

■どうなる民主党政権■
期待と不安の中で誕生した民主党政権ですが、早くも様々な混乱を引き起こしています。菅国家戦略担当大臣と仙石行政刷新担当大臣の軋轢が早くも生じています。国民から見ても両者の棲み分けははっきりしません。特に国家戦略室が何をやるのかが見えて来ないために、他の省庁との調整も出来ない状態です。今度の臨時国会で法案として成立させるはずだった国家戦略室から局への格上げも見送りになりました。多くの目新しい政策が通常国会に先送りされることになりそうです。これには自民党の鳩山総理に対する不正献金問題追求の時間を少なくするために臨時国会の会期を短くしたいのだろうという民主党を揶揄する見方もあるようです。
鳩山政権もあまりマニフェストに拘ると自分で自分の首を絞めることにもなりかねません。ある世論調査では民主党の大勝理由は「自民党への嫌悪」が最も大きな理由で、マニフェストを理由とするものは僅か10%だったそうです。確かにマニフェストを掲げて政権奪取を達成したわけですから、その履行も大事だとは思いますが、投票した人が皆マニフェストの実行を望んでいるかどうかよく考えてみることも必要だと思います。最も話題になっている「高速道路無料化」についても過半数の人がその実行に反対しています。こうやってみるとマニフェストの位置づけに関する議論も必要ですね。
前原国土交通大臣は大活躍です。政治のニュースの半分以上が前原氏の発言です。いささか勇み足のところもありますが、ダム工事の中止を宣言して旧政権のウミを出すばかりでなく、いきなり羽田空港のハブ化を打ち出し周囲の度肝を抜きました。これに関しては千葉県側から大きな反発も招いていますが、前原大臣の主張する我が国の観光立国化のためには必要でしょう。受け答えを見ていると立派で、今回のもう一つの話題の入閣の長妻厚生労働大臣とは「器が違う」感じです。でも羽田のハブ空港化問題で「頭に来て眠れない」ほど怒っている森田千葉県知事ですが、以前は大田区選出の国会議員ですからねぇ。そのまま議員を続けていたら今回は大賛成したかも知れませんね。
一方衆議院選で大敗した自民党ですが、今回の総裁選を見ても全く懲りておらず、再生する気は感じられません。これでは民主党は4年間の間によほどのミスを犯さない限り、あと8年間は民主党の与党が確定したようなものですね。谷垣さんは確かに真面目で誠実な総裁かも知れませんが、この乱世には全く不向きです。それにおしゃべりだし。以前古賀元幹事長との密談で「俺に先にやらせろ」と言われたことを洩らして政治家仲間でひんしゅくをかったことを思い出します。また、あの高飛車な物言いの幹事長、一般の人が誰も名前を聞いたことがない総務会長。いったい自民党は今後どうなろうとしているんでしょう?ただ与党のやることにケチをつけることでしか存在感を表せない、昔の社会党のようになってしまうのではないでしょうか。
それにしても河野太郎議員から『河野氏の推薦議員に「河野の推薦者になるな」と圧力をかけた』と糾弾された比例復活の町村派の会長はその件についてはほっかむりです。見かけと違って本当に古い体質の人ですね。

