■為替は先が読めません■


 最近色々な投資にチャレンジしていますがなかなか苦労しています、というよりも奥が深くて際限がありません。FXやら先物オプションに本当に主婦が参加しているのかどうか疑わしくなってきます。特にオプションに関しては、個々の価格に対する判断が難しく、個人投資家が完全に理解して投資に向かうことは相当難しいと思います。究極的には為替の世界などはギャンブルと同じで「必勝法」等というものは存在しないのかも知れません。但し一つの方向性に対する信念があり、それが大外れしなければ結構儲かります。これは儲かったと言うよりも「当たった」と言った方が正しいかも知れません。為替一つ見てみても、例えば今後ユーロがどうなるかということについて「ECB(欧州中央銀行)は為替介入出来ないから、ヘッジファンドに売り浴びせられればユーロ安になる」「欧州の金融機関の破綻がこれから始まるからユーロ安になる」「ヘッジファンドの解約に伴いドルが買われたからユーロ安になったので、これからユーロは高くなる」等々、どれが真実か判断不能です。確かに巷間言われているように、ユーロ圏にはECBと呼ばれる欧州中央銀行が存在しますが、準備金も少なく通貨防衛機能を果たしません。それもあってかユーロは僅か半年で30%の暴落となってしまいました。その他の理由については何か後講釈のような気がします。ヘッジファンドの売りについても、もう終わったのか、まだ売りが出るのかは誰もわかりません。ですから「何億円も脱税した主婦」のように、チャートを使った超短期トレードでもない限りFXで儲けるのは難しいと思います。

 ただ、以前からお話ししているように、外貨に全く投資をしないで漠然と円預金を続けているのもどうかと思います。何もしないでいることは「全財産を日本円に投資している」ということです。「円」という資産が本当に永続的な資産かどうか、もう一度考えてみる必要があります。日本の国の債務の対GDP比は、ヨーロッパへ行けばユーロに加盟出来ない水準まで悪化しています。円は今回の金融危機が終わればいずれ売られる時が来ると思います。人口も減少を続け、国内に大きな需要も生み出せない日本に、グローバルで見た買い余地はありません。

 また「ドルがこれから高くなる」という声があります。「米国の金融救済法が順調に機能し米国経済が回復に向かう」と言う人もいます。「米国には2億5千万台の車がある、現在のように自動車販売台数が年間1千万台になったら、米国人は1台の車を25年間も乗り続けなくてはならなくなる。そんなことはあり得ないから、自動車需要はまもなく回復する」また「米国は移民等もあり、年間に数百万戸の住宅を必要としているから、過剰住宅在庫はすぐに解消する」と言う人もいます。ただ、これらのことを言う人たちは米国金融機関が抱えるCDSやCDOの評価がどれほど下がっているかと言うことには触れません。10日のNY市場は金融安定化法案が上院で可決されたにも関わらず、金融機関の不良資産買い取りに90兆円を投入するという金融安定化策に対する失望で400ドル近い下落となりました。まだまだ米国金融界は不安定状態が続いています。

 私が今後強くなると思う通貨は中国元とブラジルレアル、豪ドルです。出来れば中国元でブラジルのボベスパ指数のETFを買えれば最高だと思います。結局は今後の世界経済は農業を含む資源と環境問題を中心に回って行くと思います。でも私が本当に買いたいと思うのは1バーレル40ドルを割れた原油です。現在の相場はサウジアラビアやクウェートまでもが赤字になりかねないような水準であり、このような価格が長続きするとは思えません。上にも下にも「行き過ぎ」は必ず是正されるはずです。



■株式市場と日本の政局■


 株価については世界の株式市場全体で見るとまだまだ売り余地があります。もともとサブプライムショックは2007年8月のBNPパリバのファンドの解約の一時凍結に端を発しています。2007年8月の暴落は一時的なもので済みましたが、昨年の9月からの世界の株式市場の暴落の過程で多くのヘッジファンドが解約を凍結しています。これが解除されれば巨額のヘッジファンドの解約に伴う株式の売りが出て、各国株式市場が暴落に見舞われるのではないでしょうか?また我が国においても年初来多少株式市場が戻したと言っても、それは空売り規制下のことです。なお多くのヘッジファンドが解約期日の45日前の通告となっていますので、3月末の解約に備えての売りが出る可能性がある2月13日の金曜日の相場は心配です。と言っていたら12日の市場も暴落に近いですね。だんだん下げが大きくなっていくのが不気味です。

