に75円台もつけなかったので、どうなっているのかと思ったら、若林氏は3/20号のエコノミストで「2月の76円台は以前から言っていた74円台と近似値で予想はほぼ正確だった」と言い出しました。たかが2円の差と言ってしまえばそれだけですが、史上最高値の74円台をつけるのと、つけないのでは大違いです。74円台にドルの買い注文を這わせておいた私としては納得いきません。と言っている間に為替はあっというまに1ドル84円台です。
しかし4月に入って株式市場も為替相場も趣が変わってきました。金融的には支援体制が整ったように見える欧州情勢も、失業率の高止まりを始め、実体経済は全く好転の兆しがありません。また、米国の各種の統計数値も今ひとつパッとしません。日経平均も9400円割れ、為替相場も1ドル80円台まで上がって来ました。
ここからの先行きに対する判断は難しいですね。日柄調整やトレンドを重視する人はまだまだ戻り相場に強気でしょうが、欧州や米国の実体経済に目を向ける人は再び株価が下落すると感じています。前述のように金融政策が転換したのですから、一般的には金融相場の始まりと考えられるのですが、今回はあまりに実体経済が酷いので、どこまで金融を緩めれば我が国において金融相場が本格的に始まるのかわかりません。
また、3月になって、とうとう金の価格とプラチナの価格が逆転しました。昔からプラチナの価格は常に金価格を上回っていましたが、2年半ほど前からプラチナの価格が金価格を下回るようになって来ました。一時は逆転した時期もありましたが、最近はまたずっと金価格がプラチナの価格を上回っていました。金は投資と宝飾の二面性を持っていますが、プラチナは宝飾というよりは自動車の触媒といった産業材料としての性格を持っているため、価格が景気に左右される傾向があります。リーマンショック後に世界経済が全体的に落ち込んで不況になったため、プラチナ価格もさえない展開が続いていました。しかし今回の世界的な株高、ドル高の背景に米国の景気回復という材料が出て来たために、プラチナの価格が上昇することになりました。ただ金については相変わらず中国とインドの投資需要が大きいために、急落することは無さそうです。と言っていたらまたプラチナ価格が急落です。 ふーっ。
私は世界的、あるいは日本の大不況時に備えて金投資を続けてきたつもりですが、最近では金市場は欧米の金融不安が増すと下落し、不安材料が減少すると価格が上がる傾向にあります。これでは恐慌に備えて保有しているつもりの私は困惑してしまいますが、しょうがないので、我が国のインフレを待つことにします。

■高齢者に逆らっては選挙で当選出来ない?■
3月27日の日経新聞の「大機小機」というコラムで「高齢化と民主主義」について触れていました。「人口の高齢化が進むと、民主主義が機能不全に陥るのではないか」と書いた人は考えています。我が国では高齢化が急速に進む中で、高齢者に不利な政策を取りにくくなっており、年代別の利害相反関係が生じているのです。
昭和30年生まれぐらいを境にして、年金については支払った保険料を取り戻せるか取り戻せないかという分岐点が生じています。これを何とかしようと現役世代の負担の軽減を図ろうとすれば、どうしても年金を受け取っている世代の年金を減額しなければなりません。日本航空やパナソニックの例を見ても、あれほど企業年金の減額に大きな抵抗があるわけですから、厚生年金の減額に政府が手をつけられるわけがありません。本当は社会保障と税の一体改革では現行の社会保障の給付を削減することが必要ですが、選挙が怖くて誰も言い出せません。そうした中で圧倒的な存在感を発揮するのが団塊の世代です。この世代の意向を無視しては政治が進まなくなって来るかも知れません。
増税論議にしても、家も物も十分持っている団塊の世代を始めとする高齢者は消費税率を上げられても痛くも痒くもありません。更に労働所得がなくなり、主たる収入が年金だけになった高齢者世代は所得税率がアップしても全くと言っていいほど影響を受けません。彼らが困るのは年金水準を引き下げられることだけです。ですからわが国では財政再建が進む可能性がありません。また社会保障の水準を引き下げないで増税しても、根本的な解決にはならず、赤字の先送りになるに過ぎません。