■裁判所が業界を葬り去ることが許されるのか?■
アイフル、ウィルコムと大型金融破綻が相次いでいます。尤もその破綻原因は大きく異ります。ウィルコムは事業上の行き詰まりですが、アイフルの場合はまさに司法によって抹殺されたとの表現がピッタリです。貸金業は数年前まで利息制限法で決められている金利を上回る出資法ぎりぎりの金利で貸し付けを行っていました。これは利息制限法に罰則規定が無かったからこそ出来たことですが、2007年1月の貸金業法改正に伴いグレーゾーン金利(利息制限法の上限金利である15〜20%と出資法の上限の29.2%の間の金利)の廃止が定められました。しかも業者は取り過ぎた金利に対して更に金利をつけて返還しなくてはなりません。また過去に払い過ぎた利息をその後の借入金の返済に充当することも認められました。
また、今年の1月22日、最高裁は過払い金返還訴訟の消滅時効の起算日を取引終了最終日としました。これで返還訴訟裁判は一変しました。20年間貸金業者から借り入れと返済を繰り返していた人が、20年前の過払いも返還請求出来ることになったのです。これでは貸金業者は「昔からの利益を全部吐き出せ」と言われたようなものです。この3年間の大手消費者金融機関の過払金の返還額が1兆円を超えたそうです。
数年前は法人所得の上位10位には消費者金融企業がずらっと並んでいました。これもある意味では異常なことでした。私自身は消費者金融業を社会の必要悪だと考えていますが、もしその存在意義を認めるのならば、後述するように、過払い金の返還で業界全体を抹殺することは世の中にとって好ましくないと言えます。また現行法人税法では赤字が出た場合過去に支払った税金の還付を受けられる期限は1年と定められていますが、ここまで返還義務が訴求するのならば、過去に納めた法人税等の還付も認めるような措置も講じられるべきだと思います。
しかしありとあらゆる判決が貸金業者に不利なものとなりました。幾らなんでも何十年も前の利息まで返還しろというのはあまりに法の安定性を欠いていると言わざるを得ません。29%の金利をお客から取っていたから貸金業者は金利10%以上の高利の借入を行って来ました。大手貸金業に貸し付けていたのはメガバンクです。今回の騒動で消費者金融を傘下に収めていた銀行も大きな打撃を被りました。最高裁で確定している判決を覆すことは不可能でしょうが、先の最高裁の判決でも強く反対の声をあげた裁判官もいました。しかし消費者金融業界に対する世間の風当たりが強いせいか、この点に関しては批判が聞こえてきません。この判決を前例として「消滅時効制度」が無意味になるような判断は謹んで欲しいものです。
様々な貸金業に対する判決の積み重ねが結果として多くの上場企業を輩出した貸金業界を葬ることになってしまいました。もう消費者金融業界は終わりです。過去の過払い金まで全て返還することになったら全社が破綻への道を歩むことになるでしょう。返還訴訟は早いもの勝ちです。結局儲かったのは返還訴訟に関わった弁護士と司法書士だけです。
もう一つ心配なのはこうやって業界を締め付けた結果、さらに悪い事態を引き起こすことにならないかです。貸金業に対する規制が進んだ結果、借入限度額も規制されるようになりました。どうしてもお金を借りる必要がある人たちは、俗に「街金」と言われる非合法な貸金業者を頼るようになり、悲惨な事態が増加しています。
役所は単に規制だけを強めるのではなく、そのような業界に走らなくても済むような状況を作り上げてから規制を始めないと更なる悲劇を生みます。これは派遣業界への規制を強めた結果「派遣切り」が進み、失業者が増大したのと全く同じ構造です。