 ただ、今ほどボラタリティ(価格変動)の高い時代はそうありませんから、「投資の勉強」をするには最高です。我が国の政局を含めてまだまだ相場は大きく変動します。なにしろそう遠くない将来に「自民党政権崩壊」が視野に入っているのですから、これほど変動を買える機会はありません。相変わらず麻生総理は失言を乱発しています。総理にとって気の毒な事に、ちょっと新しい発言をすると、以前の発言とあっという間に対比されて矛盾が浮き彫りにされています。「麻生総理 失言」で検索すると何十万ものサイトが出て来ます。相変わらず文字遣いの間違いも多く、最近では「所信表明を」を「所得表明」、「低迷」を「ていまい」と読んで失笑を買っています。たたき上げの田中角栄さんでしたら多少のことは大目に見られたでしょうが、世界会議で英語でスピーチしておいて「ていまい」はないでしょう。最近では麻生総理のKYは「空気が読めない」ではなく「漢字も読めない」だそうです。

 でもここまで麻生総理の支持率が下がると、自民党も麻生総理で選挙を戦うことはありません。民主党も一昨年から相手の支持率の低さに乗じて政権奪取を何回も試みていますが、その度に低支持率の相手が突然辞任して敵前逃亡するものですから、いつまでも勝利出来ませんでした。今度が本当の決戦です。決戦の相手は田原総一朗氏が予想する谷垣元国土交通大臣になるかどうかですが、確かに麻生さんよりは遙かにまともな考え方をする人だし「加藤の乱」の時に見せたような熱情的な部分もあり、平時ならばそれなりの宰相になるかも知れませんが、今のような乱世の天下分け目の大決戦の大将としてはあまりに小粒なような気がします。バラク・オバマ大統領は上院議員僅か4年で米国大統領となりました。我が国でも1回生議員でも総理として受け入れるぐらいの懐の深さをもって総理選びを考えてもらいたいものです。

 総選挙の時期ですが、誰が麻生総理の首に鈴をつけるかです。上述したように、麻生総理は既に解散の時期を逸してしまいましたから、僅かの期待の元にダラダラと9月の任期満了まで行かざるを得ません。しかし、20%を割る支持率で総選挙を行ったら惨敗することが明確な自民党が、そこまで麻生政権を引っ張るわけがありません。何らかのきっかけで麻生総理に引導を渡すことになるでしょうが、その役割はやはり森さんか与謝野さんということになるでしょう。

 ところで野村證券の株価が急落して20数年ぶりの安値となり、時価総額が1兆円を割ったことが話題になっていますが、私にとっては感慨深いものがあります。急落の直接のきっかけは3000億円の増資による株式の希薄化ですが、株価的にも480円割れという株価は衝撃的です。私が昭和50年に野村證券に入社した頃の株価が確か460円ぐらいでしたから、それから34年も持ち続けても保有株式の価値は全く増えなかったということです。もちろんその間に6000円近い株価もつけていますが、結局株式投資は「持ち続けただけでは駄目」「株式投資は保有することに意味があるのでなく、値上がりしたときに売って初めて意味がある」ということを実感しました。




■感染列島■


 「感染列島」見ました。なかなか面白かったですけど、もう一度見みようとは思いません。マスクをして見ているのは私だけでした。どうも皆さん危機意識が薄いようです。世の中ではパナソニックが新型インフルエンザの世界的流行に備えて、危険地域からの駐在員家族の帰国指示を出しました。日本の大企業としては初のパンデミック対策行動です。対象となったのはシンガポールを除くアジア、中東、アフリカ、中南米、ロシアです。アジアは殆ど全域が危険ということですね。

 先月詳細に説明した私のパンデミック対策ですが、一通りのことが終わったら何となく力が抜けてしまいました。自宅に山積みになった食料や水を眺めていると、安堵感とともに、一縷の虚しさも感じてしまいます。一人だけあまりに突出した行動を取るのも考えものです。 でもインフルエンザの予防接種の費用が医療費控除の対象にならないのは絶対納得出来ません。税務サイドからすれば「予防のための費用は医療費に該当しない」ということでしょうが、国家的には医療費全体の抑制、あるいはパンデミック対策になるわけですから、所得からの控除を認めるべきだと思います。  



■旅行■


 先週グアムに行って来ましたが、行きの飛行機はガラガラ、成田もイミグレの係官が2人しかおらず、海外旅行者も激減しているのかと思ったら、グアムのホテルやゴルフ場はいっぱい、帰りのジャンボも満席でした。ウォン安に乗じてソウル便は満席が続いています。ソウル市内のホテルも日本人観光客でいっぱいのようです。まだまだ日本全体の消費が冷え込んでいるわけでは無さそうです。と言うよりは危機感が薄すぎるのかも知れません。

 出張で松山に行って来ました。「坂の上の雲」関連、特に「坂の上の雲ミュージアム」は安藤忠雄設計の建物以外は全く見るべきものはありませんでした。ただ市内から道後温泉があれほど近いとは思いませんでした。風情のある温泉街です。道後温泉本館には未だに天皇陛下が入浴した浴槽やお休みどころが残されており見学者が絶えることがありません。

 久しぶりに和風旅館に泊まりましたが、旅館の和室って真っ暗にならないので、朝方目を覚ましてしまいますね。






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