■瓦礫受け入れ■
何だか瓦礫受け入れに反対すると非国民扱いされるような風潮になって来ました。「絆」の名のもとに強制的に瓦礫の受け入れを迫るような動きも出て来ています。瓦礫に関しては未だに焼却した場合に灰にどれぐらい放射性物質が含まれるかが完全に解明されたわけではありません。
もし強制的に瓦礫処理を行うのならば、それは東北3県の周辺県で行うべきです。なぜ沖縄県知事が瓦礫の受け入れ表明をするのか全く理解出来ません。何も放射能に全く、あるいは殆ど汚染されていない関西や九州の市町村が手を挙げる必要は全くありません。目立ちたいのか、国から補助金でも引っ張ろうとしているのかわかりませんが、多分何らかの下心があるはずです。せっかく福島県から避難したお母さん達はもっと大きな声をあげるべきです。東京で瓦礫処理をしても放射性物質の数値が上がらないのは、元々東京にはかなりの量の放射性物質が飛散しているから、たいして影響が無いとの意見もあります。
ところで東京に続いて全国第2号の瓦礫受け入れを表明して話題になった静岡県島田市の桜井市長は以前は「桜井資源」という会社を経営していて、現在は親族が経営しているそうですが、この会社は「産業廃棄物処分業」を営んでいるそうです。美談かと思ったら、こういう裏があったんですね。
私の尊敬する中部大学の武田先生が4月10日の「takedanet.com」で、「なぜ、『福島の人がかわいそうだ。被曝などたいしたことはない』と言うのだろう。なぜ、放射線の高いところで子供を育てている人をそのままの状態で応援するのだろう? なぜ、汚染された土地で農作物を作る農家の人を励ますのだろう?」という疑問に対して武田先生なりの結論を出していましたので興味のある方はお読み下さい。私もこの意見を読んで納得しましたが、本当に相手のことを考えていないからこういう発言が出来るんですね。きっと自分の孫達が福島に住んでいたら皆さんこういう発言はしないだろうなと思います。
しかし先月愛知県の幼稚園で給食に出された茨城産のシイタケから暫定基準値の3倍、新基準値の14倍もの数値のセシウムが検出されたとの報道にはビックリしました。まだまだお母さん達は気を抜いてはいけません。口にするのを避けた方がよい食物が店頭に山積みになっています。私は干し芋が大好きですが、干し芋は殆どが茨城産なので最近は口にすることを控えていましたが正解でした。これから新基準値に引っかかる食物が続々と出て来るような気がします。しかし今回の茨城県のシイタケのように検査の網をすり抜けるケースがあっては規制値をいかに厳しくしても意味がありません。少しでも危険性がある地域の食べ物は口にしないのが一番です。
原発事故から1年経ちましたが、放射能に対する不安は逆に増したような気がします。それは数値としては巨大ではなくなりましたが、いつになっても放射線量が下がらないとか、あるいは一度下がった放射線量が再び増加してきたということからです。放射能に関しては5年や10年では時が解決してくれません。終わりなき戦いが続きます。それなのにマスコミも政府も、もう福島の除染のことしか考えていません。しかし除染された放射性物質はどこへ流れて行くのでしょう?