■2番底■
最近2番底という言葉をよく聞くようになりました。世界中で500兆円ものお金を注ぎ込めば各国の金融経済はとりあえず底を打ち、現在は小康状態を保っているというのが共通認識となっているようです。しかし各国が未だに成長戦略が描ききれない中で景気対策も息切れして来ました。追加対策の資金も底をついて来ました。もし、これで実体経済が持ち直さないようなら、世界経済はさらに深い底を見に行くことになります。これが「景気の2番底」です。米国では最近発表された2009会計年度の財政赤字は125兆円と前年度の3倍となりました。これはGDPの1割にもあたる巨額赤字です。失業率も10%を超えようかという水準です。でもそのような中でNY市場の株価が1年ぶりの新高値をつけているのは奇異に感じます。ただ、経済危機に関するニュースも時が経つと危機感が薄れて来て、誰も騒がなくなります。円高も何日か続くとすぐ慣れて、1ドル80円台が続いていてもマスコミも大騒ぎしなくなります。
日本は、民主党政権になっても成長戦略どころかまだ予算の枠組みはもちろん方向性も定まっていません。亀井金融担当大臣の「自殺が増えたのは大企業のせいだ」との発言を民主党が容認しているようだと、民主党の成長戦略が個人を主体としていくことが明確になります。ただ個人に対するばらまきが景気回復あるいは経済成長に結びついていくかどうかは国民の政治に対する信頼度にかかっていますから、その信頼を回復出来るかどうかがポイントです。
オバマ大統領と鳩山首相は二人とも不幸な時期に政権についてしまいました。オバマ大統領は自分には何の責任も無い金融資本主義の失敗の対応に追われています。鳩山首相はいざ政権にはついたものの、自民党が最後の大盤振る舞いで国庫金をスッカラカンにして逃げ出したために、敵の城は奪ったものの、蔵は空の状態でした。二人ともこれから空の財布で人助けをしなければなりません。中国も色々心配ですし、ロシア経済もまだまだ原油価格に依存しています。欧州の金融機関にはまだ大きな火種がありそうです。
今後期待出来そうなのはオリンピック開催が決まったブラジルぐらいです。私が2月のメッセージで予想させて頂いたように、ブラジルの株価指数ボベスパと通貨レアルが騰がって来ましたね。久しぶりの予想的中です。ブラジルは今後ワールドカップとオリンピックの開催であと6年間は心配ありません。

■最近交通に関しておかしいと思うこと■
どうも1000円高速が始まって以来、車を運転していて不愉快に思うことが多くなりました。これまで殆ど運転をしなかった人が運転するケースが多くなったのでしょうか?
・高速道路の走り方を知らない人が多い(追い越し車線で前が空いているのに全く譲らない。高速道路でも追い越させの義務はあるんですけどね)
・高速道路での事故が増えた。日曜日の夕方の東名高速や中央高速の上りの渋滞の名所地点では必ず事故も起きています。
・右折時や左折時に方向指示器を出さない車が多い。これって何なんでしょうね?交通法規を忘れちゃったんですかね?
それと、これは車の運転とは関係ありませんが、車道を逆走してくる自転車が多くなりました。車が後ろから来るのよりも反対車線を走って正面から来る車をよけるほうが安全だと思っている人が多いのかも知れませんが、車を運転している側にとってはとんでもないことです。
ところでこんな話があります。
障害者のタクシー代の割引を会社や運転手が負担することになっている。
私の父は今回膝の関節を手術して障害者手帳を受け取りましたが、これを運転手に見せるとタクシー料金が1割引になるそうです。でもこの割り引かれた料金はタクシー会社あるいは運転手さんが個人負担するんだそうです。これでは運転手さんの本音としては「障害者は乗せたくない」ということになってしまいます。これでは日本は「福祉社会」にはほど遠いですね。

■私の名前■
亀田大毅選手負けちゃいましたね。彼のことは好きではないし、負けたことについてはちっとも悔しくないのですが。一つだけ亀田兄弟を応援する理由が私にはあるんです。私の名前は「毅彦」というのですが、この字を他人に口頭で説明するのに昔から難儀してきました。「毅然とした態度」の「毅」とか「犬養毅」の「毅」とか説明するのですが、なかなかわかってもらえません。「はいわかりました」と返事しておいて「竹彦」だとか「穀彦」だとか、ひどい場合には「殺彦」というのもありました。父は否定するのですが、私が生まれた頃に巨人軍に別所毅彦という名投手がいましたので、そこから私の名前は命名されたと私は思っています。それから何十年も経てば、誰もそんな選手の名前を知りませんから説明のしようがありません。色々と予約するときに「下のお名前は?」と聞かれるとぞっとします。そこに現れたのが亀田興毅、大毅の兄弟です。この兄弟がもう少し頑張ってくれて世界チャンピオンにでもなってくれれば、私の名前もメジャー入りです。でも他人に説明する時に「亀田興毅」の「毅」です、って言うのもねえ・・・。もう少しインテリで名前にこの字を使っている人はいませんかねぇ。
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