■どうやって真実を知るか?■
元財務官僚の高橋洋一氏の著書「日本経済の真相」売れ行きが好調です。こういう本がベストセラーになることは本当に喜ばしいです。彼を社会的に葬るために風呂場での高級時計盗難騒ぎがでっち上げられました。植草一秀氏と同じ構図です。古くは田中角栄に始まり、中川昭一外務大臣を始め、不祥事をリークされたり、陥れられたりして失脚した政治家も沢山います。米国債売りを発言して早死にした橋本龍太郎元総理もその一人かも知れません。基本的には米国の「年次改革要望書」に記載されていることに反対する人は抹殺されるということです。まあ、日本流に言うと米国は日本の「国士」は認めないということです。
以前、その高橋洋一氏の講演会を聞くチャンスがあったので楽しみにしていましたが、直前になって突然中止になってしまいました。情けないのは高橋洋一氏を招いて講演して貰おうとしたある会が「そんな罪を犯した人に講演させるべきではない」という浅はかな会員の発言で中止にしてしまったことです。そのことを指摘されるまで知らなかった執行部にも失望しました。現在の日本で信用出来る情報はマスコミに排斥された人の発言と海外メディアの情報だけです(そういう意味で野口悠紀雄先生ではありませんが、やはり英語力は必要です)。私は植草一秀氏のブログを毎日欠かさず読んでいます。また検察の裏金を公表しようとした直前に別件で逮捕されその職を奪われた三井環元大阪高検検事や、外務省の機密費を告発しようとしてレバノン特命全権大使の職を解かれた天木直人氏、枝野経産大臣に結局見捨てられた元経産省の古賀茂明氏といった人々の発言にも耳を傾けたいと思います。増税論議もTPP問題もこの人達の意見を聞いてみないと本質が見えて来ません。
今回の原発事故の一件によって、御用学者しかメディアに登場しないことや、メディアが総ての真実を視聴者や読者に伝えるわけではないことを私達は学びました。それどころか今回の瓦礫騒ぎのように、メディアが世論を誘導して戦前のように「非国民」を作り出すような構造さえ見え隠れして来ました。私達は真実にだけ目を向け、マスコミの作ったムードに踊らされないように心する必要があります。

■色々■
・エンタメ情報では無いのですが、どうも私の住んでいるマンションのそれも同じ階に嵐の大野君が住んでいるそうなんです。先日そこに櫻井翔君が遊びに来たとネット上で報じられています。私はまだ一度も顔を合わせたことは無いのですが、その話しを聞いて以来、エレベーターホールにいる時にどこかの部屋のドアが「カチャッ」と開くとギクッとするようになってしまいました。本当に会ったらなんて言いましょう?
・3月13日の「とくダネ!」で紹介された「ウィルスブロッカー」(右の写真)が大人気です。これは空間除菌商品で、自分の周りの半径1mの範囲を除菌、消臭してくれるとのことです。超品薄状態でなかなか手に入りません。やっと手に入れましたが、私が花粉症でないのでその効果のほどはよくわかりません。予防のためにぶらさげていたら、本当に花粉症の人達にねだられてすぐ無くなってしまいました。使ってみた人は「なんか鼻が楽になった気がする」と言っていますがどうなんでしょう?と言っている間に杉花粉の季節が終わってしまいました。ただ風邪の予防にもなるようなので、また寒くなったら使ってみようと思っています。

・今年も京都に花見に出かけましたが、4月の上旬の時点では満開は「醍醐寺の枝垂れ桜」だけで、ソメイヨシノは全滅でした。都内では8日の日曜日から気候が一気に変わり、8日から10日は本当に素晴らしい花見日和となったので皆さん楽しまれたと思います。10日の火曜日に日本武道館で入学式が出来た日本工学院大学の学生は本当に幸せ者です。例年だったら葉桜のオンパレードだったでしょうに。
・3月末に突然赤坂見附駅の上のベルビー赤坂が閉館しました。駅に来られた方はビックリされたと思います。ファッション、コスメ、エステ関係の店が多かったので、私にはあまり関係ありませんでしたが、旭屋書店という大型書店が入っていて大変助かっていたのが閉店されて大弱りです。と言っていたら、来年ビックカメラが入居することが4月11日付けの日経新聞で発表されました。しかも書籍部門も入るようです。私にとっては万々歳です。
でも閉館にあたって、当ビルを管理する東京メトロの子会社は「耐震に関して安全性が不足する部分が判明したので耐震補強を実施するため閉館した」と発表したんですがそれまでに工事は終わるんでしょうか?
・先日発売された文藝春秋5月号の目玉小説(?)「新・日本の自殺 我が国がギリシャ化する日」に注目です。中身はフィクションですが、野田首相始め実名でストーリーが進められ、国債暴落をきっかけとした我が国の将来の悲惨な状態がなまなましく描かれています。このタイトルが表紙にでかでかと印刷され、本屋に平積みされている影響は少なくないと思います。仮想ストーリーでは国債の暴落が発生するのは2012年6月、もうすぐです。
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